2020年03月18日

【その他】デッキ切れ勝負を制するテクニック

ラッシュデュエルや大規模裁定変更で盛り上がる昨今ですが、今回は「デッキ切れ勝負を制するテクニック」という15年前くらいのロストテクノロジーについて書こうと思います。もう既に遊戯王を引退して久しく、kindle配信にもpaypay支払いにも付いていけないオヂーヂとなり、「まだ他に書かれていなくて有用そうなこと」を書こうと思ったらこんなことしかありませんでした。
いや、有用ではないかもしれませんが、一応遊戯王というゲームの範疇で起きる話です。ドラフトやゲートボールのような特殊フォーマットで遊ぶときとか、15年前にタイムスリップしたときとか、次の改訂でここ15年以内に刷られたカードが全て禁止されたときのために覚えておいても損はないでしょう。

今回扱うデッキ切れとは《ヘル・テンペスト》や《精気を吸う骨の塔》によるデッキデス戦略ではありません。普通の対戦でメインから発生する普通のデッキ切れのことです。
『普通の』対戦でメインから発生する『普通の』デッキ切れってなんだ……?」ともう既に意味がわからない人も多いと思うので、盤面を用意しました。

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!?

こちらは相手の《マシュマロン》が、相手はこちらの《ボタニカル・ライオ》が倒せずに盤面が膠着しているという状況です。
こちら視点では、《マシュマロン》には強力な戦闘破壊耐性があるため《ボタニカル・ライオ》《死霊騎士デスカリバー・ナイト》では突破できません。まごついているうちに相手の伏せも厚くなってきてしまい、無制限の《神の宣告》を筆頭に《万能地雷グレイモヤ》《奈落の落とし穴》などの強力な除去が控えていることが予想されます。《マシュマロン》に対してクリティカルな《神聖騎士パーシアス》や《異次元の女戦士》を引いてきたところで、攻撃は簡単に捌かれてしまうでしょう。
一方で、相手視点でも2000という高守備力を誇る《ボタニカル・ライオ》を超えるのは至難の業です。《死霊騎士デスカリバー・ナイト》によって《ならず者傭兵部隊》や《ドリルロイド》も通りにくいですし、厚い3伏せを乗り越えなければならないのは相手も同じです。

このようにお互いに容易には突破できない盤面が発生し、残りの山札を尽くしてもライフを減らせなくなった場合、勝負はデッキ切れによって決着します。
こういった、デッキ切れによる決着が予想される試合のことを「デッキ勝負」と呼ぶことにします。勝負を分けるのはもはやライフではなくデッキだからです。

昔はこういうことが本当にありました。
《マシュマロン》が制限カードとして猛威を振るっていた頃。カードプールには強力な除去効果を持つシンクロモンスターなど存在するわけもなく、そもそも除去効果を持つモンスターすら数えるほどしかおらず、《ライトニング・ボルテックス》や《地砕き》が規制される時代。そんな世界では、戦闘破壊耐性モンスターが出るや否や除去できずにゲームが膠着することは珍しくありませんでした。ちなみに、戦闘破壊耐性モンスターが増え始めて突破も容易になってきたのは《アルカナフォース0−THE FOOL》が登場した2008年頃です。
戦闘破壊耐性モンスターほどではないにせよ、高守備力モンスターを突破するだけでも今よりは遥かに難しく、《ボタニカル・ライオ》は「高い攻撃力を持ちながら壁にもなる」というだけの理由で高い評価を得ていたものです。《レベル制限B地区》《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》を搭載したロックデッキが相手ならもちろんのこと、初心者にありがちなちょっと壁を多く入れただけのスタンダード同士の対決でも少し対処を間違えればデッキ勝負に突入していました。

なお、「低速デッキ同士のマッチングにおけるデッキ切れに備えたセオリー」という概念はMtGやハースストーン等の他カードゲームには明確に存在します。遊戯王ではシンクロ登場以降ゲームが高速化してから失われて久しい古代技術ですが、同じように文書化して確立しておこうという意図があります。
遊戯王においては、他カードゲームと全く同じ内容のセオリーがある一方で、「手札枚数制限」「カードゾーン」「罠のセット」といった遊戯王特有のルールによるセオリーもあります。どちらもデッキ勝負における鉄則という形で詳しく紹介していこうと思います。

☆鉄則1:デッキ枚数を多く保て!
デッキ勝負において、「デッキ枚数が多い方がデッキ切れしにくいから有利」というのは当たり前だと思うかもしれません。
しかし、この鉄則から派生してデッキ勝負の展開やプレイングのセオリーが次々に導かれていき、最後にはそれらを知っている者と知らない者の間に決定的な差をもたらします。

まず、デッキ勝負ではデッキ枚数によってプレイヤーの役割、つまり「攻め」と「守り」が定義されます。
ここでデッキ勝負の「攻め」とは「デッキ枚数が少ない方」、「守り」とは「デッキ枚数が多い方」です。何故なら、盤面が膠着したままデュエルが何もなく進行したとき、「デッキ枚数が少ない方」はそのまま負け、「デッキ枚数が多い方」がそのまま勝つからです。そのため、「デッキ枚数が少ない方」は何が何でも攻めて膠着を打開しなければならないために「攻め」に回らざるを得ず、逆に「デッキ枚数が多い方」は現状維持していれば勝手に勝つために「守る」ことが目標になります。

そして、基本的には「守り」が「攻め」よりも圧倒的に有利です。このまま何も起きなければ勝つのが「守り」で負けるのが「攻め」ですから、前者の方が有利というのは当たり前ですね。
また、一般的に言って膠着した盤面を打開する難易度は高いです。こういう盤面で「攻め」の障害になっているモンスターは大抵「戦闘破壊耐性モンスター」「高守備力モンスター」のいずれかですが、いずれもデッキに最も多く入っているであろう下級モンスターを何枚使っても突破できません。
突破には「除去カード」か打点で上回る「上級モンスター」を引いてくるしかありませんが、除去カードは「一度しか使えない」、上級モンスターは「罠で弾かれる」という難点があり、それぞれ「新しい壁を出し直す」「罠を伏せる」というだけの行為で簡単に防がれてしまいます。よって、一度でも状況が膠着して防御札の溜め込みがスタートすると、漫然と攻めているだけでは「攻め」側が状況を打開することは難しくなります。
結局のところ、最初に述べたように、デッキ切れ勝負で勝つためにはまずは「守り」に回ること、すなわちデッキ枚数を相手よりも一枚でも多くしておくことが最初に目指すべき目標になります。

「デッキ枚数を多くしておく」といっても、(当時の)遊戯王には「デッキを増やす」カードは《貪欲な壺》程度しかないため、実際にやるべきことは「デッキを減らさないこと」です。そしてそれは意識しておかないと絶対にできない、腕の差が出てくる部分です。

デッキ枚数を減らす行為の代表例は《増援》《キラー・トマト》のようなサーチ・リクルートの発動です。漫然と対戦しているとこれらの発動を控えることはまず有り得ませんが、デッキ勝負では発動することが有り得ません。デッキ勝負において《増援》とは手札調整で捨てるもの、《キラー・トマト》のリクルート効果とは不発にするものです。これがわかっているかどうかで勝敗が決まります。
具体的に言うと、お互いにデッキ枚数が20枚のときに自分が《増援》を打つと、こちらだけデッキが19枚になり、19ターン後の敗北が確定します。比喩でも何でもなく、デッキ勝負で考えなしに《増援》を打つことは、自分からサレンダーすることと大して変わりません。《増援》は手札に持ち続け、手札が余ってきた段階で用途の無いカードとして手札調整で捨てることになります。

お互いの盤面に守備モンスターが並び始めたあたりで、早い段階から「これはひょっとしてデッキ勝負になる?」と予想してサーチやリクルーターの発動を控えることで、いざデッキ切れ勝負に突入したときに「守り」のポジションを取れる可能性がグッと上がります。
このように、デッキ勝負においてはその本質を理解した上で行う異常なプレイングが勝敗を分けます。「デッキ枚数を多く保つ」と言えば簡単ですが、こうやってプレイングレベルにまで落とし込んでみると、セオリーを知らない人はセオリーを知っている人にまず勝てないレベルの絶望的な差が生じることがわかります。

☆鉄則2:「デッキ勝負」を相手に気付かれるな!
盤面が膠着し始めたときに「この勝負、ライフではなくデッキが無くなることで決着が着きそうだな」と思っても、相手にそれを悟られてはいけません。可能な限りライフ勝負をしているフリをしながらデュエルを続行します。

何故なら、相手がそれに気付くと「守り」のポジションの取り合いになるからです。
デッキ枚数の多寡というのは本当にシビアです。基本的に同じ枚数であり、(デッキに触ることが少ない当時の遊戯王では)ライフのように変動させる手段は多くありません。確実に「守り」のポジションを取るためには、自分が自分のデッキを減らさないのと同時に、相手自身に相手のデッキを減らしてもらうことも必要になります。そのためには、相手に試合がデッキ切れ勝負になることに気付くタイミングは可能な限り遅らせなければなりません。何度も言いますが、相手が「デッキ勝負になるか?」と気付いた瞬間にサーチカードの発動を控えてしまう、その一枚が勝敗に直結します。

この鉄則により、デッキ枚数の確認方法には細心の注意を払う必要があります。
自分がデッキ枚数を気にしていることを相手に気付かれてはいけないので、「デッキ残り何枚?」などと相手に直接尋ねるのは厳禁中の厳禁です。自分のデッキをおもむろに手に取って数え始めるのも最悪です。デッキを触るついでに枚数を数えるのもよくありません。
基本的には、別の領域にあるカードの枚数を数えてそれらを合計して40から引くという方法でデッキ枚数を求めましょう。デッキ枚数を数える行為に比べれば、「今手札は何枚?」「墓地確認いいですか?」と声をかけてそれらの枚数を数える行為は自然に行えます。
もちろん墓地のカードを丁寧に5枚ずつ分けて枚数を正確に数えるなんてことはしてはいけません。「枚数を数えているのではなく内容を知りたいだけ」というスタンスを崩さないようにしてください。オススメの墓地確認タイミングは自分のドローフェイズ直後です。ドローしたら、いかにも「墓地に関わるカードを引きました!」という顔をして素早く墓地に手を伸ばし、墓地にいるモンスターを確認するフリをして枚数を数えましょう。《リビングデッドの呼び声》や《生者の書−禁断の呪術−》を引いたのであれば、墓地確認するのも不自然ではありません。

更に、不自然なプレイングを行う際はそれが自然に行われる状況を考えて演技してください。
例えば鉄則1で述べたようにリクルーターの効果は発動してはいけないわけですが、即決で「発動しません」と宣言してはいけません。《キラー・トマト》が戦闘破壊された後、手札と墓地を見比べ、しばらく考えてから「いや〜もう多分対象がいないですね〜えーっとこれ任意でしたっけ? あっ『できる』なので発動しなくてもいいんですね〜じゃあ不発で」です。デュエル中に嘘を吐いたり不正な処理をしたりするのはルール違反ですが、「もう多分対象がいない」は嘘ではなく勘違いです。そして任意効果を発動しないのはもちろん適正な処理です。

また、膠着中はなるべく素早くターンを回した方がいいです。相手がデッキ勝負に気付く前に惰性でターンを回させ、「お互いに状況を打開するためのキーカードを引く勝負をしている」と思わせるためです。
相手がまだデッキ勝負になることに気付いていなければ膠着状況を打開してライフを削ることを考えているはずですから、打開カードに辿り着くためのデッキ圧縮としてサーチカードを打つことでしょう。「ドローした」→「打開カードじゃない」→「仕方ないのでエンド」という応酬が高速で続き、今そういう勝負をしていると相手に思わせている裏でこちらは黙々と全く別の勝負を進行させます。

☆鉄則3:手札調整を恐れるな!
本格的にデッキ勝負に入ると、盤面が膠着するために手札の使い道もほとんど無くなり、持て余した手札を抱えるようになります。
そうして溜め込む手札の数がどんどん増えていき、遂に7枚を超え始めたとき、アド損を嫌うカードゲーマーの本能は「適当にカードをセットして手札調整を回避する」という行為を行いがちです。しかしこれは愚策の極みであり、使い道のないカードを適当に伏せるくらいなら捨てた方がマシです。

理由は「フィールドを埋めてしまうから」です。
手札調整を回避するためにどんどん手札を場に置いた結果、フィールド10枚が全て埋まって手札も6枚という状況は最悪という他ありません。打開できるカードを引いたとき、プレイできる場所がなくなるからです。《マシュマロン》を破壊できる《ならず者傭兵部隊》を引いても出せませんし、《ライトニング・ボルテックス》を引いてもプレイできません(ルール上、「手札からの通常魔法のプレイ」にもゾーンを一つ必要とします)。
それだけではなく、有用なモンスターを置くスペースが減ってくるとその分だけ同時に展開できる攻め手も減っていきます。リクルーターや中途半端な攻撃力のサブアタッカーなど、相手から見て無視してもよいモンスターを並べると、除去効果を持つモンスターや上級モンスターを複数並べる際に邪魔になってしまいます(一度に複数の打開策を同時に展開する「溜め込み」の有用性は後で解説します)。あまり役立たないモンスターはやはり適当に出すよりは手札調整で捨てた方がいいでしょう。
「打開策を引いたときに場を開ければいい」と思うかもしれませんが、膠着状態で一度埋めてしまったゾーンを開けるのは実はかなり難しいです。モンスターゾーンにあるカードを自爆させようにも相手のモンスターは全て守備表示で戦闘破壊が成立しないですし、生贄召喚でモンスターの数を減らせるのは最上級モンスターを出す場合のみです。お互いに動かないので、伏せた罠の発動条件を満たせることもほとんどありません。ちなみに、《奈落の落とし穴》や《炸裂装甲》は自分に打てませんが、《神の宣告》《月の書》《強制脱出装置》は自分に打てます。暇なときに要らなさそうな罠を自分に打って廃棄することを検討しましょう。

今書いた「打開策を引く」は「攻め」側の発想ですが、「守り」側にも同じことが言えます。有効でない罠を捨てるのが惜しいあまりに適当に伏せてしまうと、もっと有益な罠を引いたときにも防御を厚くすることができなくなります。遊戯王では一度に準備できる妨害は最大でも5個しかありませんから、置く罠は厳選しましょう。
例えば、守り側であれば、基本的に攻めを通すためのカードである《盗賊の七つ道具》や、溜め込み時に機能しない《マジック・ドレイン》の価値は著しく下がります。また、一ターン中に連続して打つことを想定しにくい《奈落の落とし穴》を複数枚置くよりは《炸裂装甲》や《マジック・ジャマー》に散らすべきです。他にも、相手のデッキには《王宮のお触れ》が入るか、テーマデッキ特有のキラーカードを持っているかなど、状況に応じて最強の布陣を適宜考えてください。

☆鉄則4:溜め込んで一気に攻めろ!
デッキ勝負で自分が「攻め」側になってしまったときは、何とかして相手の牙城を切り崩すしかありません。
その際、打開策をトップしたからといって意気揚々と出すべきではありません。それは大事に手札に持っておき、相手の伏せを突破するのに十分な枚数が溜まったときにまとめて叩き付けます。
これは、伏せカードは5枚しか置けないのに対して、手札は6枚(ドローフェイズのドローも込みで最大7枚)持てるという枚数差を利用するためです。相手の妨害をセットカードだけに単純化して考えると、こちらが1枚の手札で1枚の伏せを剥がせるとすれば、手札全てが有効牌である場合、7-5=2枚が通ります。更にもっと広い視点で見ると、相手がこちらのターンに使える妨害カードは場のモンスター5枚+セットカード5枚で最大10枚であるのに対して、自分がこちらのターンに使える攻め手は場のモンスター5枚+セットカード5枚+手札7枚=17枚です。最大限溜め込めば、17-10=7枚分有利です。
もっとも、現実的には除去カードが貴重な当時、そもそも攻め側が使える打開カードがデッキを全部掘ってもそんなにないということも多いです。その一方、守り側の5伏せが全て攻め側の攻撃に対して有効であることは少ないですし、通常魔法を発動するために1つスペースを空けていて4伏せに留まっていることも少なくありません。このあたりのバランスは結局はお互いのデッキ内容によってきますが、それでも基本的には攻め側が手札分だけ多くのカードを一度に使えるという優位を活かすには溜め込み勝負を仕掛けるしかないことは常に念頭に置いておきましょう。

また、1枚通せば複数枚を無力化できるキラーカードを持っている場合は1対1交換で消されないように大切に使いましょう。《人造人間−サイコ・ショッカー》や《同族感染ウィルス》が代表例で、それぞれ具体例を挙げて説明します。

まず相手の伏せが《神の宣告》《天罰》《奈落の落とし穴》《炸裂装甲》だとしましょう。ここに《人造人間−サイコ・ショッカー》を生け贄召喚したとすると、確実に《神の宣告》が飛んできます。
このとき、こちらが既に《リビングデッドの呼び声》を伏せていた場合、ただちに蘇生して《人造人間−サイコ・ショッカー》が通り、《サイクロン》や《神の宣告》を含むほとんどの除去ではどかせない状態で定着させることができます。
しかし、自分がまだ《リビングデッドの呼び声》を伏せていなかった場合、《人造人間−サイコ・ショッカー》の再利用は《リビングデッドの呼び声》を引くまで待つことになります。その際に最も恐ろしいのは、相手が空いたスペースに有効牌を補充することです。改めて《リビングデッドの呼び声》を引いて伏せて発動したときには補充された《サイクロン》《神の宣告》で妨害され、結局《人造人間−サイコ・ショッカー》は通らないことが十分にあり得ます。
このように、同じ攻め手でも一度に仕掛けるかどうかで通るか否かが変わってきます。相手に伏せの補充を許してしまうと、実質的に6枚以上の伏せと戦うことになってしまうからです。
なお、「そもそも《神の宣告》を引かれない段階で《人造人間−サイコ・ショッカー》を出せばいいので、《リビングデッドの呼び声》が無くても最速で動く」という考え方もあります。それにも一理ありますし、ライフ勝負の場合は正しい選択でしょう。しかし、デッキ勝負の場合は相手が引いているかいないかに依存した運否天賦になってしまいます。相手が既に伏せを厚くしている段階で攻めを確実に通すにはやはり溜め込みがベストです。デッキを全て引き切る勝負では「(今ある手札ではなく)デッキ全てを使って戦う」という視点を持ちましょう。

次に、《同族感染ウィルス》の有用性は、相手の場に《ボタニカル・ライオ》が二体と《マシュマロン》が寝ているような状況を想定すればわかりやすいです。除去魔法を三枚切るよりは《同族感染ウィルス》を一枚通して全て破壊する方が手軽です。
《同族感染ウィルス》を通すためには優先度の低い囮を使いましょう。《異次元の女戦士》が最も良い例です。《異次元の女戦士》は通常は一対一交換が保証されている優秀な下級モンスターですが、デッキ勝負においては《同族感染ウィルス》と比べると一対一交換しかできないという欠点が際立ちます。
よって、こちらとしては「《同族感染ウィルス》が通るなら《異次元の女戦士》は通らなくてもいい」という立ち位置であり、《異次元の女戦士》が避雷針として先に除去を受けて死ぬ分には一向に構いません。しかし、相手から見れば数少ない除去効果を持つ《異次元の女戦士》に機能されることを嫌い、そこに罠を切ってくれる可能性は少なくありません。つまり、相手が《異次元の女戦士》に《奈落の落とし穴》を打ったのち、《同族感染ウィルス》が無事に着地するというシナリオがベストです。
「召喚は1ターンに1回しかできないから溜め込んでも意味が無いのでは?」と思うかもしれませんが、裏側守備表示を活用することで召喚回数は実質的に水増しできます。《異次元の女戦士》を伏せた状態でターンを回し、帰ってきたターンに《異次元の女戦士》を反転して《奈落の落とし穴》を受けたあとに《同族感染ウィルス》を召喚するというプレイにより、上のシナリオを実行できます。
このように、「裏守備で出して溜め込む」というプレイは崩しの際に常に意識しておいてください。「このモンスターは普通は裏で出さない」という常識にとらわれず、《ならず者傭兵部隊》も《N・グラン・モール》も伏せて出す選択肢を持ちましょう。

☆鉄則5:除去を回避しろ!
こちらが「攻め」である場合、除去を回避して攻めを通すのが目標です。上に述べた溜め込みのプレイも「対応しなければならない伏せの数を減らす」という形で除去を回避していたのですが、除去の回避方法は他にも無数にあります。
このあたりはデッキ勝負というよりは普段の勝負でも使っていける小テクニック集ですが、「リバースの利用」「チェーンの利用」「ダメージステップの利用」など、様々なルールを活用して罠を回避できることは覚えておいて損はしません。

「リバースの利用」については、攻撃を受けたことによるリバースを用いることで召喚反応罠を回避できます。
具体的には、まずモンスターを裏側守備表示で出し、それが攻撃を受けてリバースして生き残った場合、召喚反応罠を受けるタイミングがないため、安全にモンスターを展開できます。これはガジェットのような除去デッキに対するセオリーの一つでもあり、対ガジェット戦の後攻1ターン目では守備力が1400を超えている《死霊騎士デスカリバー・ナイト》や《ボタニカル・ライオ》等のアタッカーはセットから入るプレイが定石です。
こちらが「攻め」である場合でも、相手の攻撃を誘ってリバースを利用できます。一度《ならず者傭兵部隊》などのセットを見せれば、溜め込みを拒否したい相手に殴らせることができるからです。
また、守備力の低いモンスターでこのプレイをする際にキーになるカードが《収縮》です。守備力1000の《同族感染ウィルス》が殴られた際、ダメージステップに《収縮》を打つことで実質的に守備力2000として大抵の攻撃を受け切れます。デッキ勝負では《収縮》はほとんど役に立たないカードですから、カウンター罠さながらに除去の回避に使えれば儲けものです。《収縮》は単純に《奈落の落とし穴》にチェーンで打って回避する使い方もありますが、引き出しは多いに越したことはありません。実際、「裏守備を安全に反転させるために《収縮》を使う」というプレイングは上で述べた裏守備による溜め込みとの相性が良いです。

「チェーンの利用」については、チェーン2以降の逆順処理で罠の発動条件をズラすことを狙います。
当時に汎用性の高いカードでこのプレイングが意識されるものはほぼ《リビングデッドの呼び声》しかありません。04環境でも有効なプレイですが、適当な効果を発動→チェーンして《リビングデッドの呼び声》という手順でモンスターを蘇生させることで、チェーンの逆順処理後には特殊召喚タイミングが終わっているために召喚反応罠を回避できます。伏せに《奈落の落とし穴》があっても《同族感染ウィルス》を安全に着地させるという嘘臭いプレイが可能になります。
当時に他のカードでこのプレイをした記憶はあまりありませんが、マイナーなところで《光と闇の洗礼》や《モンスターレリーフ》なんかがデッキに入っているならこのテクニックを思い出してみてもいいかもしれません。

「ダメージステップの利用」については、ダメージステップでは攻守を変動させるカードかカウンター罠しか使用できないというルールがあるため、ダメージステップに行動することでほとんどの除去罠を回避できます。
最もわかりやすいのはリクルーター、例えば《シャインエンジェル》から《異次元の女戦士》という流れでしょうか。ダメージステップなので攻撃力が1500以上でも《奈落の落とし穴》を受けることなく、《マシュマロン》を突破する除去効果持ちのカードを使うことができます。特に墓守では《墓守の偵察者》から《王家の眠る谷−ネクロバレー》込みで無類の突破性能を誇る《墓守の暗殺者》を引き出すのが強力でした。
やや時代が下る余談ですが、除去デッキに対して《冥府の使者ゴーズ》《トラゴエディア》が非常に強力だったのもこの理由によるものです。彼らはダメージステップに効果で特殊召喚されるため、《奈落の落とし穴》《王宮の弾圧》《神の宣告》といった妨害をくぐり抜けて着地でき、非常に除去しにくいという特徴が打点以上に厄介でした。




以上、デッキ切れ勝負を制するテクニックを5つ紹介しました。ここまで読んだ皆さんには明らかなように、知っている者と知らない者では常勝と必敗と言ってもよいほどの差が付きます。
まあ、ほとんどの方は死ぬまでにこれらのテクニックを使う機会は特にないと思いますが、宇宙からマシュマロン星人が攻めてきたときには思い出してください。
posted by LW at 19:41| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月04日

【その他】ゲートボール2008年3月環境のススメ

今2008年3月環境が熱い!!
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1.環境について
2008年3月環境ゲートボールとは、正確には2008年3月1日改訂直後から次にカードプールが変わるまでの環境で遊ぶ遊戯王です。具体的には、

2007年11月23日 PHANTOM DARKNESS 発売
2008年2月23日 LIGHT OF DESTRUCTION 発売
2008年3月1日 制限改訂
<2008年3月環境>
2008年3月12日 DUEL TERMINAL −シンクロ覚醒!!− 稼働開始
2008年3月15日 STARTER DECK(2008) 発売

ここです。

このように、2008年3月環境は3/1〜3/12という僅か10日近くしか存在しなかった環境です。しかも前後の弾で遊戯王史を大きく変えるカードプール更新が行われており、環境が激変する狭間に存在しています。それゆえ開拓の余地が非常に広いのが最大の特徴で、探求に都合の良い好条件がいくつも重なっています。

具体的に、この環境の前後を時系列順に見ていきましょう。
レギュラーパックとしては、この環境はPHANTOM DARKNESSとLIGHT OF DESTRUCTIONの直後です。これらのパックは五期遊戯王を代表するパワーカード《ダーク・アームド・ドラゴン》《裁きの龍》を収録しています。この2枚によって遊戯王の常識が塗り替えられたことは周知の通りです。それまではデュエルとは通常召喚権メインで殴り合う地上戦だったのですが、このパックからはいつ大型モンスターが特殊召喚で奇襲してくるかわからない空中戦へと移行しました。更にこの2枚は2008年3月1日の改訂では周辺パーツ含めてほぼ規制を受けていないため、2008年9月1日までの間は3枚をフルパワーで使用可能でした。

一方で後ろに目を向けると、この環境は2008年3月12日にデュエルターミナル第一弾が稼働を開始する直前でもあります。「DUEL TERMINAL −シンクロ覚醒!!−」で初めてシンクロ召喚が登場し、そこには既に《氷結界の龍 ブリューナク》《X−セイバー エアベルン》等の《レスキューキャット》ギミックのキーパーツが収録されていました。つまり【猫】デッキはシンクロ登場直後からただちに使用可能であり、これ以降環境トップとして君臨し続けることになります。【猫】は度重なる規制を受けても型を変えながら存在し続け、完全な沈静化には遂に2010年9月の禁止指定まで待たなければなりませんでした。《レスキューキャット》は3枚でも2枚でも1枚でも0枚でも選考会代表というのは当時の活躍を語る有名なエピソードです。


【猫】が長期間環境を席巻し続けていたことは、コナミとしては新たに導入したシンクロギミックとデュエルターミナルの成功を示す一方で、カードゲームとしてはシンクロ登場から【猫】沈静化までの間はやや単調な環境が続いてしまったことは否めません。

こうした前後の時代の流れを踏まえると、「2008年3月1日改訂直後」というタイミングはゲートボールとしては2つの好条件が重なっていることがわかります。
まず《ダーク・アームド・ドラゴン》《裁きの龍》という規格外の両パワーカードの参入によりカードプールが激変してから1週間程度しか経っておらず、新たなゲーム感に合わせて構築を煮詰める余地がまだまだ残っている段階です。それにも関わらず直後には【猫】が環境を席巻してしまったため、この環境が【猫】抜きで単独で検討されたことは今までありませんでした。つまり、非常に研究しがいのある環境でありながら、当時は全く顧みられなかったダイヤの原石のような環境なのです。

更に2008年3月環境のポイントとして、ギリギリでシンクロ登場前であるためエクストラデッキを用意する必要がないことが挙げられます。
ゲートボールのためにエクストラデッキを用意するのは地味に敷居が高いという意見はよく耳にするものです。シンクロやエクシーズは基本的にレアリティが高いので、古いカードでも地味に100円くらいはすることが多いです。また、よくある60枚売りのスリーブではサイドエクストラ込みで75枚準備するのに二つ買わないといけないのが面倒だったりもします。2008年3月環境ならエクストラの準備は不要でありながら、《ダーク・アームド・ドラゴン》《裁きの龍》を筆頭とする大型モンスターを特殊召喚していく爽快感は味わえます。
個人的には、特に04環境に飽きてきた人あたりにはちょうどいい環境ではないかと思います。構築固定の地味な殴り合いには飽きた、自分で構築をして派手なモンスターを出したい、でもエクストラデッキを準備するのは面倒臭いし複雑なギミックも敷居が高い……という人は2008年3月環境をやりましょう。

2.カードプール
まずは2008年3月1日禁止制限リストを確認しましょう。

禁止カード
《ヴィクトリー・ドラゴン》
《混沌帝龍 −終焉の使者−》
《カオス・ソーサラー》
《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》
《キラー・スネーク》
《黒き森のウィッチ》
《サイバーポッド》
《サウザンド・アイズ・サクリファイス》
《処刑人−マキュラ》
《聖なる魔術師》
《月読命》
《デビル・フランケン》
《同族感染ウィルス》
《ファイバーポッド》
《魔導サイエンティスト》
《魔導戦士 ブレイカー》
《八汰烏》
《悪夢の蜃気楼》
《いたずら好きな双子悪魔》
《王家の神殿》
《押収》
《苦渋の選択》
《強引な番兵》
《強奪》
《強欲な壺》
《心変わり》
《サンダー・ボルト》
《蝶の短剣−エルマ》
《天使の施し》
《ハーピィの羽根帚》
《ブラック・ホール》
《突然変異》
《遺言状》
《王宮の勅命》
《現世と冥界の逆転》
《第六感》
《刻の封印》
《破壊輪》
《ラストバトル!》
《リビングデッドの呼び声》

まず禁止カードを見ると、目を引くのは《カオス・ソーサラー》《魔導戦士 ブレイカー》《リビングデッドの呼び声》あたりです。逆に、この3枚以外は長いこと規制されていた見慣れた面子であまり驚くところはないかもしれません。
まず《カオス・ソーサラー》については、当時のカオスモンスターは《混沌帝龍 −終焉の使者−》《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》《カオス・ソーサラー》の3枚しか無い上に全てが禁止になっており、【カオス】デッキは完全に壊滅しています。また、《リビングデッドの呼び声》については、当時は役割の似たパワーカードは適当に入れ替えて規制していくという謎の風習があり、この環境ではたまたま《死者蘇生》が解禁されている代わりに禁止された格好です。《魔導戦士 ブレイカー》は当時基準ではまだカードパワーが高いということなのでしょうが、直前に出た相互互換の《ライトロード・マジシャン ライラ》が無制限というちぐはぐなことになっています。

制限カード
《異次元の女戦士》
《E・HERO エアーマン》
《カードガンナー》
《クリッター》
《混沌の黒魔術師》
《スナイプストーカー》
《魂を削る死霊》
《ダンディライオン》
《D−HERO ディスクガイ》
《ドル・ドラ》
《深淵の暗殺者》
《N・グラン・モール》
《封印されしエクゾディア》
《封印されし者の左足》
《封印されし者の左腕》
《封印されし者の右足》
《封印されし者の右腕》
《風帝ライザー》
《マシュマロン》
《冥府の使者ゴーズ》
《メタモルポット》
《森の番人グリーン・バブーン》
《黄泉ガエル》
《オーバーロード・フュージョン》
《大嵐》
《巨大化》
《高等儀式術》
《サイクロン》
《地砕き》
《次元融合》
《死者蘇生》
《地割れ》
《スケープ・ゴート》
《洗脳−ブレインコントロール》
《団結の力》
《連鎖爆撃》
《手札抹殺》
《早すぎた埋葬》
《ハリケーン》
《光の護封剣》
《封印の黄金櫃》
《抹殺の使徒》
《未来融合−フューチャー・フュージョン》
《リミッター解除》
《レベル制限B地区》
《おジャマトリオ》
《グラヴィティ・バインド−超重力の網−》
《激流葬》
《死のデッキ破壊ウイルス》
《聖なるバリア −ミラーフォース−》
《ダスト・シュート》
《血の代償》
《停戦協定》
《転生の予言》
《光の護封壁》
《マインドクラッシュ》
《魔法の筒》

制限カードで注目すべきパワーカードは、《混沌の黒魔術師》《D−HERO ディスクガイ》《洗脳−ブレインコントロール》《次元融合》《早すぎた埋葬》《死のデッキ破壊ウイルス》《ダスト・シュート》あたりでしょうか。いずれも未来では禁止・エラッタを免れていない超強力なカード群であり、この環境でも猛威を振るいます。とりわけ《混沌の黒魔術師》の活躍は目覚ましく、《アームズ・ホール》から《早すぎた埋葬》や《死者蘇生》で蘇生してそれら自身を回収し、場から離れても今度は《アームズ・ホール》から《D・D・R》や《次元融合》で舞い戻るなど制限魔法カード群と強力なシナジーを形成します。

過去に支配的だったデッキを規制するために禁止・制限になっているカードも多いので、ここでまとめておきましょう。
比較的近くに改訂による規制を受けたデッキは、
・【未来オーバー】:《未来融合−フューチャー・フュージョン》《オーバーロード・フュージョン》制限
・【バブーン】系列:《森の番人グリーン・バブーン》制限
・【ダークゴーズ】:《天使の施し》禁止
・【デミス】系列:《高等儀式術》制限
・【カオス】系列:カオスモンスター全て禁止
・【エアブレード】系列:《E・HERO エアーマン》制限
あたりです。

準制限カード
《暗黒のマンティコア》
《サイバー・ドラゴン》
《D−HERO ディアボリックガイ》
《ネクロフェイス》
《闇の仮面》
《光と闇の竜》
《おろかな埋葬》
《増援》
《月の書》
《魔導師の力》
《魔法石の採掘》
《王宮のお触れ》

準制限カードについて気になるのは、《D−HERO ディアボリックガイ》が1回しか効果を使えないことくらいでしょうか。シンクロ以前から【帝】や【ダムド】で生け贄要員として一定の需要があり、すでに釘を刺されています。

リストにない無制限カードについても確認しておきましょう。当時はまだ発見されていなかったり活躍していなかったりで、意外なカードが三枚使えます。
例えば《大寒波》や《神の宣告》は3枚使用可能であり、使うデッキでは普通に3枚積まれていました。他にも3枚使えるガジェットシリーズや《貪欲な壺》が【ガジェット】を構築するほか、計6枚使用可能な《名推理》《モンスターゲート》も【ドグマブレード】を含む【推理ゲート】系列を構成します。
更には、《生還の宝札》《異次元からの埋葬》《異次元からの帰還》あたりの、蘇生・帰還絡みのいかにも暴れそうなパーツが軒並み無制限で放置されています。これは当時はまだ強力な使用方法が確立されていなかったためです。後世ではそれらと組んで暴れた《馬頭鬼》も2008年2月1日には登場しており、この環境でも既に使用可能かつもちろん無制限です。2008年3月時点では《馬頭鬼》登場からまだ一ヶ月しか経っていないわけで、ひょっとしたら当時は発見されていなかった強デッキとして【アンデ】系が成立するかもしれませんね。

3.主要デッキ
環境に存在する主要なデッキを軽く紹介します。参考程度にどうぞ。

・【ライトロード】
114846jbt.jpg114852jat[1].jpg
登場直後であるため一切の規制を受けておらず、パーツは全てフルに使用できます。ただし、まだ登場パックでの収録カードしか存在していないため、《光の援軍》《ライトロード・モンク エイリン》《ライトロード・アサシン ライデン》あたりはカードプールにありません。
《裁きの龍》が強力なのははもちろんのこと、《ライトロード・エンジェル ケルビム》が強化版帝のようにサブフィニッシャーを務め、《ライトロード・サモナー ルミナス》《ライトロード・ウォリアー ガロス》を並べるだけでアドバンテージを稼げるなど多角的な動きが魅力です。シリーズカード同士が強力なシナジーで結びついたテーマであるため大きく組み替える余白は少ないですが、細かく調整する部分が腕の見せ所です。例えば各ライトロードカードの枚数、《サンダー・ブレイク》《ネクロ・ガードナー》等の防御カード、優位を確実にするための《大寒波》等の選択が人によって分かれてきます。
当時特有の明確な弱点としては、デッキ切れに弱いことが挙げられます。シンクロもエクシーズもリンクもないため、一度場に置いたライトロードモンスターを場から離す手段が生け贄召喚しかありません。

・【ダムド】系列
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登場から10年を超えてなお現役の《ダーク・アームド・ドラゴン》が三枚使えたタイミングは実はここしかありません。2008年9月に初めて準制限に指定され、それ以降は一度も無制限に戻っていないからです。登場当初(特に発売前)は「墓地調整が大変そう」「長引いて出せなくなったら弱い」などとあまり評価が高くありませんでしたが、「出したらゲームが終わるので終盤が無い」ことが発覚するまでにそう時間はかかりませんでした。この時期の【ダムド】と、後世の《ダーク・アームド・ドラゴン》を用いる闇属性系列デッキとの違いとしてはゲームスピードが挙げられます。規制されてからの《ダーク・アームド・ドラゴン》は「引けば強い」というジョーカーとしての立ち位置ですが、この時期の《ダーク・アームド・ドラゴン》は3枚積めることから、なるべく早く引いて出すことでそこでもうゲームを終わらせるという速攻プランが主流です。
また、《ダーク・アームド・ドラゴン》を出すには闇属性さえあればよいので、【混黒ダムド】【デステニーダムド】【寒波ダムド】【推理ダムド】、それらの混合まで含めると様々な構成が存在します。《大寒波》《アームズ・ホール》《混沌の黒魔術師》《E・HERO エアーマン》《ファントム・オブ・カオス》等の相性の良いパーツはいくつもありますが、各デッキタイプが目指すプランによって採用枚数や使い方は様々であり、この多様性も【ダムド】の魅力でしょう。

・【推理ゲート】系列
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3枚ずつ積める《名推理》《モンスターゲート》で墓地を肥やすコンボ性の高いデッキ群です。色々な派生がありますが、一番有名なのは【ドグマブレード】でしょう。直前の改訂で何故か一切の規制を受けなかった上にキーパーツとなる《死者蘇生》《魔法石の採掘》が緩和されており、遊戯王史上で最も強い【ドグマブレード】が組めたタイミングと言えます。《名推理》《モンスターゲート》で墓地を肥やして《D−HERO ドグマガイ》《マジカル・エクスプロージョン》でフィニッシュという動きこそ固定されているものの、その他の細かいドローソースの選択はまちまちで完成版はありません。VJ2008年2月号で登場したばかりの《光帝クライス》を入れるかどうか、下位互換的な《手札断殺》《魔法再生》をどの程度入れるかは人によって分かれてくるところです。
また、「《名推理》《モンスターゲート》を主軸にワンキルを狙う」というデッキは【ドグマブレード】ばかりではありません。《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》《トーチ・ゴーレム》等を落としてから《ダーク・コーリング》からの《E−HERO ダーク・ガイア》で一撃を狙う【ガイアゲート】、通常召喚できない闇属性モンスターを貯めてダークモンスターで一気に致死量をバラ撒く【ダークワンキル】など、多様なワンキルデッキが存在しています。豊富な墓地肥やし手段とドロー・サルベージギミックが揃っているので、当時は未発見だったデッキが他にも発掘できるかもしれません。

・【罠ビート】系列
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《聖なるバリア−ミラーフォース−》《激流葬》の二枚盾が健在、基本パーツの《神の宣告》《奈落の落とし穴》《次元幽閉》も3枚ずつ使用可能と罠ビートが組みやすい環境です。この時期は初期から規制されているパワーカードを例外として除去罠カードを規制することは基本的になく、「防御罠カードは規制されない」という言説まで囁かれていました。その反面、除去魔法については(何故か)《地割れ》《地砕き》が制限となっていますが、《ハンマーシュート》《ソウルテイカー》《シールドクラッシュ》等、代用の選択肢も多いです。
前に構えるモンスターもほとんど規制を受けておらず充実しています。《ライオウ》《死霊騎士デスカリバー・ナイト》《霊滅術師 カイクウ》等の高打点モンスター、《フォッシル・ダイナ パキケファロ》《閃光の追放者》等の低打点ながら強力なメタ効果を持つモンスター、無制限のガジェット三種等、それらのハイブリッドも含め無数の選択肢が使用できます。

・【帝】系列
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《風帝ライザー》のみ制限ですが、《邪帝ガイウス》を含む他の帝は全て三枚ずつ使用可能です。
比較的歴史の長いアーキタイプで、生け贄の確保方法と帝の投入比率によってデッキタイプは様々に分かれてきます。制限の《黄泉ガエル》を無限リソースとして大量の帝を投入する【黄泉帝】、それに《ダンディライオン》を加えた【獅子黄泉帝】、様々なリクルーターを用いる【リクル帝】、罠でリバースモンスター等を守りながら生け贄に回す【罠帝】など。更に追加攻撃手段として《ダーク・コーリング》から《E−HERO ダーク・ガイア》を出したり、《光と闇の竜》《砂塵の悪霊》等の相性の良い上級モンスターを更に投入するなど、シンプルな名前に反して構築の幅は非常に広いです。

・【チェーンバーン】
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《連鎖爆撃》《おジャマトリオ》が制限ですが、それ以外の規制は特に受けておらず問題なく構築可能です。
《おジャマトリオ》から《仕込みマシンガン》《自業自得》のダメージを獲得し、《強欲な瓶》《八汰烏の骸》を絡めて《積み上げる幸福》《連鎖爆撃》という古典的な動きでダメージを積み重ねていきます。【チェーンバーン】は後々《カードカー・D》《強欲で貪欲な壺》や時械神パッケージ等を手に入れるまでずっと似たような構築のデッキで、この時代特有のところは正直あまりありません。また、この時代はまだそれほど除去が強くないので、見返りの大きい《魔法の筒》や《メタモルポット》を地雷として投入することもありました。



大会編に続く!
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2015年12月17日

【その他】ガチャ幻影騎士団

この前東京に来たにわかコアラから借りた《トイポット》入り幻影騎士団が気に入ったので書きます。
《トイポット》についてはこれから書くので知らなくても大丈夫ですが、まず幻影騎士団ってなに!?という人はしらこさんのやつ→を読むのがオススメです。
・墓地リソース
・3エク
・《幻影霧剣》
くらい知っていれば大丈夫です。

とりあえず《トイポット》のテキストを貼ります。キーカードなので頭に叩き込んで下さい。

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永続魔法
(1):1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。
自分はデッキから1枚ドローし、お互いに確認する。
確認したカードが「ファーニマル」モンスターだった場合、
手札からモンスター1体を特殊召喚できる。
違った場合、そのドローしたカードを捨てる。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「エッジインプ・シザー」1体または
「ファーニマル」モンスター1体を手札に加える。


要するにガチャですね。手札を一枚入れるとデッキトップが出てきて、Rファーニマルを引くとボーナスで手札から何か出せます。ハズレを引いた場合でも排出は墓地にいくのがポイントで、最悪でもトップを落とすことができます。
手札1枚を使ってトップ落としのみってコスパ悪すぎでは?と思いきや幻影騎士団ガチャはここが凄い。

1.タダで回せる
幻影騎士団は墓地から除外することで何かしらのアドバンテージを得る効果を持ち、手札から墓地に移動することによる損失がありません。むしろ墓地に置くことでデッキを回転させられるため手札は捨て得です。特に初動においては手札から展開できる幻影騎士団は《幻影騎士団サイレントブーツ》しか存在しないため、無理にでも手札を捨ててサーチを回さなければスタート出来ません。例えば……

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《幻影騎士団ラギッドグローブ》《幻影騎士団ダスティローブ》の初手。このままでは裏守備エンドくらいしかやることがないですね。
しかし《トイポット》があれば……

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《トイポット》発動→《幻影騎士団ダスティローブ》を捨てる(ガチャ)→《幻影騎士団ダスティローブ》効果で《幻影騎士団サイレントブーツ》サーチ→これで手札に《幻影騎士団ラギッドグローブ》《幻影騎士団サイレントブーツ》が揃うので、ガチャ結果によらず無事初動からランク3エクシーズを立てることができます。《ツインツイスター》《D・D・R》等と違って追加の条件が何も無いのがいいところです。
中盤以降においても《魔界発現世行きデスガイド》《SRベイゴマックス》が召喚権を食う中で《トイポット》コストから幻影罠による蘇生や《幻影騎士団サイレントブーツ》SSに繋げ、幻影騎士団の循環を滞らせずにデッキを回していくことができます。特に《魔界発現世行きデスガイド》は《彼岸の悪鬼 スカラマリオン》から無限に後続をサーチし続けて無限に召喚権を食うため、毎ターン《魔界発現世行きデスガイド》を召喚して無駄なく使い続けるには何かしらテコ入れをしないといけません。

2.排出率が良い
《トイポット》のテキストを普通に読むとファーニマルモンスター以外はハズレのように思えますが、幻影騎士団は全てのカードが墓地リソースになるため、ファーニマル以外に幻影騎士団を捲った場合でもアドバンテージが確定します。むしろこっちの方が狙い目、ファーニマルがRとすると幻影騎士団はSR(スピードロイドではない)という感じです。

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このSR大量投入のおかげで当たりを引く確率はかなり上がります。例えば《幻影騎士団ダスティローブ》《幻影騎士団サイレントブーツ》《幻影騎士団ラギッドグローブ》を3枚ずつ+《幻影霧剣》含む幻影罠が5枚でもうSR14枚、加えて《ファーニマル・ベア》は当たり、実は《トイポット》自身も当たりなので当たり確率は50%を超えます。

タダで回せる上に50%以上で当たりという優良ガチャ。BFの旋風、ゼンマイのマニファク、幻影騎士団のガチャ。

ここまでは(1)の効果について書いてきましたが、(2)の効果も強力です。どこから墓地に落ちてもサーチ効果を起動し、場合任意で常にタイミングを逃さない上にターン制限すらありません。デッキから直接落ちても起動するため、《彼岸の旅人 ダンテ》の墓地肥やしに巻き込まれた場合や《永遠の淑女 ベアトリーチェ》効果からも起動できます。
「幻影騎士団でファーニマルサーチしてどうすんの?」と思うかもしれませんが、《ファーニマル・ベア》をサーチすることで実質的に《トイポット》自身をサーチできます。

card100018806_1[1].jpg
効果モンスター
星3/地属性/天使族/攻1200/守 800
「ファーニマル・ベア」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、
いずれか1つしか使用できない。
(1):手札のこのカードを墓地へ送って発動できる。
デッキから「トイポット」1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
(2):このカードをリリースし、
自分の墓地の「融合」1枚を対象として発動できる。
そのカードを手札に加える。



無限にガチャをサーチし続ける《ファーニマル・ベア》君、なんかゲームによくいるマスコットキャラっぽくないですか?チュートリアルステージでガチャの使い方を説明してきそうな感じあります。
《トイポット》→《ファーニマル・ベア》→《トイポット》の循環によって《トイポット》は実質破壊不能、無限リソースという性質を持ちます。
この無限リソースという性質が幻影騎士団では《幻影騎士団ブレイクソード》と噛み合い、自分で壊してもサーチ効果が発動するため一方的にアドバンテージを取れます。《幻影騎士団ブレイクソード》は自壊で蘇生効果を使うのが主と思われがちですが、維持して破壊エンジンとして使うルートも強力です。特に《幻影騎士団ラギッドグローブ》から出して攻撃力3000になっている場合はランク3なのに《スクラップ・ドラゴン》よりも強いです。急いで自壊して蘇生効果を使わなくても、次ターンに自壊したり相手ターンに壊れた場合にも蘇生効果を起動できます。
ちなみに、《トイポット》は(1)の効果にもターン制限がないため、《幻影騎士団ブレイクソード》で《トイポット》を破壊した場合は《ファーニマル・ベア》を経由して新しい《トイポット》でガチャを回し直すことができます。

ん?新しいガチャを回し直す……?

1.jpg


リセマラですね。
《幻影騎士団ブレイクソード》の走ってるイラストってそういう。

ところで、
Rファーニマル
SR幻影騎士団

を擁するトイポガチャ……なんかレアリティ足りなくないですか?SRってちょっとレアなだけで別に大当たりではないですね。ガチャには大当たりが必要です。

SSRが欲しい……

超低確率で出てくる大当たり……

引くと禁止カード級の効果が使える……

いくら何でもそんなに都合の良いカードは……


え!?ある!?

4d062ccc[1].jpg
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 100/守 100
「ファーニマル・ウィング」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「トイポット」が存在する場合、墓地のこのカードを除外し、
自分の墓地の「ファーニマル」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外し、自分はデッキから1枚ドローする。
その後、以下の効果を適用できる。
●自分フィールドの「トイポット」1枚を選んで墓地へ送り、
自分はデッキから1枚ドローする。

ありました。

テキストが回りくどいですが、処理順よりイメージ優先でイラストにするとこんな感じです。

2015-12-12_233610.png
1.墓地から自身とファーニマルを除外
2.場の《トイポット》を墓地へ
3.《トイポット》効果でファーニマルサーチ+2ドロー


実質墓地から2枚除外して2ドローですね。このアドバンテージ、《強欲な壺》以上。
発動条件は
1.墓地にファーニマルがいること
2.場に《トイポット》があること
の二つですが、これは《ファーニマル・ベア》を一回発動するだけで両方満たされるので《トイポット》に触れてさえいれば概ね自動的に達成されます。
ドローついでにおまけのように補充される《ファーニマル・ベア》によって次の《ファーニマル・ウィング》起動にリーチがかかるのも見逃せないポイントです。さっき書いた通り《ファーニマル・ベア》を発動しただけで下準備が済むため、一度《ファーニマル・ウィング》の効果を使った後はもう一回《ファーニマル・ウィング》を落とすと再び2ドローに辿り着けるわけです。11連を引くと特待チケが溜まって特待チケが満タンになると次の11連が引けるようになるアレ。
《おろかな埋葬》で2枚目の《ファーニマル・ウィング》を落としてもいいし、《異次元からの埋葬》で1枚目を墓地に戻してもOKです。《虚空海竜リヴァイエール》から引き戻して《幻影騎士団ブレイクソード》で破壊というルートもあり、これらは墓地・除外利用を得意とする幻影騎士団だからできるテクニックです。

今サラッと「《おろかな埋葬》で2枚目を落としてもよい」と言いましたが、実はこれは2枚目に限った話ではありません。別に1枚目のSSR《ファーニマル・ウィング》をガチャで引く必要はなく、直接墓地に落としてしまえばあとは《ファーニマル・ベア》を発動するだけで2ドローできるわけです。

とはいえ確実にガチャをショートカットして《ファーニマル・ウィング》を落とせるのは制限の《おろかな埋葬》《マスマティシャン》程度しかなく、これらは一回しか使えないので大抵は確実にリソースになる幻影騎士団を落とすのに使ってしまいます。かといって《クリバンデッド》《針虫の巣窟》のような遅いランダム墓地肥やしに頼るのもちょっと……

欲を言えば
・何回も使えて
・《ファーニマル・ウィング》を確実に落とせて
・幻影騎士団も落とせるような
永続みたいなものがあれば完璧なんですけど……

そんなに都合の良いカードは流石に……


え!?ある!?

05724[1].jpg
永続魔法
自分の墓地のモンスター1体のみがゲームから除外された場合、
除外されたそのモンスターと異なる属性のモンスター1体を
デッキから墓地へ送る事ができる。
「星邪の神喰」の効果は1ターンに1度しか使用できない。


ありました。「自分の墓地のモンスター1体のみがゲームから除外された場合」、幻影騎士団であれば呼吸より簡単な条件です。《ファーニマル・ウィング》を除外することでも誘発し、今度は幻影騎士団を落とすことにも使えます。

《ファーニマル・ウィング》が絡まない場合に備えて《ファーニマル・ウィング》以外にも適当な対象を用意しておきたいところです。真っ先に思いつくのは《ペロペロケルペロス》ですね。レベル3なので幻影騎士団のランク3戦略とも噛み合っています。ちなみに《ペロペロケルペロス》は効果使用時に除外されるので《星邪の神喰》のトリガーになりそうですが、《星邪の神喰》はダメージステップに対応していないため基本的に不可能です。一応相手の効果ダメージ反応で起動すればトリガーになるとはいえ、相手がわざわざトリガーを引いてくれるとは思えないため、自分から能動的に発動したいところです。

つまり、レベル3で相手ターンに能動的に除外することで《星邪の神喰》のトリガーを引ける闇属性以外のカード……?


そんな都合の良いカード……

sphrjp002[1].jpg
チューナー・効果モンスター
星3/風属性/機械族/攻 300/守1500
(1):相手ターンに墓地のこのカードを除外して発動できる。
このターン、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする。


あるんですよね。
チューナーになって帰ってきた《ネクロ・ガードナー》、幻影騎士団が出す《幻影騎士団ブレイクソード》《虚空海竜リヴァイエール》《彼岸の旅人 ダンテ》はどれも維持して強いエクシーズなので攻撃無効は戦略に噛み合っています。
ちなみにこの《SR三つ目のダイス》、攻撃無効だけではなくSRネームとチューナーのおかげで色々と使い道のあるカードでもあります。
SRネームとしては幻影騎士団に標準搭載されている《SRベイゴマックス》を起点にして《SRベイゴマックス》SS→《SRタケトンボーグ》サーチ・SS→《SRタケトンボーグ》効果《SR三つ目のダイス》SS→《トーテムバード》SS、これで魔法罠を潰しつつアタックを一回蓋という超《真六武衆−シエン》をSSで出せるというオシャムーブが存在します。《SRタケトンボーグ》の制約は効果使用以降にしかかからないので《SRタケトンボーグ》効果を展開の最後に持ってくれば他のエクシーズの横に《トーテムバード》を並べることもできます。
3チューナーとしてシンクロに使う場合は《幻影霧剣》を回収できる《獣神ヴァルカン》が噛み合うんですけど、それが出来る状況は《幻影騎士団ブレイクソード》で同じようなことが出来るので無くてもいいです。それよりは最大出力期待で3+3+3=9の《氷結界の龍 トリシューラ》を差しておくのがオススメです。

さて、《ファーニマル・ウィング》は2ドローが強い!アド!っていう話をしてきたんですけど、《ファーニマル・ウィング》の恩恵はもう一つあって、それは事故の緩和です。《トイポット》被りの事故をSSR確定ガチャにしてくれるんですね。
意味不明だと思うので例を出します。

2015-12-13_014111.png

後攻初手に被る《トイポット》の図。補助パーツでしかない《トイポット》が手札を圧迫して手札の質が下がっています。
初動の《魔界発現世行きデスガイド》があるのはいいんですけど、この2枚ある《トイポット》ははっきり言って邪魔です。捨てたいカードが特になく、適当にぶっぱでガチャを回して排出が悪かったらそのままアド損死しそう。
このように二枚三枚と重ねて《トイポット》を引いてくると捨てられる手札の選択肢もどんどん減っていくため、毎ターン全部を都合よく使えるとも限らず、ひたすら《トイポット》を設置しまくるだけで何もできない!という事態になりかねません。実質《トイポット》の《ファーニマル・ベア》も合わせると《トイポット》は合計6枚投入されているため、被る確率は高めです。

かといって引いてしまったものは仕方ないんだけど、どうすっかな?
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ハンドを見つめる俺……このガチャガチャハンドを抱えて沈むしかないのか……!?
ここで閃きました。《トイポット》で《トイポット》を捨ててガチャ、捨てた《トイポット》の効果で《ファーニマル・ベア》サーチ。
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《魔界発現世行きデスガイド》から《幻影騎士団ブレイクソード》、設置済みの《トイポット》を破壊して効果、《ファーニマル・ウィング》サーチ。
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《ファーニマル・ベア》効果、《トイポット》設置。
4d062ccc[1].jpgcard100018844_1.jpg
新しい《トイポット》で《ファーニマル・ウィング》を切ってガチャ。
これで墓地に《ファーニマル・ウィング》《ファーニマル・ベア》、場に《トイポット》の盤面になりました。つまり《ファーニマル・ウィング》の効果が使えます。要するに《幻影騎士団ブレイクソード》経由で《ファーニマル・ウィング》を使って、《トイポット》2枚を2ドロー1サーチ(+ガチャ2回)に変換できたわけです。事故解決ですね。

実は、《トイポット》まわりの被りハンド……
・《トイポット》+《トイポット》
・《トイポット》+《ファーニマル・ベア》
・《ファーニマル・ベア》+《ファーニマル・ベア》
・《トイポット》+《ファーニマル・ウィング》
・《ファーニマル・ベア》+《ファーニマル・ウィング》
このへんは全て最終的に《ファーニマル・ウィング》のドローにまでこじつけるルートが存在します。《ファーニマル・ベア》の効果にはターン1制限があるため1ターンでは無理なものもありますが、最悪2ターンあれば《ファーニマル・ウィング》効果でドローに変換できます。
やるやん。

以上、英知を結集したガチャ幻影騎士団のサンプルを貼っておきます。
2015-12-17_001237.png

幻影騎士団のベースはガイド彼岸とSRの折衷です。
これはギミックを40枚に押し込んだ状態(改訂前だからやりたいことだけ詰め込んである)なので、ここから幻影騎士団を増やしたり《ツインツイスター》を入れたり《緊急テレポート》《幽鬼うさぎ》を組み込んだりするといいですね。《魔封じの芳香》は《幻影騎士団ブレイクソード》と噛み合っていて幻影騎士団でかなり強いと思ったんですけど、《トイポット》との相性が絶望的なので諦めてください。

あと採用したカードとかしてないカードについて少し書いておきます。

・《幻影騎士団フラジャイルアーマー》
一枚差しておくと墓地の《幻影騎士団ラギッドグローブ》からアクセスして手札の幻影罠をドローに変換できます。《幻影霧剣》以外の幻影罠は《幻影騎士団ラギッドグローブ》から落とす選択肢として入れておきたいのですが、性能はそれほど高くないのでこの変換ルートが有るのと無いのとではだいぶ違います。
引いたら《トイポット》で捨てて。

・《キングレムリン》
《幻影騎士団ブレイクソード》から出してアドバンテージを突き放せる闇ランク4です。何をサーチするか問題。
第一案は《ライト・サーペント》で、《トイポット》で捨てるとフィールドに出るレベル3なのでそのままエクシーズに使用できます。しかし、幻影騎士団と違って単体で引いたら使い道が無い上に捨てない限り一切役割が無い(捨てることを強制される)のであんまり強くなくて没。光属性なせいで《幻影騎士団ブレイクソード》の蘇生効果を使ったターン(=《キングレムリン》を出したターン)には使えないのもマイナスです。
第二案が《カメンレオン》で、《魔界発現世行きデスガイド》から《彼岸の悪鬼 ハックルスパー》《彼岸の悪鬼 アリキーノ》をリクルートしておくと守備0なので蘇生して7シンクロが出せます。《パワー・ツール・ドラゴン》から《D・D・R》をサーチするのがオシャレですね。しかし他SS不可の制約がキツくて没。

・《スピードリバース》
引いて《SRベイゴマックス》蘇生、墓地に落ちてもサルベージが使えるので墓地肥やしに巻き込んだり《永遠の淑女 ベアトリーチェ》で落とすとオシャレです。ちょっとドヤれるけどそれほど強くはないので、あってもなくてもって感じです。

・《エッジインプ・シザー》
《魔界発現世行きデスガイド》からリクルートするだけでなく《トイポット》からもサーチできます。

おわり
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2015年09月14日

【その他】04環境で学ぶ遊戯王のプレイングのイロハ



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だいぶ古いTweetですが、未だに時々RTされているので04環境を勧める記事を書きます。
ツイート内の画像にも書いてある通り、04環境とは2004年頃のグッドスタッフをベースにした同一内容のデッキでシングルミラーを行う遊びです。通常のデュエルとの違いは使用デッキの構築が固定されていることだけです。
発祥地が老人ホームなので先攻ドローや優先権起動効果などのルールも当時に合わせることが多いですが、最近はその時代を知らない人も多いでしょうし個人的にはどっちでもいいと思います。

今回は04環境の普及が目的ということで、細かいカードの使い方(「《お注射天使リリー》はいつ召喚するべきか!?」……など)については一切触れず、04環境をプレイすると身に付くプレイングのイロハとは何かということについて書いていきます。
獲得できるプレイングのイロハ、それは……

1.相手のリソースを予測する能力
2.自分のリソースを管理する能力
3.ゲームの方向性を決定する能力

この3つです。
これらのスキルは普通に遊戯王をしていても得られますが、04環境は

・構築が固定されているため判断ミスに対して甘えた言い訳が出来ない
・1つのアクションで2アド3アドを得るようなムーブがあまりないため、試合が大味になりにくい

という二つの特徴から、判断を丁寧に検討する練習に向いています。また、これらの特徴は最近流行りのキューブドラフトとも概ね共通していて、ドラフトを戦う地力を鍛えるのにもぴったりです。

では、詳しい解説をしていきます。

1.相手のリソースを予測する能力
相手のリソースとはすなわち伏せと手札ですが、それらを読むために何をしなければいけないでしょうか?《サイバー・エスパー》や《久遠の魔術師ミラ》を出すわけではありません。
現実の遊戯王から話を始めましょう。最近(最近か?)だと4軸炎星の《炎舞−「天キ」》は教科書的なカードでした。
例えば相手の場に《マシンナーズ・ギアフレーム》が立っていて伏せが数枚、自分が《炎舞−「天キ」》を持っているとしましょう。今から
1.《炎舞−「天キ」》発動
2.《暗炎星−ユウシ》サーチ
3.《暗炎星−ユウシ》召喚
4.《暗炎星−ユウシ》効果で《マシンナーズ・ギアフレーム》を破壊
5.《暗炎星−ユウシ》アタック、サーチ効果
というアクションを行います。これは一枚の《炎舞−「天キ」》から《暗炎星−ユウシ》を構えつつ後続を確保する、アドバンテージ的に非常に強力な動きです。逆に相手からすると通したくない動きになるので、可能であれば妨害してくると予想できます。ここで相手が使える妨害手段について考えてみると、
1.《炎舞−「天キ」》発動 ←《サイクロン》
2.《暗炎星−ユウシ》サーチ ←《マインドクラッシュ》
3.《暗炎星−ユウシ》召喚 ←《奈落の落とし穴》
4.《暗炎星−ユウシ》効果 ←《エフェクト・ヴェーラー》
5.《暗炎星−ユウシ》アタック ←《次元幽閉》
というように、様々なカードが使えます。
相手が妨害手段を持っていれば使用してくるということであれば、それはもし相手が妨害してこなければ妨害札は相手の手中に無いということを意味します。つまり、上のアクションが通るだけで「相手の伏せが《サイクロン》でも《マインドクラッシュ》でも《奈落の落とし穴》でも《次元幽閉》でもなく、《エフェクト・ヴェーラー》も持っていない」という情報を得られるわけです。となると、伏せは《神の宣告》あたりでしょうか?《血の代償》かもしれません。
これが伏せを読む方法の基本です。《炎舞−「天キ」》はあらゆる除去を踏むおかげであらゆる確認をこなしてくれる模範的な伏せチェッカーというわけです。
注意として、読んだバックは見えているわけではないので、相手とカード評価に差があった場合は伏せを読み違える可能性が常にあります。相手が《暗炎星−ユウシ》の破壊やサーチを脅威に感じておらず、他のポイントに《奈落の落とし穴》を温存したいと思っていた場合は、こちらの読みは外れることになります。特に《激流葬》など後打ちでも強い罠や《強制脱出装置》のような完全フリーチェーンはそうでないものに比べて読みづらいです。
このように妨害ポイントという観点で04環境のリストにある魔法罠をチェックしてみると、召喚反応は《奈落の落とし穴》《激流葬》、攻撃反応は《炸裂装甲》、フリーチェーンは《スケープ・ゴート》《破壊輪》等という具合に機能が細分化されています。
例えば、相手が先攻をバック1伏せで終えた場合、こちらの《首領・ザルーグ》の召喚アタックまで通ったら何がわかるかを考えてみます。
《首領・ザルーグ》を妨害する選択肢があったにも関わらず妨害しないというのはあまり考えられません。《首領・ザルーグ》を妨害出来る伏せではなかったと見るのが妥当でしょう。よって、《激流葬》《炸裂装甲》《破壊輪》《スケープ・ゴート》が選択肢から消えます。特にフリーチェーンである《破壊輪》《スケープ・ゴート》が選択肢から消えるのは嬉しいところです。残る可能性は《サイクロン》《砂塵の大竜巻》《奈落の落とし穴》《リビングデッドの呼び声》、ブラフの5種です。
更に、こちらが何かを1枚伏せてエンド。この1伏せが生きたまま相手が次ターン《霊滅術師 カイクウ》あたりを召喚して殴ってきた場合、相手の伏せは《サイクロン》《砂塵の大竜巻》ではないことがほぼ確定します。《霊滅術師 カイクウ》のアタックを《炸裂装甲》《奈落の落とし穴》《破壊輪》に弾かれて次ターンに《首領・ザルーグ》のハンデスおかわりというのは定番かつ最悪のパターンなので、それを避けるために伏せはエンドサイクで破壊しておくのが妥当だからです。ここまでくれば、残りの可能性は《奈落の落とし穴》《リビングデッドの呼び声》、ブラフの3種。先攻1ターン目1伏せで《リビングデッドの呼び声》セットというのはやや不自然なので、本命であればほぼ《奈落の落とし穴》と思っていいでしょう。1ターンの攻防でここまで絞れます。
ちなみに、同じやり方で相手の手札もある程度予想出来ます。先ほどの例で《霊滅術師 カイクウ》が殴ってきたことからは、相手が《魔導戦士 ブレイカー》を持っていないことが予想できます。《魔導戦士 ブレイカー》であれば《炸裂装甲》を回避できるため、《首領・ザルーグ》を戦闘破壊できる確率が更に高く、持っていれば使うと考えられるからです(「持っていれば使う→使われないならば持っていない」というのがリソース予測の黄金パターンです)。《魔導戦士 ブレイカー》が無いとわかれば、《異次元の女戦士》縦+《炸裂装甲》のような《魔導戦士 ブレイカー》を裏目とする布陣が許容されます。

2.自分のリソースを管理する能力
スタイリッシュサイクロンという言葉が使われ始めたのはTwitter検索によれば2011年頃のようです。伏せをケアする努力をせずに投げられた《ダーク・アームド・ドラゴン》や《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》は《奈落の落とし穴》と1:1交換するだけのちょっと大袈裟な《サイクロン》だという揶揄ですが、かなり本質を突いています。パワーカードを投げる前には安全確認をして丁寧にエスコートするのが理想で、直接的には伏せを剥がす、それが無理なら伏せを読むのが重要です。自分のリソースを有効活用するのにも努力が必要なのです。
伏せ読み以外にも自分の本命を通すのには色々方法があり、本命の前に囮を置くプレイは代表的なものです。クリフォートが《スキルドレイン》を発動する際、あえて使い道の狭い《デモンズ・チェーン》から捲って《サイクロン》を誘うというのは囮の発想を使ったプレイングです。《スキルドレイン》が通ってしまえば勝ちなので、他の伏せで除去の枯渇を狙うわけです。
04環境では初手《強欲な壺》《聖なる魔術師》が揃った場合、《聖なる魔術師》による《強欲な壺》回収が通ればほぼ勝ちと言ってもいいでしょう。ここで警戒するべきはセットされた《聖なる魔術師》が除去されて効果を発動出来ずに退場することで(《聖なる魔術師》を潰せるカードは《抹殺の使徒》《ブレイドナイト》《ならず者傭兵部隊》)、ここは除去の有無を相手に委ねるのではなく、とりあえず他のモンスターを伏せて安全を確認したいところです。後ろから見ていた感じ、勝率が5割を超えるプレイヤーは誰に教えられるでもなく全員やっていました。はっきり言って相手が弱いプレイヤーの場合、囮プレイに裏目はありません。囮につられて除去を打ってきた場合はラッキー、除去が無いなら次ターンゆっくり《聖なる魔術師》を伏せればいいだけです。
相手側が囮を想定することも可能ですが、囮を想定した除去の温存というのは大抵裏目があり、釣りに来ているのかどうかの見極めは難しいため囮を使う側有利という印象です。例えば温存した除去を使う機会が無くなるのは失敗ケースで、囮を警戒して《抹殺の使徒》を温存した場合は次ターン以降相手が裏守備を出さなかった場合に使い道の無いカードを抱え続けることになります。また、《ならず者傭兵部隊》は裏守備に使って《キラー・スネーク》を踏んでしまったときに0:1交換になるので攻撃表示モンスターに使った方が確実で、相当な確信が無い限り《聖なる魔術師》一点読みで繰り出すのはリスキーです。
他にもリソースの使い方として重要なのはシナジーの意識です。《同族感染ウィルス》+《キラー・スネーク》のようにコンボとしてセットで使いたいカードも勿論これに含まれますが、特定の戦術に対して組み合わせて初めて大きな効力を発揮するカードというものも存在します。
リアル遊戯王で言えば、クリフォート(→)の《エフェクト・ヴェーラー》は実はシナジーのカードでした。下級クリフォート+《機殻の生贄》という定石の構えは次ターンの生け贄召喚ですぐに勝負を決められる事実上の王手ですが、相手からすると戦闘で突破できず、しかも《機殻の生贄》をサイクロンなどで抜いていてはアド損が激しくなってしまう辛い構えです。《鳥銃士カステル》など特殊な機能のモンスターで《機殻の生贄》を排除するか、除去効果持ちのモンスターでクリフォートごと除去するのが定番でした。《エフェクト・ヴェーラー》はこの予想される相手の動きを確実に狩って不発に終わらせるのが美味しい使い方で、戦略単位でシナジーを持ったカードであると言えます。このシナジーを無視して、ちょっとアドを取るだけのモンスターが単騎で出てきてからといって焦って《エフェクト・ヴェーラー》を消費してしまうと、王手をかけられていたはずの盤面が崩壊する危険が生まれてしまいます。可能な限りは頑張って他の受けで対応したり、多少のライフ損失・アドバンテージ損失は許容して本来の動きを意識するのが良いと言えます。
04でもシナジーを意識できるカードが随所にあります。《キラー・スネーク》《ライトニング・ボルテックス》のセットは当然として、《キラー・スネーク》《激流葬》あたりも使い方を考えれば2:1交換が狙える組み合わせになっています。相手の攻撃を《キラー・スネーク》セット→破壊→回収→セットで受け続け、痺れを切らした相手がライフを取るために下級モンスター追加や《天空騎士パーシアス》召喚と動いた瞬間に《激流葬》というやり方で2:1交換を取れます。これは多少のプレイが絡むもので、適当に動いて《激流葬》を消費してしまった結果アドバンテージを得る機会を逃している光景も見ます。相手の場が空いているのに《キラー・スネーク》《激流葬》を伏せた結果、《異次元の女戦士》が召喚されてしまい《激流葬》というのは、シナジーの観点からすれば最悪のケースです。「アド損しないからセーフ」じゃないですよ。余裕でアウトです。2:1が狙えた組み合わせの手札が1:1になってしまいました。
戦略単位のシナジーを持つカードについてはカードの説明になってしまうので省略しますが、このようにシナジーを理解すればどの順番でカードを払い出していくのか、それは何故なのか、自分が今何を狙うべきなのかをよく考えることが出来ると思います。

3.ゲームの方向性を決定する能力
ライフとアドバンテージは一つを求めれば一つは手に入らないトレードオフの関係にあり、局面ごとにどちらを求めるべきかという話です。
といっても、最近の遊戯王はトレードオフという前提自体が崩れており、ライフもアドバンテージも取れるド安定ムーブが主流なので時が流れるにつれてこれはあまり役に立たなくなってきている感があります。例えば《クリフォート・ディスク》召喚とかいうアクション、何故か生け贄がアドバンテージになり火力もアドも得られるためどう考えても出し得です。
仕方ないのでドラフトにありがちな光景として……

自分場:《サイバー・ドラゴン》 伏せ《エネミーコントローラー》《次元幽閉》
相手場:《炎帝テスタロス》

今相手ターンで《炎帝テスタロス》が《サイバー・ドラゴン》にアタック。このアタック自体はどちらの伏せでも捌けますが、どちらを使うべきかを考えてみます。
・《エネミーコントローラー》を使う場合
より対応範囲が広い《次元幽閉》を温存できる。《次元幽閉》はリクルーターや高守備力モンスターに対しても有効で、そういうモンスターが後に出てきた場合も困らない。
・《次元幽閉》を使う場合
返しに《サイバー・ドラゴン》の直接攻撃が通るため、ライフを2100削れる。もう一体モンスターを追加すればライフをほぼ半分削れるため、2ターンで相手を殺せる計算である。つまり、次の相手の行動にも除去を合わせることが出来れば、もう勝つ。
これがアドを取るかライフを取るかの選択です。アドを取る選択は後々裏目が生じにくいですが、ライフを取る選択はリスキーな代わりに早々に勝ちを確定する魅力があります。最終目標は勝つことですから、勝てるなら勝っておくのが当たり前に無難です。
こういうシーンでは現状の相手のリソースと未来のゲーム展開の二つを予測する合わせ技を使うことになります。妨害が無ければゲームが終わるプランを持っていることは前提として、このプランを妨害できる相手のリソースは何かを検証し、相手がそれを持っている確率とこちらがそれを除去出来る確率を勘定して、裏目が小さければゴーサインです。
04環境では《ライトニング・ボルテックス》《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》あたりは露骨にカードとライフを交換する機能を持っています。《ライトニング・ボルテックス》はいつ打つ予定か、次のターンに打てば何ポイント取れるのか、アド損を許容して打つのか、《キラー・スネーク》を待つのか?《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》はどちらの効果を使うのか、《炸裂装甲》が無いことは確認してあるか、殴って裏目になるカードは使用済みか?などを引いた瞬間から(引く前から)考えることになります。
また、均衡するアドバンテージの中で互いにライフを削り合うゲーム展開においては、細かいライフ計算を意識する機会が多いです。これはド火力を押し付け合う現代遊戯王でも効いてくるポイントで、盤面が圧倒的に不利な状況からリソースオールインで瞬間火力を押し込んで勝利するのはいわゆる捲りの典型的なパターンです。
ライフを詰めて勝利するルートへの移行というのは必ずしも「この動きならこのターン中に殺せる」というキルルートの発見に限ったことではなく、数ターンがかりのツーキル以上の想定力も要求されてきます。個人的な感想ですが、これは横から見ていればよく気付くのに自分でやっているときにはほとんど気付けないもので、最もよくセンスと経験が現れるスキルの一つのような気がします。
例えば相手ライフ4000でリソースほぼ無し、こちらのリソースは場の《霊滅術師 カイクウ》と手札に《キラー・スネーク》《炸裂装甲》という状況。改まって書いてみると当たり前に思えますが、《キラー・スネーク》の貧弱なボディがアタッカーに見えないからといって《キラー・スネーク》を召喚しないのは悪手です。《キラー・スネーク》を召喚して2体で殴るのが正解ですね。2体で殴れば2100入るので次ターンには相手のライフを0にできますが、《霊滅術師 カイクウ》だけでは1800しか減らないので相手ライフ残り2200となり、次のターン慌てて《キラー・スネーク》を追加しても100残ってしまいます。ここで甘えた結果トップ《魂を削る死霊》で粘られ五分に引き戻されずるずると逆転負け、死んで出直しましょう。


ところで、他にも現実の遊戯王で言うところの《カードカー・D》召喚から《エフェクト・ヴェーラー》警戒で《強欲で謙虚な壺》セットを経由した発動のような環境固有の狡いテクニックはいくつもあります。例えば、04環境では攻撃力が2501〜2999のモンスターやその攻撃力が発生するシチュエーションは存在しません。よって、《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》縦を倒せず《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》横を倒せるモンスターは同じ《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》のみであり、相手の《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》が消費されている場合は自分の《カオス・ソルジャー −開闢の使者−》に殴らせない場合は横が安定になります(縦の場合、《お注射天使リリー》に殴られたときに400ポイントを無駄にします)。
こればかりは環境に依存するテクニックですから一つの環境で極めたところで他の環境がうまくなるとは思えませんが、違う環境で似たようなテクニックが発見されることは時々あります。例えば《スケープ・ゴート》は召喚行為を行ったターンには発動できないため、相手がモンスターを出したのを見てから《サイクロン》を打ち込むことでエンドサイクのようにフリーチェーンの《スケープ・ゴート》を発動させずに破壊するテクニックがありますが、これは相手が《強欲で謙虚な壺》を発動したターンにバック除去を打ち込むことで《リビングデッドの呼び声》《スターライト・ロード》など特殊召喚が絡むバックに強くなるテクニックと繋がるところがあります。手なりから外れたテクニックを発見するスキルもプレイングのイロハのニとして加えておきたいと思います。

おわり
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2015年03月12日

【その他】対特殊勝利デッキ

ターボ系統の特殊勝利デッキ、主にチェーンバーンを相手にするときのプレイングについて書きます。ターボ系統の特殊勝利デッキというのは、《和睦の使者》《バトルフェーダー》などのダメージ軽減カードを使って毎ターン生き延びながら、《積み上げる幸福》《カードカー・D》《活路への希望》のような高効率ドローソースによってキーカードを収集し、それらを使って勝利するデッキのことです。キーカードがバーンパーツならチェーンバーン、カウントダウンならカウントダウン、エクゾディアなら活路エクゾになりますが、根本はあまり変わりません。
特殊勝利デッキが完全に地雷と化した今、投入するスペースが無い(あるなら逆ストで勝てる)のでサイドカードの話はしません。チェーンバーンの話が出ると必ずサイド対策で勝てるマンが現れるんですけど、そんなスペースはありません。プレイングの話をします。


0.サンプルレシピ
2014/1/13 三重CS2位 とりでマン【チェーンバーン】/ねぎとろ【チェーンバーン】→


1.バック破壊カードの使い方(ターボ全般)
セットカードを中心にデュエルを展開するターボデッキに対し、バックに触るカードは最も直接的に相手の戦略に干渉していくリソースになります。

1-1.SS2のバック破壊カード
《サイクロン》等、相手ターンに使用出来るカードについてです。
基本はチェーンを潰して確実な1:1交換を取れるエンドサイクです。エンドで撃っていれば損な取引をすることはまず無いので割と適当に撃っていってもいいのですが、エンドサイクは1:1交換をする以上に《積み上げる幸福》を潰せる可能性のあるアクションです。
例えば相手が3伏せ、中身が《強欲な瓶》《八汰烏の骸》《積み上げる幸福》だとして、ここにエンドサイクを撃ちます。このとき、《積み上げる幸福》を破壊した場合だけではなく、《八汰烏の骸》を抜いた場合でも残る伏せは《強欲な瓶》《積み上げる幸福》となり、次のターンで《積み上げる幸福》に辿り着くことが(こちらが無駄にチェーンを積んで自滅しない限り)出来なくなります。つまり、3伏せの中から《積み上げる幸福》を破壊出来なかったとしても、返しのターンでは一時的に《積み上げる幸福》は封印されることになります。封印状態の《積み上げる幸福》を破壊するのはSS1のカードでも間に合うので、エンドサイク以外で本来フリーチェーンの《積み上げる幸福》を潰せることになるわけです。もし返しで破壊出来なかった場合であっても、その《積み上げる幸福》が使えるのは次のターンにフリーチェーンを補充し、それらを発動する更に次のターンになるので、テンポへの被害は大きいです。
また、エンドサイクは連射することで4枚以上のフリーチェーンが伏せてある場合でも《積み上げる幸福》を封印出来ることや、伏せが少なければ少ないほど《積み上げる幸福》が封印される確率が上がることがわかります。
連射を狙って《サイクロン》を溜めこむ余裕はあまり無いのですが、そんな感じで《積み上げる幸福》の位置を意識出来ると良いと思います。

1-2.SS1のバック破壊カード
まあ結局のところ《サイクロン》はエンドで適当に使っても有効で、差が付くのはより数の多いSS1の使い方です。
SS1のバック破壊を使うべきタイミングは
・エンドサイク発動直後
・メインフェイズ2
・相手の《一時休戦》の発動直後
などです。エンドサイク発動直後に使うと《積み上げる幸福》を潰せることはさっき説明したので、二つ目について書きます。《一時休戦》については《一時休戦》の項目で書きます。
例えば、既にこちらが致死量相当の戦力(相手が《和睦の使者》等を発動しなければライフを削りきれる戦力、毎ターン相手に防御カードの使用を迫れる戦力)を構えており、相手が4伏せという状況でハンドに《魔導戦士 ブレイカー》を持っているとします。
このとき、漠然と攻撃反応罠を恐れ、殴る前に《魔導戦士 ブレイカー》を召喚して効果を発動するのはかなりの愚策です。正解はまず先に攻撃宣言、防御カードの使用を確認してからメイン2に《魔導戦士 ブレイカー》召喚、破壊効果です。
簡単に言うと、これは相手のエンドサイクケアのプレイングを狩るためです。
まず相手の立場になって考えてみると、前ターンに伏せるカードを決定する段階から常にエンドサイクのリスクに晒されていることがわかります。《和睦の使者》系の防御罠はエンドサイクには無力であり、例えば《和睦の使者》《強欲な瓶》《八汰烏の骸》という伏せでターンを返したとき、エンドサイクで1/3、連射なら2/3で《和睦の使者》を抜かれた場合、他の伏せが生きていようが即死です。《和睦の使者》が文字通りの生命線であり、なんとしてもこれを抜かれることを避けなければいけないわけです。このとき、エンドサイクをケアする最も簡単なプレイは出し惜しみせずに防御罠を2枚伏せておくことです。先程の伏せに更に《威嚇する咆哮》を足し、《和睦の使者》《強欲な瓶》《八汰烏の骸》《威嚇する咆哮》と伏せておくことでエンドサイクを撃たれても敗北は無くなり、連射されようが2枚を綺麗に抜かれる確率は1/12まで下がります。さっきと比べると生きる確率は8倍です。《バトルフェーダー》《速攻のかかし》を持っている場合は即敗北ということは無くなりますが、それらも《虚無空間》や《月の書》でケアは可能なので、保険をかけて罠を重ねて伏せることは十分にあり得る選択肢になります。
《魔導戦士 ブレイカー》の話に戻ります。
相手がエンドサイクをケアするセットを行っていたとして、まず《和睦の使者》《強欲な瓶》《八汰烏の骸》《威嚇する咆哮》という内容の伏せに対して殴る前に破壊効果を使った場合、何を踏んでも発動されてしまいます。《和睦の使者》を踏まれたら《和睦の使者》を捲ればいいだけ、ドローソースを踏まれればドローソースを捲ればいいだけです。破壊効果は全く何の影響も持たず、貴重な破壊効果をドブに捨てているのと同じです。
ところが破壊効果を使う前に攻撃宣言をすると、バトルフェイズで《和睦の使者》を消費する必要が生まれます。バトル終了後の伏せは《強欲な瓶》《八汰烏の骸》《威嚇する咆哮》となり、このうちエンドサイクケアで伏せた《威嚇する咆哮》はメインフェイズ2では既に役割を失っているため、対象にされれば破壊されるしかないわけです。《魔導戦士 ブレイカー》で《威嚇する咆哮》を破壊出来た場合、そのまま次ターンの防御を削ることに繋がります。
もちろんハズレを踏むこともありますが、何を踏んでも無意味だったバトル前に比べれば一定の確率で意味のあるアクションが出来るわけですから、有効なプレイングと言えます。
なお、防御罠の中でメインフェイズ2でも発動を持ち越せる例外が《魂の氷結》と《スケープ・ゴート》です。
《魂の氷結》はメインフェイズ2で発動した場合でも次の相手ターンのバトルフェイズをスキップするため、エンドサイクケアをケアしたメイン2破壊のプレイを更にケア出来ます。発動条件の都合上チェーンバーンにはまず入らないカードですが、発動出来るデッキ、特に活路系のデッキではそうした理由でかなり有力な防御札です。
ちなみに、自分が持っている破壊カードが《大嵐》である場合はメインフェイズ1でも2でもエンドサイクをケアした分の罠を削れるので、この理由での発動待ちは行う必要がありません。が、それでもメインフェイズ2で発動すべき別の理由があります。
もう一つの理由とは、相手の甘えた伏せを狩れることです。この場合は「メインフェイズ1に何も発動しないこと」が肝になってきます。
甘えた伏せとは、相手がこちらのアクションに期待した《積み上げる幸福》に繋げる3伏せのみを仕込んでいるようなセットで、具体的には伏せが《積み上げる幸福》《強欲な瓶》《和睦の使者》のようなケースです。このとき、ターボ側は相手が何かを発動したのにチェーンする形で《和睦の使者》《強欲な瓶》《積み上げる幸福》と捲ってドローすることを狙っています。この状態でこちらがメインフェイズ1で何も発動することなく攻撃宣言まで行動した場合、相手は死なないために攻撃宣言時で《和睦の使者》を捲る必要が生まれます。このときチェーンは最大でも3までしか積めないので、《強欲な瓶》《積み上げる幸福》は場に残ることになります。そしてメインフェイズ2に《大嵐》を使うと、伏せ2枚では《積み上げる幸福》を発動出来ないので、そのまま通って《積み上げる幸福》を破壊出来ます。《大嵐》以外の破壊カードを発動する場合も同様です。
これはターボ側の裏目のある伏せに付け込んだプレイングと言えますが、ターボ側が下手だからこういう伏せ方をしてしまうわけではなく(そういう場合もありますが)、リソースが細い場合、《積み上げる幸福》が被ったりしてチェーンを積み上げる役割のカードが少ない手札の場合などは、こういう甘えた伏せで構えるしかなくなってしまうことがあります。仮に4伏せだったとしても内容が《積み上げる幸福》《積み上げる幸福》《強欲な瓶》《和睦の使者》等であれば起こるケースです。


2.各カードへの対応

2-1.積み上げる幸福(ターボ全般)
破壊カードの使い方の項で書いたので大体全部なんですけど、気持ち程度に他のことを書きます。
まずカウンターカードを持っているとき、いかにも《積み上げる幸福》に繋がりそうなチェーン積み上げを見た場合、チェーン3に対してSS3のカウンターを打ち込むと《積み上げる幸福》を潰せます。このとき、捲れずに残っている伏せは《積み上げる幸福》である可能性が高いというのもポイントで、もはやその《積み上げる幸福》はフリーチェーンではなくなるので、続くアクションで破壊出来ると理想的です。
同名カードをチェーン上に積むことで《積み上げる幸福》を封印するテクも極々稀に使えます(ほとんど使えません)。例えば《強制脱出装置》を2枚持っている場合、1枚目の《強制脱出装置》で相手のチェーンを誘い、3までチェーンが積まれたのを確認してからチェーン4で2枚目の《強制脱出装置》オープンというアクションで《積み上げる幸福》を潰せます。《王宮の弾圧》が現役の頃はチェーンバーンの《王宮の弾圧》にチェーンでこちらも《王宮の弾圧》空オープンとかいうこともあったんですけど、今ターボ側と同じカードを使えることはあんまり無いですね。

2-2.スケープ・ゴート(ターボ全般)
状況にこそ左右されるものの1枚で2ターンを生き延びる可能性があるのが最大の強みで、これに成功した場合は1枚で2ドローを稼ぎ出すので《積み上げる幸福》相当の働きをすると言えます。除去カードの増えた現在にあっても、《スケープ・ゴート》を捲らせつつ羊4体を処分しながら致死ダメージを準備するほどの展開をすることは簡単ではありません。
特にチェーンバーンにおいては他のカードと細かいシナジーを形成し、相性が良いのは《おジャマトリオ》《自業自得》《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》あたりです。《おジャマトリオ》成立下ではアタッカーは最大でも2体になるので羊4体が確定2ターンの防御に化けるほか、羊を超えるためにモンスターを並べると《自業自得》に焼かれたり《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》に食われるというジレンマを押し付けてきます。
さて、《スケープ・ゴート》を意識するにあたって最も手頃な対策は貫通モンスターのアタックです。ダメージがダダ通りになり、羊トークンは実質防御として機能しなくなります。当然ではありますが、《スケープ・ゴート》は特に理由が無ければバトルフェイズに発動されるカードですから、捲れたのを見てから初めて貫通モンスターを意識するのでは遅すぎます。バトル前から《スケープ・ゴート》を想定してあらかじめ《迅雷の騎士ガイアドラグーン》をランクアップさせて攻勢に加えたりしておくことで、《スケープ・ゴート》発動ターンにも貫通ダメージを生産出来ます。ちなみに、羊トークンを貫通して通すダメージは《バトルフェーダー》《速攻のかかし》等の一部の防御カードに妨害されないため、貫通モンスターを構えた場合は貫通能力を持たないモンスターでは羊トークンにアタックせずに貫通持ちで殴る用に残しておくのも手です。
次に、《スケープ・ゴート》をケアした攻撃順序について話します。
例えば、こちらの場が《ドッペルゲンガー》《マシンナーズ・フォートレス》、相手が《スケープ・ゴート》を伏せているとします。このとき、手なりで攻撃力の低い《ドッペルゲンガー》から攻撃するのは悪手です。
何故かというと、脅威度の低いモンスターから先に攻撃をした場合、相手には《スケープ・ゴート》を発動しないという選択肢が生まれるからです。《ドッペルゲンガー》からアタックしたとして、相手は《ドッペルゲンガー》の攻撃をスルー、続く《マシンナーズ・フォートレス》の攻撃に初めて《スケープ・ゴート》を合わせることで、650のダメージと引き換えに羊トークンの損失を1匹に抑えることが出来るわけです。次のターンにこちらがモンスターを1体しか追加できなかったとすれば、残り3匹の羊トークンを潰すのが限界で、2ターンに渡りまともなダメージを通すことが出来ません。
《マシンナーズ・フォートレス》から殴っておけば、相手は2500ダメージをスルー出来ないので《スケープ・ゴート》を捲らざるを得ません。そのまま《マシンナーズ・フォートレス》の攻撃を続行して1匹を消し、続けて《ドッペルゲンガー》のアタックで計2匹を葬ります。先程と同様に次のターンでモンスターを1体しか追加できなかったとしても、残りの羊は2匹なので《マシンナーズ・フォートレス》の直接攻撃を通すことが出来ます。脅威度の高いモンスターから攻撃することで《スケープ・ゴート》の発動を強制することが出来るわけです。

2-3.速攻のかかし(ターボ全般)
有名ですが、《速攻のかかし》が発動したときに殴っているモンスターを《月の書》で裏側にしたり場から離したりして攻撃から取り除けば《速攻のかかし》は不発になりバトルフェイズ終了を回避出来ます。それだけです。

2-4.一時休戦(主にチェーンバーン)
パワーカードの一つです。防御とドローを兼ねるため、《積み上げる幸福》と並びアドバンテージリソースになります。
《一時休戦》は発動しても手札が減らないため、それまでに《積み上げる幸福》や《カードカー・D》で手札を増やしていた場合に手札が7枚を超えることも珍しくありません。そこはフリーチェーンを擁するチェーンバーン、魔法罠を場に伏せれば手札調整を逃れることが出来るわけですが、ここにも付け入る隙が有ります。《一時休戦》は発動したプレイヤーだけではなく、発動されたプレイヤーも次ターンのダメージを受けなくなるのがポイントです。
《一時休戦》を発動した次のターン、チェーンバーンがバーンカードを発動しても当然相手にダメージは入りません。これはチェーンバーン側にとっては《一時休戦》を発動した直後にはバーンカードをセットしたくないということを意味します。もし伏せたバーンカードが《一時休戦》適用中の返しでSS1の除去を受けた場合、捲ってもダメージが入らないため、ただ単にカード一枚を損したことになるからです。和睦系カードについても同様で、元々《一時休戦》の効果でダメージを受けないので、《和睦の使者》を伏せて破壊対象にされた場合は損になります。
つまり《一時休戦》発動直後にはバーンカードも軽減カードも伏せたくないのです。結果、伏せられるカードはかなり限られてきて、安全に伏せられるカードはSS2以上のドローソース等、《強欲な瓶》《八汰烏の骸》《おジャマトリオ》とか、その程度です。それらが引けていればそれを伏せて逃げられますが、手札調整の超過枚数分引けていない場合は、泣く泣く発動出来ないカードをセットすることになります。これを見逃す手はなく、返しに封印状態のカードを破壊出来ればそれはそのままアドバンテージになります。
つまり《一時休戦》発動直後、かつ相手が手札6枚を保持している場合はSS1の破壊効果が有効な可能性があるということです。ダメージが入らないからといって漫然とターンを回すのではなく、除去を当てるチャンスが訪れたと心得るべきです。
なお、このシチュエーションでは相手がセットを行う順番にも注意したいところです。伏せる順番に明らかなタイムラグがあった場合、後伏せしたカードの方が破壊すべき封印状態のカードである可能性が高いです。伏せるのが確定しているカードは先に伏せてしまって、その次に封印するカードを選ぶのが常識的な心情だからです。タイムラグを付けてセットしたにも関わらず本命を後伏せするプレイが出来るプレイヤーはかなり遊戯王が上手いです。

2-5.虚無空間(主にチェーンバーン)
チェーンバーンの《虚無空間》ではなく、自分の《虚無空間》についてです。《儀式魔人リリーサー》とかでも良いんですけど、この項目では特殊召喚封じのカードの扱いについて書きます。
意外にもチェーンバーンには影響を受けるカードが多く、比較的有効なカードです(むしろSS封じが蔓延している環境ではチェーンバーン側がそれを嫌って特殊召喚絡みのカードを抜いている可能性があります)。
・《スケープ・ゴート》
・《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》
・《おジャマトリオ》
・《バトルフェーダー》
いずれも強力なカードであり、これらを腐らせることで相応の痛手を負わせることが出来ます。チェーンバーン側は相手に触るカードを持っていないため、相手から解除されることもありません。
《虚無空間》を捲るに際して若干注意したいのが《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の存在です。
《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》はこの中では唯一特殊召喚時にチェーンを組まないカードで、見てからの《虚無空間》が間に合わず、また、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》が着地した状態では《虚無空間》を捲りづらいです。《虚無空間》中には《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》を処理しづらいので、ダメージを食らい続ける羽目になるからです。
《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》を避けたい場合は《虚無空間》はなるべく先捲りするべきです。
更に言うと、先捲りで裏目になるのが《おジャマトリオ》です。
《虚無空間》チェーン《おジャマトリオ》というのはやや悪い展開です。逆順処理でおジャマトークンのSSが通ってしまい、《虚無空間》下ではチューナーを持っていたとしてもおジャマトークンを処分出来ず、ゆるゆると二体モンスターを並べて殴るしかなくなってしまいます。
この裏目をケアするにはフィールドを埋めた状態で《虚無空間》を捲るとか、エンドフェイズに捲るとかの工夫が必要になります。致命傷というほどではないので、可能ならという感じです。

2-6.おジャマトリオ(チェーンバーン)
おジャマトークンが処理出来ない盤面は非常に危険です。
《おジャマトリオ》が通ると発生する副次効果は3つです。
・殴れるモンスターが減るため通るダメージが少なくなる
・《自業自得》《仕込みマシンガン》の火力が爆上がりする
・システムモンスターを出せなくなる
チェーンバーン側からすれば殺すために引かなければいけない火力の必要枚数が減り、身を守るための防御カードを温存でき、《ブラックフェザー・ドラゴン》などの厄介なモンスターの登場が有り得なくなるため、一度通ってしまえばそれだけで2ドローや3ドローに相当するアドバンテージとなります。
《おジャマトリオ》ケアについて、まずはチューナーを場に残すのを心がけることです。
例えばハンドに《六武衆の影武者》、伏せに《諸刃の活人剣術》、墓地の《真六武衆−キザン》《真六武衆−カゲキ》を蘇生して《真六武衆−シエン》か何かを出したいシーンで、《諸刃の活人剣術》から捲るのはミスです。《六武衆の影武者》召喚から入って着地後に《諸刃の活人剣術》を捲るのが正解です。
《六武衆の影武者》召喚から入ると《諸刃の活人剣術》にチェーンの《おジャマトリオ》で《諸刃の活人剣術》が不発になりますが、それはそれで構いません。すぐにシンクロしてどかせますから、フィールドがおジャマトークンで埋まることに比べればカードの一枚や二枚が不発になることは許容と考えるべきです。
また、《おジャマトリオ》を意識した通常召喚権の扱いについても書きます。
なんか色々あって、《六武衆の影武者》と《六武衆推参!》がセットされた状態でターンが返ってきて、ハンドと墓地に《六武衆−ザンジ》という状況になったとします。
《六武衆の影武者》と《六武衆−ザンジ》を混ぜて6シンクロで攻めたいと思っており、素材にする《六武衆−ザンジ》は手札から召喚するか墓地から蘇生するかの選択肢があるわけですが、どのように展開するべきか。
蘇生を温存したときの効果などはひとまず考えないことにして、どちらから出すべきかというと、《六武衆−ザンジ》蘇生からです。
相手から見た《六武衆−ザンジ》蘇生直後の盤面を考えてみると、裏守備・《六武衆−ザンジ》という状態です。この状況では相手は《おジャマトリオ》の発動を待てません。通常召喚という行為はチェーンを組まないので、《おジャマトリオ》を発動せずに後続のモンスターの通常召喚を見逃してしまうと、フィールドが3つ埋まり、もはや永久に《おジャマトリオ》を発動出来なくなる可能性があるからです。こうなってくると、裏守備がチューナーでない可能性に賭けて、《おジャマトリオ》を発動せざるを得ません。この場合、《おジャマトリオ》処理後に《六武衆の影武者》反転、シンクロして処理することが出来ます。
これが《六武衆−ザンジ》通常召喚から入ってしまうと、相手は焦っておジャマトリオを発動する必要はなくなります。大抵の特殊召喚はチェーンを組むので、特殊召喚の宣言を見てからチェーンで《おジャマトリオ》の発動が間に合うからです。
多少例が不自然になってしまったんですけど、今言いたいことは通常召喚権を温存するプレイには《おジャマトリオ》の発動を焦らせる効果があるということです。


3.その他

3-1.ルーラーを過信するな(ターボ全般)
《王宮のお触れ》が有効なことからのアナロジーなのか、ターボデッキを相手取ったときに絶大な信頼を寄せられがちな《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》ですが、実際にはそれほど有効ではありません。
封印宣言に対してチェーンで罠を発動するタイミングがあるのが致命的で、罠宣言をしてもフリーチェーンは全て問題なく発動出来るし、防御カードも普通に有効になります。モンスター宣言をすればフリーチェーンではない手札誘発を潰せますが、他の防御罠を3枚引き込むだけで出番は終了となり、手札誘発が息を吹き返します。特に最悪なのが《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》を出したいあまりに場の総打点を下げてまでエクシーズ召喚してしまい、殴っても相手が死なない盤面にしてしまうパターンです。相手にとっては防御が潰されるどころか一回防御する必要が無くなるので《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》が出ることで敗北に近付いたとすら言えます。
なお、《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》を使いまわすことで抑え込みをかなり有効に使うことが出来ます。《強制脱出装置》などのバウンスを駆使して複数回出すことが出来れば、3回では足りずとも、6回の宣言で防御が枯渇する確率はそれなりに高まります。他にも《ダイガスタ・エメラル》を使った再利用ルートで、例えば《ギアギガント X》から《マシンナーズ・ギアフレーム》経由で《マシンナーズ・フォートレス》を回収しながら《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》X召喚→《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》効果3回使用→《マシンナーズ・フォートレス》で《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》をリリース→ガジェット2体で《ダイガスタ・エメラル》、《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》回収→ガジェット3体で再度《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》というルートで(《血の代償》を経由して)メインギミックだけで《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》を出し続けられます。他にも《鳥銃士カステル》対象《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》など、意外と回収手段はあります。
全く効かないわけではないし狙えるなら狙って良いとは思いますが、《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》を出せば勝てるという謎の幻想は捨てるべしということです。

3−2.ブラフを置け(ターボ全般)
セットカードが一枚も無い状態でターンを回すことは避けるべきです。
エンドフェイズに伏せが無いと、相手はエンドサイクをケアする必要が無くなるからです。防御カードを2枚伏せなくても良くなった部分に代わりにドローソースを置いてデッキを回しにいったり、とにかく楽になります。エンドサイクとして撃てるタイミングで捲らなかった伏せはブラフと看破され次ターン以降ケアされなくなる恐れもあるので、可能なら毎ターン伏せを入れ替えていけるとなお良いです。どうせセットしたカードが割られることは無いので適当に。

3-3.先後の選択(ターボ全般)
ターボデッキはコンボデッキです。
《カードカー・D》や《積み上げる幸福》で増やしたアドバンテージからアドバンテージカードを更に連鎖させていき、薄くなったデッキからキーカード・パワーカードを引き込んでいく構造をしており、個人的には聖刻よりもインゼクター、一度溶けると雪崩れていくタイプのデッキだと思っています。
これを踏まえて、チェーンバーンに対しては初動を潰すことで以降の機能停止を狙う方針が有効であることを意識したいところです。
先攻を取る場合、先手で《サイクロン》を主とする除去をセットすることでターボ側の後攻1ターン目の初動を潰し、そのまま何もさせずに押し勝つ目途が立ちます。
後攻を取る場合、今度は事故勝ちが狙いやすくなります。ターボ側の初手5枚のうちにドローソースなどを起動する手札が整っていない場合、後攻から殴れる1ターンが増えます。
一概には結論は出せないですが、先に伏せて妨害出来るカードが多い場合は先行、そういう戦略が立ちにくい場合は後攻が丸いと思います。

3-4.神の宣告(ターボ全般)
対チェーンバーンでは使い道が全く無いようでちょっとあるのが《神の宣告》です。
適当に撃つのは厳禁で、撃てるのはライフが大きく減った最終盤、引導火力のカウンターです。死なないところが死ななくなるので実質バーンカード1枚をそのまま無効に出来ると言えます。もう一枚あったら終わりですが、ギリギリの状況では勝負を分けることも無きにしも非ずと言う感じで、奥の手を拾ったという感じでポジティブに伏せましょう。
活路系のデッキが相手の場合は全く状況が異なり、《神の宣告》は1枚で勝ちが見えるゴッドカードになります。カードを1枚カウンターした上にこれまでの《三位一択》《成金ゴブリン》によるゲインを全て無効にし、《積み上げる幸福》以上の大量ドローが見込める《活路への希望》を以降全て潰すことが出来ます。

3-5.アドバンテージは捨てろ(チェーンバーン)
これは常識だと思うんですけど、《仕込みマシンガン》《自業自得》のダメージを軽減するため、対チェーンバーンで不要なカードは可能な限り手札・場から離すべきという例の話です。
アドバンテージの捨て方としては《大嵐》に巻き込む、積極的に手札コストを支払う、サーチ効果を使わないなどです。特に《マジックテンペスター》や《氷結界の龍グングニール》のように高効率でアドバンテージを捨てていける上にエクストラから出せるカードは構築段階で意識しておくと吉です。
しかし、使いどころの少ないカードでも使い道皆無というわけではなく、どこまで捨てていくかは悩むべきところではあります。絶対に使わないのは攻撃反応罠くらいで、《激流葬》《奈落の落とし穴》《エフェクト・ヴェーラー》は《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》《カードカー・D》とかに発動する見込みがあります。バックは1枚持っても《仕込みマシンガン》のダメージが200増えるだけなので、1、2枚は除去を残しておくのが丸いような気がします。
さて、手札を捨てる起動効果を持つモンスターを構えた場合、完全に単騎でのビートが可能になります。
例えば、《氷結界の龍グングニール》です。ドロー→アタック→ドローカードを捨てて効果(対象は適当)→エンドというルーチンで動くと、ほとんどリソースを持たずにアタックを続けることが出来ます。
この状態では相手が使用する各バーンカードの火力は大きく下がります。仕込みマシンガンは400固定、自業自得は500固定であり、2種6枚を撃ち尽くしたとしてもダメージは2700に留まります。唯一《連鎖爆撃》だけはそこそこの火力が期待でき、6コンボ2400ダメージくらいは出すかもしれません。モンスターを1体しか構えていない限り《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》を出されることが無いので、攻めているモンスターが除去されることもありません。相手はキーカードが減った状態で毎ターン防御カードの払い出しを強要されるわけですから、基本的に優位な状況であると言えます。
ただ、基本的に優位なだけで絶対優位ではありません。
優位を崩すカードがトークン生成二種、《おジャマトリオ》《スケープ・ゴート》です。
《おジャマトリオ》は強制的にモンスターゾーンを埋め、死んでいたはずの《自業自得》(《仕込みマシンガン》も若干)が息を吹き返します。また、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の生け贄を供給してしまうため、せっかく構えたモンスターが除去されてしまいます。ここまでアドバンテージを投げ捨ててきているので、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》で生命線のモンスターが除去されたが最後まともな展開は期待出来なくなり、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》で焼かれるのも時間の問題、一気に状況は悪くなります。
《スケープ・ゴート》についてはチェーンバーン側の猶予ターンの捻出が容易になるのが厄介です。《マジックテンペスター》のような破壊効果を持たないモンスターを構えていた場合は特に最悪で、《スケープ・ゴート》が捲れた時点でチェーンバーン側に4ドローが確定します。この間に溜め込みを許してしまい、《おジャマトリオ》や二枚目の《スケープ・ゴート》、十分な火力などの解決策を引き込まれる危険が高まります。
羊を叩くためにドローしたモンスターを送りだしたらそれはそれで《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の裏目がケア出来なくなる危険も生まれるあたりは《スケープ・ゴート》の強みです。

3-6.爆弾カード(チェーンバーン)
見えたら面倒な爆弾カードが2種類あります。
《メタモルポット》と《魔法の筒》(《ディメンション・ウォール》)です。どちらも除去されるリスクがあり発動条件が厳しい代わりに異常に効率が良く、発動したら勝ちと言ってもいいほどのパワーカードです。
(除去過多な昨今では多分)どちらかといえば入っていない確率の方が高いので過剰に恐れて手を緩める必要はないですが、可能ならケアしたいところ、一回発動されたり《強欲で謙虚な壺》で捲れて見えていた場合は特にです。
《魔法の筒》ケアとして、「最大モンスターは殴らない」というプレイングが有効です。自軍の攻撃力の低いモンスターから順に殴り(《スケープ・ゴート》を意識する場合は二番目あたりから適宜)、一番攻撃力の高いモンスターは殴らずにバトルフェイズを終了します。相手は攻撃力最大のモンスターに《魔法の筒》を直撃させようとしているので、この手順で殴れば《魔法の筒》を発動させずに場に腐らせることが出来ます。一発芸というわけでもなく、一度このプレイングを見せることで次の攻撃時には相手は二番目に攻撃力の高いモンスターに《魔法の筒》を発動する羽目になったり、妙な行動を取らざるをえなくなってきます。
裏守備は流石に除去しましょう。以前はチェーンバーンの裏守備は《クリッター》と《メタモルポット》の二択で、《メタモルポット》を警戒して一生懸命除去をしたら《クリッター》が捲れて《バトルフェーダー》を回収されるということもあったんですけど、今は《クリッター》禁止なので決め打ちで良いです。

3-7.詰めているモンスターの信頼性(チェーンバーン)
3-4とも関連する話題です。
例えば《ブラックフェザー・ドラゴン》を構えることに成功し、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》ケアで他のモンスターは一切出しません、このまま毎ターン殴っていれば勝ち確!かというと実はそうではありません。チェーンバーンにはまだ《おジャマトリオ》→《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》という解決手段があります。裏目というには細い線ではありますが、3枚ずつ積めるので無視は出来ません。
逆に言えば、この裏目を潰している場合は本当に勝ち確になります。後ろで《虚無空間》を盾にして前に《ブラックフェザー・ドラゴン》を構えた場合や、《ブラックフェザー・ドラゴン》の代わりに《電光−雪花−》《人造人間−サイコ・ショッカー》を構えた場合などです。普通は除去手段は入っていないので、勝ち確と言って良いでしょう。
完全に詰んでいるかどうかという判定が問題になってくるのは主に《スケープ・ゴート》絡みのやりとりです。
《ブラックフェザー・ドラゴン》の単騎ビートが《スケープ・ゴート》に阻まれた場合やはり4ドローが確定、デッキを掘り下げることに長けているチェーンバーンが解決に辿り着く可能性が上がります。単騎ビートを続行すべきかどうかは一概には言えなくなり、モンスターを追加する選択も検討するべきです。
しかし、《電光−雪花−》単騎ビートの場合は《スケープ・ゴート》に攻撃を阻まれたからといって解決に辿り着かれることは永遠にないので、羊が現れたからといって焦って横にアタッカーを追加することは《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の裏目を増やすだけの行為になりますから、盤面を崩さずに単騎ビートを続行すべきです。
これが穴のあるモンスターと完全に信頼出来るモンスターの違いで、この見極めが勝負を分けます。自分が詰めているカードが100%詰んでいるかどうかをよく確認するべきです。

以上
posted by LW at 21:58| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月02日

【その他】アンリミテッドヴァーサス ノワール×アイエフ

アンリミテッドヴァーサスというカードゲームのノワール×アイエフについて書きます。

☆サンプルレシピ
メインキャラクター ノワール
パートナー アイエフ

キャラクターカード(6枚)
ブラックハートLv2×3
ブラックハートLv3×3

サポートカード(3枚)
女神の教示者×3

バトルカード(36枚)
ハイブレイク×3
パラライズエッジ×3
フレイムフェンサー×3
スペクトラルエッジ×3
麻痺×3
パワーヒット×3
剣魔連斬×3
ラピッドラッシュ×3
フォースコンビネーション×3
主人公補正×3
ヴォルケーノダイブ×3
インフィニットスラッシュ×3

☆戦略
最終的に実現したいことは
1.ノワール最速レベルアップからの恒常的なリアニメイトによるビートダウン
2.インフィニットスラッシュの発動
この二点です。
ブラックハートはLv2から手札を消費せずに戦闘を仕掛けられるという強力なリアニメイト能力を持ちます。もう少しこの能力を噛み砕いて言うと、本来ならば攻撃に使う予定だった手札のカードを手札に温存出来る能力です。温存したカードは蘇生させたバトルカードにアンリミテッドとして重ねられるため、結果的に出力されるアタックの数値が上がり、ダメージを通しやすくなります。また、本来ならば仕掛けに消費しなければならなかったはずのカードは防御にも回せるので、間接的に相手からのダメージを防ぐことにも繋がります。手札の量が戦闘の勝敗に直結するゲームですから、手札を温存することで攻防両面を強化するブラックハートのスキルは他のメインスキルと比べて頭一つ抜けており、ゲームシステムに愛された能力であると感じます。
エグゼドライブであるインフィニットスラッシュはカードパワーが極めて高く、修正値が大きいため戦闘に勝ちやすい、与えるダメージ量が多い、莫大なアドバンテージを生む、と撃って悪いところがありません。主人公補正を合わせられると悲しいですが、元々相手側が不利な読み合いですし、インフィニットスラッシュの立場を脅かすほどではありません。
また、どちらの戦略にもパートナーアイエフがぴったりとシナジーしています。アイエフ専用のバトルカードはデッキから直接墓地を肥やすカードが多く、ブラックハートの能力で釣るカードを確保してくれますし、マナに埋められず事故を誘発するエグゼドライブの欠点をアイエフのカップリング能力がカバーしてくれるので、心置きなく最大枚数を積むことが出来ます。

☆ゲージの挙動
ゲージの伸び方について考えます。
述べた通りデッキが目指している到達点はノワールのランクアップとインフィニットスラッシュの発動ですから、必然的に目標とするマナ圏は2/2ないし4/4ということになります。ちなみに、2/2はブラックハートLv2の使用条件であるのみならず、教示者の使用条件でもあります。
1ターンあたりのマナの増加量については、STに埋めて1、サポートカードを使用して1、バトルカードを使用して1。最大で自ターンで3マナ、相手ターンで1マナ増やすことが出来ます。ただし、サポートタイミング及びバトルタイミングはスタンバイタイミングの後で訪れるため、ランクアップに使えるマナはランクアップするターンでも1つしか増やせません。
以上のような事情を踏まえると、最速で2/2に到達するルートは、後攻スタートで、以下のようなルートです。

1.後攻1ターン目ST、手札から埋めて1マナ
2.後攻1ターン目バトル、2マナ
3.先行2ターン目相手バトル、3マナ
4.後攻2ターン目ST、手札から埋めて4マナ

先攻スタートでは1ターン目にバトルが行えないため、2の部分が欠落して最速でもランクアップまでに3ターンかかります。この理由から自分はノワールは後攻以外有り得ないと思っています。先攻は最初のドローが少ない都合でアドバンテージ的に大きな有利を取れるわけではなく、ランクアップも遅れるのでテンポ的にも不利で、はっきり言って利点が無いです。Lv2があまり強力ではない他のメインキャラクターと違い、ノワールはLv2になった時点でゲームを動かせるので、最速ランクアップを狙わない理由がありません。
このルートにおいて2の段階で使用出来るバトルカードは1マナのものに限ることに注目して下さい。最速ペースでランクアップするためには、後攻1ターン目バトルタイミングの時点で1マナのバトルカードを握っていることが必要条件になるわけです。
ここから、デッキには1マナ圏のバトルカードを何枚積むべきかが見えてきます。繰り返しますが、後攻1ターン目バトルの時点、つまり45枚から6枚引いた時点で1マナのバトルカードを持っておきたいわけです。キャラクターカードはST効果で即座に捨ててデッキを圧縮出来るため、実質的に39枚デッキとみなすと、39枚の山札にX枚のAを投入して6枚引いたとき、少なくとも1枚Aを引く確率は、各Xに対して

8枚:77% (71%)
9枚:82% (76%)
10枚:85% (80%)
11枚:88% (83%)
12枚:91% (86%)
13枚:93% (89%)
14枚:95% (91%)
15枚:96% (93%)
16枚:97% (94%)
17枚:98% (95%)

という感じです(カッコ内はキャラクターカードによるST効果を加味しない数字、つまり45枚デッキに対する確率です)。
何%欲しいかは好みによると思いますが、安定した初手を期待するなら最低でも80%、9枚は欲しいところです。Uが点灯している限りはバトルカートはいつでも戦闘に貢献出来るシステムですから、多めの投入もリスキーな選択ではないと思います。むしろ最速ルートにおいて相手のバトルを捌く部分でも何らかのバトルカードを使用する必要があることを考えると、低マナ圏のバトルカードは初手に複数枚持っておきたいところです。
ところで、2/2圏へのアクセスを考えるにあたって疑問を感じるのがForce of Shareの採用です。最初は手札消費なくマナブーストの権利を増やせる強力なカードという認識で3枚投入していたのですが、最速ペースでの2/2到達を徹底すると、Force of Shareを発動出来る余地は全くないことに気付きます。1ターン目ではそもそも発動出来ませんし、2ターン目に発動してもサポートタイミングはスタンバイタイミングを過ぎているためランクアップには全く関係ありません。つまり初動付近においては手札のスペースを食い潰すだけで、デッキのコンセプトとForce of Shareの挙動にはズレがあります。Force of Shareを採用しなかったのはこうしたマナ管理の観点からです。到達点のブラックハートLv2やインフィニットスラッシュを引くためのデッキ圧縮としては有用なのですが。
一度2/2に到達すればあとは手なりで4/4を目指せます。ブラックハートのリアニメイト能力も含め、序盤よりも使えるバトルカードが増えるため、より安定して高マナ圏を目指すことが出来ます。4/4マナ圏でのボーナスはインフィニットスラッシュ以外にもブラックハートLv3へのランクアップがありますが、4/4を確保出来ている時点でコスト踏み倒しはあまり活きるシーンがなく、手札を一枚使ってまでランクアップしなくてもいいのではないかというのが正直なところです。ただ、ランクアップでサイズが大きくなることによる戦闘への影響が意外と大きいのと、相手の水色髪の白心への耐性を作れるので、とりあえずは目指すと良いと思います。
必要以上にマナを伸ばすメリットはあまり無いですが、バトルをしているだけで勝手に伸びるので、ラピッドラッシュでドローに変換したりインフィニットスラッシュの連打に繋げられると美味しいです。

☆各キャラクターカード
既に説明したので詳細は省略します。ブラックハートLv2はデッキの根幹を成すため当然のフル投入、ブラックハートLv3はパワーカードへのアクセスのため、ST効果のルーター能力を鑑みて3枚という感じです。
ちなみにキャラクターカードとサポートカードはフレイムフェンサー等によるランダム墓地肥やしで墓地に落ちても何の効力ももたらさないため、投入するだけで墓地肥やしの質を下げるというデメリットがありますが、気にして枚数を減らすほどのことは無いかなと思います。

☆各サポートカード
全てチャージャーとして機能するというシステムは斬新ですが、コストの割に大した効果の無いカードが多く、採用を検討するレベルのカードは5枚程度です。

・Force of Share
上に書いた通りです。

・女神の教示者
勝ち筋であるブラックハートLv2をサーチ出来るため、必須と考えています。

・水色髪の白心
何故担当がホワイトハートなのかよくわからない感じのランデスカードです。
効果はブラックハートLv3と噛み合っており、一方的に戦力を破壊出来る可能性があります。ただ、狙いすぎというか、効力にムラがあるのと、戦略の根幹を成すインフィニットスラッシュと喧嘩する恐れがある点は看過出来ないと思い、採用は見送りました。

・プラネテューヌ
吠えたける鉱山ですね。多少挙動に違いがあるとはいえ、同じコストで自分だけがドローするForce of Shareと比べると、お互いがドローするこれは圧倒的に劣り、優秀なForce of Shareですらoutしたのでこのランドも採用出来ませんでした。

・ラステイション
恒久的なランデスですが、出るのも割るのも遅すぎます。バトルカードが勝手にマナに行くシステムな上に往復で1枚というスローペースなので、マナを縛ることが出来るかどうか怪しいところです。

☆各バトルカード
手札から使うバトルカードには大別して3種類の使い方があると考えています。

1.初動付近のマナブースト。1マナ・2マナ圏のバトルカードがこれに該当し、既に述べた通り早めに送り出すことでゲージを溜めるのが役割です。
2.ブラックハート成立後の攻撃要員。ブラックハートが一度ランクアップして以降は基本的に自ターンのバトルはリアニメイトしたバトルカードで行うため、手札からは重ねられれば十分です。つまり、Uの点灯が望まれます。
3.ブラックハート成立後の防御要員。ブラックハートの能力は防衛時には使えないため、手札からカードを消費していく必要があります。Uの点灯が望ましいのは攻撃要員のカードと同様ですが、最初に置いたカードはアンリミテッドでは無いためテキストを使用出来るのは注目すべき点です。ブラックハート成立後もバトルカードのテキストの使用機会は防御のタイミングで訪れるわけです。

これは使い方の分類で、カード自体の分類ではありません。例えば、ハイブレイクは1〜3全ての役割を持つことが出来ます。ちなみに、コンボが絡んで複数回のバトルを行う場合は、ブラックハート成立後の攻撃時にもテキストの使用機会があります。

コストの軽い順に考えていきます。
まず1マナ圏です。
中盤以降の使用を考えればUが点灯していることが前提であることは言うまでも無いですが、アンリミテッドが点灯していない欠点があってなお例外的に優秀なカードが2種類存在するので、まずそれについて書きます。

・フレイムフェンサー
使用時にデッキから2枚をトラッシュ出来ます。最速ペースでブラックハートLv2をキャストした場合にも能力で釣る対象を墓地に用意出来る数少ない低コストバトルカードであるのみならず、実質的な修正値が高めの+400/+400であることも見逃せないポイントです。1マナ2マナ圏で標準的なDEF+300ラインを超えているため、ガードされてもダメージを通せる可能性が高いです。

・ブレイクヒット
アタック時にガードされなかった場合1ドローするバトルカードです。リターンが大きく、何が何でもバトルする戦略にも噛み合っています。自分のように1マナ圏のバトルカードを重視する人が多ければガードされる可能性が高いのですが、背水の陣でやっている感じでは速度を重視している人は少なかったため後攻のブレイクヒットは通りやすかったです。
最終的には抜けた理由は、フレイムフェンサーがあまりにも優秀過ぎてブレイクヒットよりも先に3枚採用が確定していたため4枚以上アンリミテッドが点灯していないカードを投入するのはリスキーだったのが一つ、ブレイクヒットで殴って1ドローしたときに相手も赤か青を捲ってドローするのが馬鹿らしかったのがもう一つです。坊主めくりで1枚ドロー出来るゲームですし、後半で死に札になるリスクを背負ってまで1ドローに固執することは無いかなと思いました。

次に、Uが点灯している5枚について書きます。

・ハイブレイク
非常に丸いバトルカードです。テキストが無い代わりに攻守ともにそこそこ程度の数値を持ち、どの用途に使っても効力にムラが無いと思って採用しました。

・パラライズエッジ
Cが点灯しているのが最大の強みです。ブラックハートで墓地から釣り上げた場合も点灯アイコンは有効であるため、後半の押し込みに一役買うことが出来ます。また、Cが点灯しているためにコンボすることで勝手に墓地に行ける点もブラックハートの能力と噛み合っており、墓地が無い状態からでも一枚で2回殴る見込みがあります。
反面、DEFを修正しないため防御には全く役に立ちません。

・チェインムーブ
修正値が低い代わりに限定的な手札交換能力を持ちます。
ダメージエリアからのサルベージ自体は(おまけにしては)強力な能力ですが、あまりにも不安定過ぎます。バトルに勝利しなければならないのが最大の難関で、この条件のためにCAストップとしては運用することが出来ません。残る効果は手札交換のみで、ダメージエリアに何が行くかは基本運任せであるため、戦闘の勝敗と合わせて二段の条件をクリアしてようやく有用かどうかというライン、信頼は出来ないと思って採用は見送りました。

・ブレイクラッシュ
相手のコンボ時、つまりバトル敗北時にのみ活きる後ろ向きな追加効果を持っています。コンボが機能し始める中盤以降ではDEF+600は決して超えられないラインではないこと、コンボ自体を殺せる麻痺と役割が被ることから採用は見送りました。

2マナ圏について書きます。
まず1/1です。Uが点灯しているもののみ触ります。

・サンダーフェンサー
イマイチ評価が定まらないカードです。Uが点灯している上にドロー付き!と言えば聞こえはいいんですけど、このカードを使った分きっちり消費はしているので、勝利時に限りタダでバトルに+200/+200を上乗せするようなカードで、ほとんどのカードの修正値は+200よりも高いため、相手が同じだけのアンリミテッドを持っていれば戦闘に勝つ見込みは薄いです。勝たなければ意味がない点も含め、少し狙いすぎと思って採用しませんでした。

・麻痺
終盤に防御に回したときに光るカードです。場に置いた時点でコンボの線が消え、生存がほぼ確定するので手札にあるときの安心感が大きいです。たまにエリアルで死ぬんですけど、エリアル自体そこまで枚数が入っているカードではないので、レアケースということで……

・スペクトラルエッジ
デッキを掘り下げることで高速でブラックハートLv2やインフィニットスラッシュへアクセスすることが出来る優秀な手札交換カードです。カードを引くと同時に墓地にバトルカードを送り込む役割もこなせるため、フレイムフェンサーと並んで最速ペースのランクアップから即リアニメイトを行うことが出来るカードのうちの一枚でもあります。
防御に回せばほぼ確定で負けてしまうDEF修正の低さが泣き所ではあります。

次に0/2、2/0の専用カードです。
これらのカードは使用直後のゲージ状態が0/3か3/0になるため最速ランクアップを行うことが出来ません。しかし、インフィニットスラッシュの発動のために一定数は投入しなければなりませんし、リスクがあるだけあって1/1のものに比べれば桁違いの性能を持ちます。

・パワーヒット
前のめりなチェイン付きCアイコン付与能力を持ち、ブラックハートでリアニメイトしたバトルカードにCを点灯させるという挙動が強力です。

・ニア・カノープス
例外的に使用直後のゲージを3/0ではなく2/1の状態に出来る2/0カードで、墓地を肥やせるのでブラックハートLv2の起動にも貢献します。デッキの動きには噛み合っているんですけど、ゲージ管理については最初から1/1のカードを使えばよく、墓地を肥やす上にデッキを掘り下げることが出来るスペクトラルエッジの劣化なんですよね。役割が被るカードが多い割にそれらと比べて明確な優位点を見出せないので採用は見送りました。リリィもおまけ程度のもので期待出来るほどのテキストではなく、ポジティブな採用理由にはならないと感じます。

・ラピッドラッシュ
始めはこれも劣化スペクトラルエッジだと思って採用を見送っていたんですが、使ってみたら強かったです。パンプアップの値が大きい上にゲージから手札を交換出来る点がイカしていて、終盤の防御に回したときは大きなDEF修正でアタックを受け止めながら手札を充填する八面六臂の活躍を見せます。
最速で使う際は青ゲージからもトラッシュしてしまって使用後のゲージを0/3ではなく0/2にすることが多いです。初動付近ではとにかく一刻も早くデッキを掘り下げてブラックハートLv2に到達するのが最重要課題なので、青ゲージは2マナ有ればランクアップ出来る以上、3マナ残しておく必要はありません。それよりはデッキを掘り下げることに徹していくべきです。

・剣魔連斬
墓地肥やし要員です。修正値も高く、攻めるときは実質ATK+500に加えてC・U点灯という高い性能を持ち、防御に回してもU点灯のDEF+300と最低限の性能はあります。ゲージ的な挙動が弱いきらいはありますが、コンセプト的に抜けない一枚です。

次に3/0、0/3のカードです。

・フォースコンビネーション
最強クラスのアイエフ専用カードです。1枚で大量の墓地肥やしに加えて+700という破格のATK修正を与え、単騎で突っ込ませても複数枚のアンリミテッドを強要出来る可能性が高いです。勝利した場合は即コンボに繋がるのがまた良く、これでアタックして墓地を肥やし、勝利後にコンボからブラックハートの能力で落としたカードを釣り上げて再度バトル宣言というインチキ臭い挙動をよくやります。更には極め付けに勝っても負けてもドロー出来るとは、デッキトラッシュをデメリットと見ているからこんなに性能が高くなるんでしょうか?Uが点灯していないのは泣き所ですが、それは求めすぎというものでしょう。

・フレイムエッジ
ノワールの3/0です。バトル勝利時にサルベージを行うのは強力なのですが、Uが点灯していないのでなかなか戦闘に勝てないです。強化の条件も微妙に厳しく、7枚というのはスペクトラルエッジ複数や剣魔連斬単体ではダメで、アイエフ専用を含む墓地肥やしを2枚以上発動してようやくという枚数です。始めは気に入っていたのですが、意外と思ったような動きをしてくれず、抜けていきました。

・クレセントキック
これも使ってみるとイマイチな印象でした。0/3は発動が遠い類のカードなので、素引きした場合は早い段階でゲージに埋めてしまうことが多いです。そうなると参照するときにトラッシュではなくゲージにあることになり、思ったほどはドロー出来ませんでした。そのまま使ってもそこそこの修正値なので求めすぎでしょうか。

次に4/0、0/4のカードです。

・ヴォルケーノダイブ
攻撃時は元々ブラックハートの能力によって実質的に墓地からアンリミテッドした状態で殴れるので最初は軽く見ていましたが、防御に回したときも墓地からアンリミテッド出来るのが強力です。一枚で最低DEF+800、U点灯なのでそこそこ信頼出来る防御で、もう2枚重ねればボーナス無しのエグゼドライブを捌けます。

・トルネードチェイン
安定してヴォルケーノダイブ以上の修正を得ることは難しく、4/0と0/4を両方積むと喧嘩しそうなので採用しませんでした。4/0と0/4のどちらかを選択しなければいけないシーンは2/2→4/4にマナを伸ばす途中以外にも、最速でエグゼドライブを発動した返しのターンなどに発生します。4/4からエクゼドライブを撃ち、赤ゲージから赤と黄、青ゲージから青を切った後にエグゼドライブをアイエフの能力で青ゲージに置くと2/4です(同じようにして4/2にすることも出来ます)。エグゼドライブでゲージからカードをトラッシュするタイミングは勝利時にドローするタイミングよりも早いため、高コストのカードを散らして採用していると、防御に噛み合わないカードを3ドローで引いてきたときに立ち往生する危険があります。

・インフィニットスラッシュ
最もパワーが高いバトルカードで、最終到達点です。撃てるときに撃つだけですが、終盤墓地が溜まっているときにわざわざ手札から出す必要があるので読まれやすく、3ドローを消せる主人公補正を合わせられることだけは警戒すべきです。
対策としては、4/4が溜まった場合にも即インスラに行かずにまずはコンボを持っているカードを手札から出してつついてみて、主人公補正を確認するのが一番無難だと思います。主人公補正を使わせられれば攻撃が通らなくても御の字、主人公補正が出てこない場合はそのままコンボでインフィニットスラッシュに繋がります。

・主人公補正
特殊なカードなので一番後ろに回しました。
DEF専用で、一枚で+1000という破格の修正値を持ちます。あまりにも強力過ぎるのでひょっとしてエリアルを捨てないときは-1000として換算するのではないか?と思って電話確認したのですが、エリアルを捨てなくても+2000-1000で+1000の修正を与えるらしいです。ちなみにエリアルはどれも夢見がちな性能をしていて、勝ち筋として見るには信頼出来ないので入れていません。
普通に置いても強いですし、エグゼドライブに対して耐性があるのが素晴らしいです。基本エグゼドライブにブチ当てたいカードなので、相手のゲージ状態からエグゼドライブが来ないときはヴォルケーノダイブに守らせるとか、可能なら温存した方が良いと思います。ただ、攻め手にはならないので手札で燻ってしまうリスクもあり、そこはケースバイケースという感じです。

☆ゲーム性
最後にUVSに触って感じたことをMtGやDMと比較して書きます(このブログを見てわかる通り本業は遊戯王なんですけど、遊戯王はTCG全体で見てもシステムが独特なので比較対象としてはちょっと微妙です)。
UVSのシステムには特徴的なところが二点あって、一つはマナを消費せずにカードを使用出来ること、もう一つはプレイヤー間のコミュニケーションが戦闘に集約されていて他の要素がほとんど存在しないことです。
一つ目については、要はカードの使用に際してマナをタップして消費する必要が無いということです。この特徴を最もよく表現しているシステムがアンリミテッドで、条件を満たしている限りであれば手札はあればあるだけ攻防に使用できるため、戦闘要員のカードには質というよりは量が求められることになります。終盤のゲーム展開はカードを即座に使用出来る遊戯王に近くなり、それだけにカグラの巻物やワンペアによる大量ドローは一度通ってしまえば非常に勝ちづらいです。
二つ目については、他にクリーチャーを並べることも除去を行うようなこともなく、一騎打ちだけをするゲームだということです。他のカードゲームと異なり、除去・アタッカー・ブロッカーというようなカードの役割の分散がなく、瞬間瞬間で盤面から求められているカードと実際に保持しているカードが異なるという事態は、使用条件の都合を除けばほとんど生じません(他のカードゲームであれば、除去が必要なシーンで手札にブロッカーしか持っていないとか、アタッカーが欲しいシーンで除去しか持っていないというような不協和は日常茶飯事です)。加えてアンリミテッドという1度に何枚でもカードを投げつけられるシステムの存在から、バトルカードの重複は基本的に問題が無く、ゲーム中で無駄になるカードは少ないです。マナを生むだけの土地カードが存在しない点も含め、引きムラが少ないゲーム性はわりと好みだと思いました(エグゼドライブを引いた人と引いていない人という格差が生まれることはありますが……)。
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2012年05月06日

【その他】Z/X体験会感想+理論

土曜日にA級戦犯君と池袋のアメニティで行われたZ/Xの体験会に行ってきた。
他の体験会では満員で立ち見まで出たらしいが、今回は参加者は10人程度で快適にプレイ出来た。
ゲームの流れは実にオーソドックス。ゼクス(クリーチャー)をイベントカードで補助してライフを削りあうというもの。カードの運用コストに関してもありきたりなマナシステムを採用しており、手札のゼクスやイベントをマナリソースにするものでかなりDMに近い。
戦闘については攻撃側が圧倒的有利で殴り返しをメインに進行し、ヴァンガードのそれに近かった。ウリとして掲げているイグニッションシステムは要するにトリガーチェック。一定の条件を満たしてイグニッションを行うことで、デッキの一番上のカードが特定のカードであればコストを踏み倒せる。
参加賞として参加者全員に紙製のプレイマット、デッキ、プレイヤーカード(ランダムで1枚)、小冊子がプレゼントされる。ジャンケンで勝った人にはセパレーターやプレイヤーカードセットが配られたりしていた。
無料でやる分には新鮮味もあってそこそこ面白かったが、これに金を払えるかと言われると、はっきり言って払えない。駆け引きが単調かつ運に頼る要素が大き過ぎて、どうも底が浅いというかこれから先の展開が不安になる感じだった。とはいえ最初が複雑過ぎても困るし、カードゲームの始まりなんてこんなものなんだろうかね。
P1030596.JPG
デッキ(左)とプレイヤーカード(右)
P1030609.JPG
女の子の設定がヤバい

以下のカード理論は、一緒に体験会に行ったA級戦犯君の協力を得ている。
一通りのルールがわかっていることが前提なので、わからない人は最寄の体験会へ。

☆試合の流れ
圧倒的に攻撃側有利なゲームで、中盤以降リソースが溜まってきた頃に手札を叩き込めばライフ2点くらいは削れる。つまり実質的なデッドラインは大体2点で、この2点に至るまでの攻防がメインになりそう。デッキが切れた際に発生する1点のペナルティは相当に痛いが、ペナルティを恐れるよりはガツガツイグニッションしていった方がいいだろう。
4枚のライフ回復はほとんど起こらない。少なくともプレイした中では全く起きなかった。このシステムのおかげでライフラスト1枚でも負け確の状況がないとはいえ、ラストで発生する方がバグという感じもする。ライフ回復したからといって生き延びるとも限らないしね。

☆アドバンテージ収支
・カードアドバンテージ
破棄されたゼクスは1体につき1回がイグニッションの権利を得るが、このイグニッションは数値でいうとどのくらいのカードアドバンテージに相当するのかという話から入ろう。イグニッションを持つカードはデッキの中に50枚中20枚存在し、特にサーチカードの類のカードは存在していないのでゲーム中はデッキの中でこの比率が維持されると考えてよい。よって、イグニッションの成功確率は20/50=0.4であり、(イグニッションが成功すると1アドバンテージを得るから、1をかけて)1回のイグニッションは0.4アドバンテージと考えられる。つまり、戦闘で破棄されたゼクスのディスアドバンテージは-1から0.4だけ回復して-0.6だし、カーズディフュージョンは1:0.6交換ということになる。
これを使って少しカードアドバンテージの計算をしてみよう。
ラスキウスとインペラトルジャッジを使ってクレオパトラを叩く場合。相手はクレオパトラが破棄され、チャージゾーンへ行く。自分はイベントを1枚使い、ラスキウスの効果によってチャージを1枚得る。
相手:-1+0.4=-0.6
自分:-1+0.4=-0.6
以上、カードアドバンテージは±0。
では、このジャッジを絡めたラスキウスが相手のジャッジで捌かれた場合はどうなるか?
相手:-1
自分:-1-1+0.4=-1.6
カードアドバンテージは-0.6で損失が大きい。

・コストアドバンテージ
要はマナアドバンテージ。イグニッションによるコストアドバンテージについて。初期デッキにおいては2コストのイグニッションが8枚、3コストのイグニッションが12枚であったから、得るアドバンテージと確率を乗じ期待値を計算するとチャージ1枚が持つ潜在的なコストアドバンテージは
0.4*(2*8/20+3*12/20)=1.04
と考えられる。先程と同様にラスキウスとインペラトルジャッジを使ってクレオパトラを叩く応酬のコストアドバンテージを計算すると、
相手:-3+1.04=-1.96
自分:-1
で+0.96。また、ラスキウスがジャッジで捌かれた場合は、
相手:-1
自分:-1-2-+1.04=-1.96
で-0.96となる。

☆2マナ圏内のイベントカードについて
DMやMtGのようにマナシステムを採用しているTCGと比べて、マナシステムに関してZ/Xに特徴的なのは「初期リソース2が存在する」という点。先攻プレイヤーが先攻1ターン目から3コスト圏のカードを送り出せるだけではなく、攻撃宣言があった場合は後攻プレイヤーが後攻0ターン目に2コスト圏のカードを使用することが出来る。
これが如何に大きな意味を持つか、後攻1ターン目が終了するまでの応酬を考えてみよう。
まずは体験会でも推奨された、先攻1ターン目に1コストをチャージ→3コスト4500パワーのゼクスをキャストしてアタックという標準的な流れ。このアドバンテージ収支は以下。
カードアドバンテージ
相手:±0
自分:-1+0.4=-0.6
コストアドバンテージ
相手:±0
自分:-3+1.04=-1.96
先攻はドロー不可の制約があるのでカードアドバンテージ的にはそれ程得をしていないが、一方的に相手のゼクスを叩き相手のゼクスを破棄したことで、コストの面では大きく優位になったことがわかるだろう。こうしたコストアドバンテージ由来のテンポを得ることが出来るのが先攻の特権であり、後攻2ドローのカードアドバンテージと比べた利点である。
次に、このアタックを後攻プレイヤーがカーズディフュージョンで捌いた場合。
カードアドバンテージ
相手:-1+0.4=-0.6
自分:-1
コストアドバンテージ
相手:-3+1.04=-1.96
自分:-2
カードアドバンテージについては2ドローを加味すると後攻有利なのはさっきと同じ。コストアドバンテージで見ると数値でこそ損失にそれ程大きく差があるようには見えないが、前述の通りお互いのリソースは開始時点で2コストずつ存在しているのがポイント。後攻1ターン目開始時には後攻プレイヤーがカーズディフュージョンで失ったリソースは全て回復するため、後攻プレイヤーのリソース損失は0である。別の言い方をすれば、1ターン目において先攻が使えるリソース3に対して後攻はリソースを2+3=5だけ持っているとも言える。後攻は0ターン目にはカードを使えない場合も多く、その場合は2コストがふいになることでコストリソースはトントンになるが、「2コスト圏内のイベントカード」に限っては例外的に後攻0ターン目に2コストを使用することが出来る。これを上手く使えた場合は元々カードアドバンテージ的には優位である後攻は更に大きく優位に立つ。
以上、「カーズディフュージョン」は初期デッキにおけるキーカードといっても差し支えないし、これから先イベントカードの数が増えてきても「2コスト圏内のイベントカード」は大きな価値を持つカードとして評価出来る。
ちなみに、1コストのイベントカードであるインペラトルジャッジも理論的には同じような運用が可能とはいえ、先攻1ターン目に出やすい4500パワーのゼクスに対応出来ないのでイマイチ。これでアタックを捌けるケースは、例えばラスキウスとジャッジが絡んだアタックのように相当限られてくる。

☆スクエア解説
zx_square.jpg
便宜的にスクエアに名前をつける。Aが自分のプレイヤースクエア、Fが相手のプレイヤースクエア。
・各スクエア
 Aスクエア
プレイヤーの所在地であり、守るべき場所。このスクエアに展開したゼクスのみが得る大きな特徴として、「他のスクエアよりも若干破棄されにくくなる」というものがある。現在のところ、全てのカードが持つ火力と除去で対象に出来るのはノーマルスクエアのゼクスのみで、プレイヤースクエアのゼクスは戦闘で排除しなければならない。破棄のされにくさも相まって、大きめのゼクスを配置するとライフを守りやすくなるだろう。
 Bスクエア
自身のプレイヤースクエアの脇2つ。プレイヤースクエアを叩こうとする敵ゼクスが展開する場所である。また、ここに自軍ゼクスを配置すると、これを排除されない限りはプレイヤースクエアを同時に叩ける敵のゼクスは2体までになる。Cスクエアは激戦区で除去されやすいので、プレイヤースクエア以外に固めるならここか。また、Aスクエアには敵ゼクスが展開出来ないため、Bスクエアに展開されたゼクスはDスクエアからしか叩けない。更に、Bスクエアのゼクスを叩くために展開されたDスクエアのゼクスはAスクエアを叩けないので、破棄された後も防衛効果を期待出来る。
 Cスクエア
中心地。隣接するスクエアが多く、特にそれぞれ最優先で展開すると思われるプレイヤースクエアにも隣接しており、殴りやすく殴られやすい。Aスクエアと隣接しているため、自分のプレイヤースクエアを守りながら敵のプレイヤースクエアを叩ける。
 Dスクエア
自分のプレイヤースクエアを守るでもなく、相手のプレイヤースクエアを叩くわけでも無い微妙なポジションのスクエア。Fスクエアに展開された敵ゼクスはDスクエアからしか叩けないし、Cスクエアを殴れるのはこことプレイヤースクエアのみ。補助的な戦闘をするスクエアと言える。
 Eスクエア
主に敵のプレイヤースクエアを叩きに行くスクエア。Cスクエアではなくここにゼクスを展開するメリットは、三方から叩かれる危険が無いこと。逆にここにゼクスを置くと自分のプレイヤースクエアがガラ空きになるのでライフが削られやすくなるリスクもある。相手のプレイヤースクエアに畳み掛ける時はCスクエアだけではパワーが足りないことが多く、相手のプレイヤースクエアを叩けるスクエアとしてゼクスを展開する機会はそこそこ多い。
 Fスクエア
敵陣。

☆スタートカードの選択
初期デッキのスタートカードについて。
現状ではクレオパトラかボーンキーパーの二択。スペックが同じかつデッキ内の色の配合比は等しいので、結局のところスタートカードの選択はスタートカードを弾いたデッキ状態に集約されてくると考えてよい。具体的には、クレオパトラを選択した場合はデッキ内の赤コストが若干出しにくくなり、ボーンキーパーを選択した場合はデッキ内の黒コストが若干出しにくくなる。
とはいえ、最速で初手、遅くとも中盤以降で足りない色をチャージしてリソースに補えるであろうから、初手〜1ターン目に使う低マナ圏のカードが使いやすくなるような選択をするのが良い。となると、やはりカーズディフュージョンの存在からスタートカードはクレオパトラを選択するのが正解のように思う。マリガンチェックで後攻カーズディフュージョンを拾っておきながら初期リソースに黒が無くて使えないというのは寒すぎる。

☆ルール質問
・戦闘タイミングの定義
Q:こちらのクレオパトラで相手のボーンキーパーにアタック。攻撃宣言時の優先権を行使してカーズディフュージョン(対象ボーンキーパー)。カーズディフュージョンは即時解決されボーンキーパーが破棄されるが、カーズディフュージョンの解決後に相手は優先権を行使してなんらかのイベントを発動出来るか。
A:発動出来ます。
攻撃宣言タイミングでの除去イベントによりゼクス同士の戦闘が中断された場合でも、お互いに優先権を放棄するまでイベントを応酬することが出来る(両方のゼクスが場を離れた場合であっても、お互いが優先権を放棄するまで攻撃宣言タイミングでイベントを発動出来る)。

Q:マリガンチェックはどちらから先に行うか?
A:先攻です。
「基本的には同時で、どうしてもどちらが先に行うかどうかを決めたい場合は先攻から行ってください」という歯切れの悪い回答だった。最初は「まだ公開情報が存在していないので同時に行います」とか意味不明なことを言っていたが、それでは不都合があるだろうと言って、ようやくこの回答を得た。
アクションゲームじゃあるまいし、TCGの意思決定に「同時」なんてものは絶対に存在してはいけないのだ。このくらいは理屈では無く感覚として理解して欲しいところだが、別に自分の感覚を盾にイチャモンを付けたいわけではなく、実際のプレイにも影響を及ぼしてくる。
例えば、カーズディフュージョンの存在がそれだ。前述の通り現状のカードプールでは後攻初手にカーズディフュージョンを握るメリットが非常に大きく、後攻がマリガンしなければカーズディフュージョンの存在が濃厚とすら言っていい。マリガンチェックを後攻から行う場合、先攻プレイヤーは「後攻がマリガンしない」という情報を元に「カーズディフュージョンが存在する」→「カーズディフュージョンに捌かれる3コスト4500のアタックは無理に狙わなくても良い」というような情報を得て、マリガンするかどうかの判断も変わってくるだろう。

☆優先権管理
攻撃宣言時の優先権の応酬について。
今回はイベントカードが除去のみだったためあまり気にはならなかったが、「ターンプレイヤーから優先権を得る(=除去を扱う非ターンプレイヤーが優先権を得るまで一度ターンプレイヤーの承認が必要)」「イベントは即時解決(=先撃ち有利)」という二点は確認と巻き戻しに関して結構な危険性を孕んでいる。
具体的には、回復カードの扱いである。カードプールが増加するにつれて、まあ、除去の次に出てくるであろう回復カード、これがカードプールに存在するだけで戦闘が円滑に行えなくなり、サクサクと殴っていくゲーム性と矛盾したかなり面倒な事態になるのではないか…というようなことをザーっと書いたのだが、まだ回復系カードが登場していない以上はどうにも妄想じみているので今回は載せない。
優先権は相手から得た方が色々と捗ったんじゃないかナアと思うのだが、これからどうなるか…
ラベル:Z/X
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2012年03月16日

【その他】闇の隆盛ドラフト

知り合い8人でMtGのドラフトしてきた。俺も含めて全員がドラフトはおろかMtG自体を全くプレイしたことが無いくらいの初心者で、1からルールを勉強しての企画。
使用は闇の隆盛×3、賞品については試合後にレア以上のレアリティのカードを回収し、1位から順に1枚ずつ分配する方式。

初心者がアドリブをしても碌なことにならないのは目に見えているので、序盤のパックにあるカードの強弱はあまり気にせずに赤緑を決め打ちでピック。開始前にちゃかねさんにTwitterで色々とアドバイスして貰い、緑に生物、赤に除去を任せる古典的な構造に落ち着いた。
「狼狩りの矢筒/Wolfhunter's Quiver」が2本取れたのと「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」がやたらと回ってきたので、「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」に「狼狩りの矢筒/Wolfhunter's Quiver」を装備して致死ダメージを生成する接死砲を内蔵(これもちゃかねさん直伝)。ダブルシンボルを扱えるメインカラー緑を選択したのが俺とあと一人だけで、もう一人は速攻と狼のクリーチャー・タイプを重視して「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」を捨てた結果、全ての「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」が俺に集まったらしい。

1戦目:青緑黒:○○−
1本目 早々に接死砲完成。「グール樹/Ghoultree」も1点で沈めて終わり。
2本目 接死砲。相手は「金切り声のスカーブ/Screeching Skaab」や「思考掃き/Thought Scour」あたりで墓地を肥やしながらフラッシュバックを達成していくデッキだったが、肝心のフラッシュバックが重さも効果も微妙だったような。

2戦目:青白:○○−
1本目 「町民の結集/Gather the Townsfolk」やスピリットロード「ドラグスコルの隊長/Drogskol Captain」に叩かれるが、接死砲完成で終わり。
2本目 「叫び霊/Shriekgeist」がライブラリアウトしそうな勢いで殴ってくるので仕方なく「不死の火/Fires of Undeath」で焼き、「銀皮の狼男/Silverpelt Werewolf」や「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」で殴って勝ち。「ホロウヘンジの霊魂/Hollowhenge Spirit」がアタックorブロック・クリーチャーを戦場から追放する瞬速除去として機能していたが、間違いだったことに後から気付く。全員初心者なので過ぎたルールミスは言いっこなし。

3戦目:赤緑:×○×
1本目 相手先攻から最速2ターンで「内陸の隠遁者/Hinterland Hermit」、止められずにそのまま「内陸の災い魔/interland Scourge」へ変身。続くターンには「常なる狼/Immerwolf」、更に追加で「常なる狼/Immerwolf」。負け。
2本目 先攻取って森渡りでアンブロッカブルの「ソンバーワルドのドライアド/Somberwald Dryad」や「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」でサクサク殴っていく。 相手特に返せず勝ち。
3本目 「墓耕しのワーム/Gravetiller Wurm」を陰鬱で4/4になった「ウルヴェンワルドの熊/Ulvenwald Bear」を「投げ飛ばし/Fling」て討ち取ろうとしたところ、相手残り手札1枚から対応して「吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack」。「投げ飛ばし/Fling」により陰鬱を達成し、7/7トランプルと化した「墓耕しのワーム/Gravetiller Wurm」が居座る事態に。更にトップで「墓耕しのワーム/Gravetiller Wurm」が追加され、負け。

4戦目:黒白:○○−
1本目 「黒猫/Black Cat」や「忠実な聖戦士/Loyal Cathar」が並ぶ。ハンデス効果で手札が減るが、無理やり殴りきって勝ち。
2本目 序盤に「黒猫/Black Cat」が3枚並んだので手札を出来るだけ使い切ってから叩きにいくことにする。「熟練の突き/Skillful Lunge」を「投げ飛ばし/Fling」で避けたりしつつ、「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」などで殴って勝ち。「イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad」を擁するデッキだったらしいが、一度も引かなかったらしく出ず。

5戦目:黒青白:××−
1本目 相手3ターン目に「海墓の刈り取り/Reap the Seagraf」でスタートし、続けて「戦墓の隊長/Diregraf Captain」を送り出す。更に「海墓の刈り取り/Reap the Seagraf」にエンチャントした「同族の呼び声/Call to the Kindred」からも「戦墓の隊長/Diregraf Captain」が。返せず負け。
2本目 同じく「戦墓の隊長/Diregraf Captain」に畳まれてあっけなく負け。3戦目の3本目もそうだったが、ロードの強さを思い知った。

6戦目:赤緑青:×○○
1本目 「嵐縛りの霊/Stormbound Geist」が驚異的な強さ。返し手が無くなり負け。
2本目 陰鬱を達成した「ウルヴェンワルドの熊/Ulvenwald Bear」や「吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack」で殴りきる。
3本目 初手で「狼狩りの矢筒/Wolfhunter's Quiver」と「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」が集まるものの、肝心の土地が4個から増えず、「罪の重責/Burden of Guilt」や「スキフサングの詠唱/Chant of the Skifsang」に動きを阻まれ苦しいターンが続く。陰鬱「吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack」で強化した5/5の「ソンバーワルドのドライアド/Somberwald Dryad」と「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」で耐え続け、何も無ければ次のターンには負けるかなーというところでトップ「山/Mountain」。接死砲起動、勝ち。

7戦目:白黒赤:×○○
1本目 早々に接死砲完成。勝ちを確信して悠長に殴っていると、溜まったマナから「高まる献身/Increasing Devotion」。2ターン後には「高まる献身/Increasing Devotion」がフラッシュバックで唱えられて除去が追い付かなくなり、焦る間も無く「突然の消失/Sudden Disappearance」でフィニッシュ。
2本目 「忠実な聖戦士/Loyal Cathar」や「エルゴードの審問官/Elgaud Inquisitor」、「銀爪のグリフィン/Silverclaw Griffin」といった優秀な白クリーチャーとの殴り合い。大量の「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」を構えて殴り勝つ。白に対してあまり有効で無さそうな「投げ飛ばし/Fling」を抜いて対人間の「野の焼き払い/Scorch the Fields」をサイドインしてみたが、タフネスが1の人間はトークンくらいで微妙な感じだった。
3本目 接死砲を構え、相手投了。

ここで7戦目の白黒赤と順位が並んだのでプレーオフ。2位決定戦を行うことになりもう一度戦う。

8戦目:白黒赤:×○○
1本目 「紅蓮心の狼/Pyreheart Wolf」などの赤クリーチャーが戦闘に参加してくる。「アヴァシンの首飾り/Avacyn's Collar」によるバックアップ、複数枚の「罪の重責/Burden of Guilt」に阻まれ白クリーチャーを捌ききれず、ダメ押しの「憎悪縛りの剥ぎ取り/Flayer of the Hatebound」で負け。エンチャントを破壊出来るカードがほとんど無いので、「罪の重責/Burden of Guilt」が1つ土地を固める代わりにクリーチャー1体を完全に無力化するような感じになって強い。
2本目 先攻から殴りきったかな?
3本目 序盤に削りあった後、陰鬱を達成した「ウルヴェンワルドの熊/Ulvenwald Bear」に更に陰鬱「吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack」を重ねて7/7。「ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse」と共に叩きに行き、ライフが7点を切ったところでそのまま「ウルヴェンワルドの熊/Ulvenwald Bear」を「投げ飛ばし/Fling」て勝ち。

結果2位で終了。分配はこちら。
P1030492.JPG
優勝は3戦目の赤緑だったのだけど、彼は分配で「高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells」を選択したので「イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad」をゲット。
楽しかったからまたやりたいけど、構築はお金がかかりそうだから出来ないし、ドラフトも日程の都合とかもどうだろうなあという感じで次にMtGに触る日は未定。外部の大会に出るには経験値が足りないが、溜める時間が怪しい。

ちなみに、遊戯王のBE・EEでやったドラフトの方は散々だった。7位で《亜空間物質転送装置》Ultraと《マジック・キャンセラー》Ultraを回収。遊戯王のドラフトは経験済みなのに未だに上手くいかないところが多い。

一応記念にレシピ。
・土地 17
10 森/Forest
5 山/mountain
1 沼/swamp
1 進化する未開地/Evolving Wilds
・クリーチャー 13
1 若き狼/Young Wolf
1 ソンバーワルドのドライアド/Somberwald Dryad
1 夜明け歩きの大鹿/Dawntreader Elk
1 ラムホルトの古老/Lambholt Elder
3 ウルヴェンワルドの熊/Ulvenwald Bear
5 ケッシグの出家蜘蛛/Kessig Recluse
1 墓耕しのワーム/Gravetiller Wurm
・呪文 7
1 吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack
1 野生の飢え/Wild Hunger
2 投げ飛ばし/Fling
2 不死の火/Fires of Undeath
1 狂気の残骸/Wrack with Madness
・アーティファクト 3
2 狼狩りの矢筒/Wolfhunter's Quiver
1 処刑人の頭巾/Executioner's Hood
ラベル:MtG ドラフト
posted by LW at 21:39| Comment(4) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月10日

【その他】メール質問

Q:自分メインフェイズ時に相手の《デモンズ・チェーン》が自分フィールド上の《インフェルニティ・ミラージュ》に対して適用されている状態です。この場合、《インフェルニティ・ミラージュ》の効果を発動出来ますか。発動出来る場合、《インフェルニティ・ミラージュ》の効果は有効ですか。
A:「デモンズ・チェーン」の対象に選択されている「インフェルニティ・ミラージュ」自身をリリースして効果を発動する事はできます。
また、「インフェルニティ・ミラージュ」の効果を発動した場合、リリースした時点で既にデモンズ・チェーン」の対象ではない為、無効化される事はなく、選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する事ができます。

Q:自分メインフェイズ時に自分の《インフェルニティ・ミラージュ》に相手の《エフェクト・ヴェーラー》が発動されました。この場合、《インフェルニティ・ミラージュ》の効果を発動出来ますか。発動出来る場合、《インフェルニティ・ミラージュ》の効果は有効ですか。
A:「エフェクト・ヴェーラー」の効果の対象となった「インフェルニティ・ミラージュ」自身をリリースして効果を発動する事はできますが、「インフェルニティ・ミラージュ」の効果はフィールド上で発動した扱いとなる為、選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する効果は無効化されます。


「効果無効化系カード」と「リリースして発動系カード」の裁定について。
《ローンファイア・ブロッサム》や《カードカー・D》も同様。《聖刻龍−トフェニドラゴン》やインゼクターの的になるのを避けるために、《エフェクト・ヴェーラー》された《カードカー・D》をそのまま墓地に送るプレイがある。また、《カードカー・D》に《デモンズ・チェーン》は効かないことに注意。

Q:自分の《甲虫装機 センチピード》が自分の《甲虫装機 ギガマンティス》を装備しています。相手に《精神操作》でコントロールを奪われた処理後に《サイクロン》で《甲虫装機 ギガマンティス》を破壊した場合、《甲虫装機 ギガマンティス》のモンスターを墓地から特殊召喚する効果は適用されますか。される場合、どちらのプレイヤーの墓地から蘇生しますか。
A:「甲虫装機 センチピード」に装備されていた「甲虫装機 ギガマンティス」が破壊され、その「甲虫装機 ギガマンティス」の効果を発動する場合は、「甲虫装機 ギガマンティス」の元々の持ち主が効果を発動し、「甲虫装機 ギガマンティス」の元々の持ち主のフィールド上に「甲虫装機」と名のつくモンスターを特殊召喚する事ができます。


この前の大会のインゼクターミラーで発生したシーン。《甲虫装機 ギガマンティス》の蘇生効果は元々の持ち主が発動し、元々の持ち主の場に特殊召喚される。

Q:自分フィールド上に攻撃力0の《千眼の邪教神》が存在しています。墓地の《インフェルニティ・ネクロマンサー》を対象に《ZERO−MAX》を発動しました。この場合、《ZERO−MAX》の効果によって《千眼の邪教神》は破壊されますか。
A:調整中


cf)Q:攻撃力0(特殊召喚しても誰も破壊できない)の《インフェルニティ・ネクロマンサー》を特殊召喚できますか?
A:できます。(12/03/01)
 (遊戯王wikiより)

《ZERO−MAX》で《インフェルニティ・ネクロマンサー》を蘇生出来るという裁定は固まったが、《インフェルニティ・ネクロマンサー》を対象にした《ZERO−MAX》で攻撃力0のモンスターが破壊されるかどうかは調整中。
召喚した《インフェルニティ・ネクロマンサー》が《エフェクト・ヴェーラー》や《デモンズ・チェーン》を受けた後、墓地の《インフェルニティ・ネクロマンサー》対象の《ZERO−MAX》でケアしようとする時など、割とよくあるシーンなので早く固まってくれないと困る。

Q:自分の《甲虫装機 センチピード》が《デーモンの斧》を装備しています。この《甲虫装機 センチピード》を対象に発動された《精神操作》にチェーンして、《デーモンの斧》を対象に《サイクロン》を発動しました。この場合、《甲虫装機 センチピード》の効果でデッキからカードを手札に加えることが出来るのはどちらのプレイヤーですか。
A:調整中


装備魔法が破壊された瞬間と効果が誘発した瞬間でのコントローラーが異なった場合、《甲虫装機 センチピード》のサーチ効果はどちらのプレイヤーが発動出来るのかは調整中。
《精神操作》《サイクロン》どちらも最近よく見かけるカードで、特にミラーでは揉めそうだ。これも早めに裁定を固めてほしいところ。
ラベル:メール質問
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2012年03月05日

【その他】メール質問

Q:カードプロテクター(スリーブ)についての質問です。
・「コナミ」から販売されている「デュエリストカードプロテクター」
・「ブシロード」等、他社から販売されているカードプロテクター
・「豊工業」等、オリジナルカードスリーブの製作を請け負っている会社に個人で製作を依頼し、製作したカードプロテクター
・個人で絵柄を印刷した紙を適当な大きさに切断し、透明なカードプロテクターの下に重ねることで外側から絵柄が見えるようにしたもの
以上のうち、公認大会で使用出来るカードプロテクター(スリーブ)の種類を教えて下さい。
A:公認大会にてカードプロテクターを使用する場合、全て同じプロテクターの着用を義務付けておりますが、遊戯王OCG公認大会において使用するスリーブやプロテクターの詳細な内容につきましては、特に制限等は設けておりません。例えば、文字やロゴの色が異なるプロテクターを混ぜて使用する事はできず、また、シールを貼ったりマーキングを施したプロテクターを使用する事もできません。
なお、プロテクターに関しまして何かご不明な点がございましたら、大会開始前に、当日の審判や大会運営者へご確認して頂けますようお願い申し上げます。


2011年7月、JCSの参加賞としてJ-SPEEDモデルスリーブが配布されたりした時期の質問。
そもそも使用可能なスリーブと不可能なスリーブの境界は何なのか、自作では不可なのか、流通ルートに乗っていればいいのか、ひょっとしてコナミの製品である必要があるのか。他に聞き方が思いつかなかったので少し下品な質問になった。
マークド不可であること以外は特に制限を設けてはいないらしいが、結局ジャッジ任せということでイマイチ解決していない感。

Q:マッチ一戦目、自分のライフポイントが300の状態です。相手の裏側表示モンスターを対象に「精神操作」を発動したところ、相手がチェーンして「死霊の誘い」を発動しました。
逆順処理の結果、「精神操作」の効果で裏側表示モンスターのコントロールを得た後、「精神操作」が墓地に送られることで「死霊の誘い」の効果によって自分のライフポイントが0になり敗北しますが、デュエルを終了する前にコントロールを奪取したモンスターが何であるかを確認出来ますか。
A:プレイヤーのライフポイントが0になるまたは、「封印されしエクゾディア」等の特殊なカードによって勝敗が決定した場合、その時点でデュエルが終了する為、裏側表示のカードを確認する事は、原則的にはできません。


2012年1月頃の質問。《死霊の誘い》のダメージはチェーンを組まずに発生するため、モンスターを奪取してから勝敗が決定するまで優先権を得るタイミングが無い。カードの処理中はカードを確認出来ないという認識でいいようだ。

Q:自分の「ブラック・マジシャン」で相手の「BF−黒槍のブラスト」に攻撃したところ、ダメージ計算時に「BF−月影のカルート」を発動されたので「ダンディライオン」をコストに「天罰」を発動しました。
この場合、「ダンディライオン」の効果は発動しますか。発動する場合、いつ発動しますか。
A:ご質問の場合、「天罰」の効果処理が終了した後、ただちに「ダンディライオン」の効果が発動します。また、「ダンディライオン」の効果によって「綿毛トークン」を特殊召喚した後にダメージ計算を行います。


2012年1月頃の質問。一度しかチェーンを組めないダメージ計算時中に強制効果が誘発した際の処理。例外的に二つ目のチェーンを作成して処理を行う。

Q:上記のような状況で「ダンディライオン」の効果が誘発した場合、チェーンして自分は「ガード・ヘッジ」を発動することは出来ますか。また、自分の「ダンディライオン」の効果の発動に対して、相手が更に「ダンディライオン」をコストに「天罰」を発動した場合、「ダンディライオン」の効果はどのように処理しますか。
A:調整中


更に追加してチェーンを積む、ないし別チェーンを作る場合については調整中。

Q:メインフェイズ開始時など、相手に優先権があり、相手が戦略考察を行っている間に、相手に了解を得て相手の墓地や手札枚数、ライフポイントを確認することは出来ますか。
A:対戦進行中の、公開情報の確認につきましては、対戦相手の了承を得る以外に詳細に定められた規則は存在しません。したがって、ご質問頂きましたタイミングにて、対戦相手の方が了承するのであればご確認頂く事もできます。


2012年1月頃の質問。複雑な盤面で長考してるとき「墓地見ていいっすか?」「墓地いいっすか?」「墓地?」「墓地」とかやられたらイライラすると思った。特に禁止はしていないらしいけど、マナーは守ろう。
ちなみに、当然ながら墓地は公開情報であり対戦相手が墓地の確認を求めてきたときに拒絶することは出来ない。了承というよりは声かけ程度のもの。
ラベル:メール質問
posted by LW at 16:55| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月29日

【その他】ミラージュループについて

《氷結界の龍 トリシューラ》の禁止化で大なり小なり弱体化したデッキは多いが、インフェルニティもその一つ。
出しやすく強力な返し札を失い、こと《インフェルニティ・ミラージュ》を用いたループにおいては《氷結界の龍 トリシューラ》を無限回出すことによる全ハンデス(いわゆるエメループ)での実質的に勝ちを確定するパターンを失った。
もっとも、最近では《インフェルニティ・ミラージュ》はあまり使われなくなり、代わりにもっぱら《ZERO−MAX》が蘇生カードとしての採用率を伸ばしている。《インフェルニティ・ミラージュ》の採用率が低くなった理由にはカードプールの増加とルール改正により蘇生効果が通りにくくなったことが挙げられる。優先権効果起動で墓地に送り込め妨害出来るのは《天罰》《神の宣告》等極々一部のカードに限られていたのは今は昔、今では《神の警告》《エフェクト・ヴェーラー》を筆頭に《月の書》《サンダー・ブレイク》《強制脱出装置》《デモンズ・チェーン》etc、枚挙に暇が無い。
話が脱線した。《インフェルニティ・ミラージュ》を採用するかどうかという議論はさておいても、一度《インフェルニティ・ミラージュ》を採用すると決めたならば、述べた通り《氷結界の龍 トリシューラ》を用いた勝ち筋は最早使うことが出来ない。代わりに無限回出せるモンスターには《スクラップ・ドラゴン》や《インフェルニティ・デス・ドラゴン》があるが、手札にまでは干渉出来ず、《氷結界の龍 トリシューラ》のそれには劣り、いずれにせよ、ループから至れる可能な限り強力なゴールを設計しなければならない。そういう問題について、答えになりそうな終着点を一つ見つけたので示そうと思う。
結論から言うと、

スタート:墓地《インフェルニティ・ネクロマンサー》《インフェルニティ・デーモン》《インフェルニティ・リベンジャー》で《インフェルニティ・ミラージュ》召喚
ゴール:《フォトン・ストリーク・バウンサー》《発条機雷ゼンマイン》《煉獄龍 オーガ・ドラグーン》《インフェルニティ・ブレイク》×3

この形。エクストラから出せて抑え込みが出来るモンスターを選択して色々と試した結果、この形に落ち着いた。《シューティング・クェーサー・ドラゴン》も出るには出るのだが、《フォーミュラ・シンクロン》《アームズ・エイド》などを採用する必要があり大きくエクストラを圧迫するきらいがある。この形ならばエクストラに入れる必要のあるカードは精精《フォトン・ストリーク・バウンサー》程度で、効果も申し分無い。

以下手順。
0墓地に《インフェルニティ・ネクロマンサー》《インフェルニティ・デーモン》《インフェルニティ・リベンジャー》、手札に《インフェルニティ・ミラージュ》
1《インフェルニティ・ミラージュ》召喚、効果で《インフェルニティ・ネクロマンサー》《インフェルニティ・リベンジャー》蘇生
2《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・デーモン》蘇生
3《インフェルニティ・デーモン》で《インフェルニティガン》サーチ
4《インフェルニティ・デーモン》+《インフェルニティ・ネクロマンサー》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》
5《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》効果で《インフェルニティ・ミラージュ》を除外して発動、《インフェルニティ・デーモン》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
6《インフェルニティ・デーモン》効果で《インフェルニティ・ネクロマンサー》サーチ
7《インフェルニティガン》効果で《インフェルニティ・ネクロマンサー》を墓地へ
8《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・リベンジャー》蘇生
9《インフェルニティ・デーモン》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《A・O・J カタストル》
10《インフェルニティガン》効果で《インフェルニティ・リベンジャー》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
11《A・O・J カタストル》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《氷結界の龍 ブリューナク》
12《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・デーモン》蘇生
13《インフェルニティ・デーモン》効果で《インフェルニティ・ネクロマンサー》サーチ
14《インフェルニティ・ネクロマンサー》×《インフェルニティ・ネクロマンサー》→《虚空海竜リヴァイエール》
15《虚空海竜リヴァイエール》効果で《インフェルニティ・ミラージュ》帰還
16《インフェルニティ・ネクロマンサー》捨てて《インフェルニティ・デーモン》バウンス
17《インフェルニティ・デーモン》捨てて《虚空海竜リヴァイエール》バウンス
18《インフェルニティ・ミラージュ》効果で《インフェルニティ・ネクロマンサー》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
19《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・リベンジャー》蘇生
20《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・デーモン》蘇生
21《インフェルニティ・デーモン》で《インフェルニティ・ブレイク》サーチ・セット
22《インフェルニティ・デーモン》+《インフェルニティ・ネクロマンサー》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》
23《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》効果で《インフェルニティ・ミラージュ》を除外して発動、《インフェルニティ・ネクロマンサー》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
24《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・デーモン》蘇生
25《インフェルニティ・デーモン》効果で《インフェルニティ・デーモン》サーチ
26《インフェルニティ・ネクロマンサー》×《インフェルニティ・ネクロマンサー》→《虚空海竜リヴァイエール》
27《虚空海竜リヴァイエール》効果で《インフェルニティ・ミラージュ》帰還
28《インフェルニティ・デーモン》捨てて《虚空海竜リヴァイエール》バウンス
29《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・デーモン》蘇生
30《インフェルニティ・デーモン》効果で《インフェルニティ・ジェネラル》サーチ
31《インフェルニティ・デーモン》×《インフェルニティ・デーモン》→《ダイガスタ・エメラル》
32《ダイガスタ・エメラル》効果で《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》《A・O・J カタストル》を選択、戻して1ドロー
33《インフェルニティ・ジェネラル》捨てて《ダイガスタ・エメラル》バウンス
34ドローカード捨てて《インフェルニティ・ブレイク》バウンス・再セット
35《インフェルニティ・ミラージュ》効果で《インフェルニティ・ネクロマンサー》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
36《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・デーモン》蘇生
37《インフェルニティ・デーモン》効果で《インフェルニティ・ブレイク》サーチ・セット
38《インフェルニティ・ネクロマンサー》×《インフェルニティ・ネクロマンサー》→《虚空海竜リヴァイエール》
39《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・リベンジャー》蘇生
40《インフェルニティ・デーモン》+《インフェルニティ・ネクロマンサー》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》
41《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》効果で《インフェルニティ・ミラージュ》除外
42《虚空海竜リヴァイエール》効果で《インフェルニティ・ミラージュ》帰還
43《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》効果で《インフェルニティ・デーモン》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
44《インフェルニティ・デーモン》効果で何かサーチ
45何か捨てて《虚空海竜リヴァイエール》バウンス
46《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・リベンジャー》蘇生
47《インフェルニティ・デーモン》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《A・O・J カタストル》
48《インフェルニティ・ミラージュ》効果で《インフェルニティ・リベンジャー》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
49《A・O・J カタストル》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《天狼王 ブルー・セイリオス》
50《インフェルニティ・ネクロマンサー》効果で《インフェルニティ・デーモン》蘇生
51《インフェルニティ・デーモン》効果で《インフェルニティ・ブレイク》サーチ・セット
52《氷結界の龍 ブリューナク》×《天狼王 ブルー・セイリオス》→《フォトン・ストリーク・バウンサー》
53《インフェルニティ・ネクロマンサー》×《インフェルニティ・ネクロマンサー》→《発条機雷ゼンマイン》
54《インフェルニティ・ジェネラル》効果で《インフェルニティ・リベンジャー》《インフェルニティ・ネクロマンサー》蘇生
55《インフェルニティ・デーモン》+《インフェルニティ・ネクロマンサー》+《インフェルニティ・リベンジャー》→《煉獄龍 オーガ・ドラグーン》

終了。
《インフェルニティ・ミラージュ》を使い慣れた人ならわかるだろうが、《インフェルニティ・ミラージュ》を使ったループは如何に細部が変わろうとも、根幹を成す動きは変わらないので、そこを意識して回すのがコツ。《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》を経由しようと《虚空海竜リヴァイエール》を経由しようと、ループは

《氷結界の龍 ブリューナク》《インフェルニティ・ネクロマンサー》(効果未使用)《インフェルニティ・ネクロマンサー》(効果未使用)《インフェルニティ・ネクロマンサー》(効果使用済み)

という形に戻ってくる。どうすればここに戻れるか、ここに戻ってくるまでに余った《インフェルニティ・ネクロマンサー》とその蘇生効果で何を出せるかを考えて回そう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
DOで読み込んですぐ使える練習用レシピをおいておきます。

モンスター(10枚)
インフェルニティ・リベンジャー
インフェルニティ・ミラージュ
インフェルニティ・ネクロマンサー×3枚
インフェルニティ・デーモン×2枚
インフェルニティ・ジェネラル
インフェルニティ・アーチャー×2枚

魔法(1枚)
インフェルニティガン

罠(3枚)
インフェルニティ・ブレイク×3枚

エクストラデッキ
A・O・J カタストル
ダイガスタ・エメラル
フォトン・ストリーク・バウンサー
ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン×2枚
虚空海竜リヴァイエール
天狼王 ブルー・セイリオス
発条機雷ゼンマイン
氷結界の龍 ブリューナク
煉獄龍 オーガ・ドラグーン

《インフェルニティ・アーチャー》が2枚入っているのは、途中で《ダイガスタ・エメラル》による不確定ドロー(32)と《インフェルニティ・デーモン》で何でも良いから適当にサーチするカード(44)が必要になるからです。適宜デッキから手札に加えてやってください。
posted by LW at 02:10| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月15日

【その他】マテリアルクレイン

《虚空海竜リヴァイエール》の登場で、以前書いたマテリアルゲートのギミックを応用してカードプール中の全てのレベル4以下のモンスターを無限回SS出来るようになったので、そのことについて書きます。今日は《聖鳥クレイン》で無限ドローします。

@《フュージョン・ゲート》と《チェーン・マテリアル》をどうにかして通す
Aデッキから《ワイト》《格闘戦士アルティメーター》除外して《アンデット・ウォーリアー》SS
Bデッキから素材HERO4体除外して《E・HERO エリクシーラー》SS、除外カードを全てデッキへ
Cデッキから《ワイト》《格闘戦士アルティメーター》除外して《アンデット・ウォーリアー》SS
D《アンデット・ウォーリアー》×《アンデット・ウォーリアー》→《虚空海竜リヴァイエール》
Eデッキから《聖鳥クレイン》、場から《E・HERO エリクシーラー》除外して《E・HERO The シャイニング》SS
F《虚空海竜リヴァイエール》効果起動、素材を一つ墓地へ送り《聖鳥クレイン》SS
G《聖鳥クレイン》効果で1ドロー

G終了後の状態
場:《虚空海竜リヴァイエール》(ORU残り1つ、効果使用済み)《E・HERO The シャイニング》《聖鳥クレイン》
墓地:《アンデット・ウォーリアー》
除外:《E・HERO エリクシーラー》《ワイト》《格闘戦士アルティメーター》

H場から《虚空海竜リヴァイエール》《E・HERO The シャイニング》除外して《E・HERO Great TORNADO》SS
I場から《E・HERO Great TORNADO》《聖鳥クレイン》除外して《E・HERO The シャイニング》SS
J場から《E・HERO The シャイニング》、墓地から《アンデット・ウォーリアー》除外して《E・HERO エスクリダオ》SS
K場から《E・HERO エスクリダオ》、墓地から《アンデット・ウォーリアー》除外して《E・HERO エスクリダオ》SS
Lデッキから素材HERO4体除外して《E・HERO エリクシーラー》SS、除外カードを全てデッキへ

L終了後の状態
場:《E・HERO エリクシーラー》《E・HERO エスクリダオ》
墓地:無し
除外:無し


Mデッキから《ワイト》《格闘戦士アルティメーター》除外して《アンデット・ウォーリアー》SS
Nデッキから素材HERO4体除外して《E・HERO エリクシーラー》SS、除外カードを全てデッキへ
Oデッキから《ワイト》《格闘戦士アルティメーター》除外して《アンデット・ウォーリアー》SS
P《アンデット・ウォーリアー》×《アンデット・ウォーリアー》→《虚空海竜リヴァイエール》
Qデッキから《聖鳥クレイン》、場から《E・HERO エリクシーラー》除外して《E・HERO The シャイニング》SS
R《虚空海竜リヴァイエール》効果起動、素材を一つ墓地へ送り《聖鳥クレイン》SS
Q《聖鳥クレイン》効果で1ドロー

S終了後の状態
場:《虚空海竜リヴァイエール》(ORU残り1つ、効果使用済み)《E・HERO The シャイニング》《E・HERO エスクリダオ》《E・HERO エリクシーラー》《聖鳥クレイン》
墓地:《アンデット・ウォーリアー》
除外:《ワイト》《格闘戦士アルティメーター》《E・HERO エリクシーラー》

21場から《E・HERO エリクシーラー》《E・HERO The シャイニング》除外して《E・HERO The ノヴァマスター》SS
22場から《E・HERO The ノヴァマスター》《E・HERO エスクリダオ》除外して《E・HERO ノヴァマスター》SS
23場から《E・HERO The ノヴァマスター》《虚空海竜リヴァイエール》除外して《E・HERO Great TORNADO》SS
24場から《E・HERO アブソルートZero》《聖鳥クレイン》除外して《E・HERO The シャイニング》SS
25場から《E・HERO The シャイニング》、墓地から《アンデット・ウォーリアー》除外して《E・HERO エスクリダオ》SS
26場から《E・HERO Great TORNADO》、墓地から《アンデット・ウォーリアー》除外して《E・HERO エスクリダオ》SS

26終了後の状態
場:《E・HERO エスクリダオ》
墓地:無し
除外:沢山

27デッキから素材HERO4体除外して《E・HERO エリクシーラー》SS、除外カードを全てデッキへ

27終了後の状態
場:《E・HERO エスクリダオ》《E・HERO エリクシーラー》
墓地:無し
除外:無し


13終了後と27終了後の状態が同じで、かつ合間に1ドローしているので、以降は13〜27を無限回繰り返して無限ドロー出来る。手札に《E・HERO フェザーマン》等を引いてしまったら、そのまま《フュージョン・ゲート》で除外してループを再開。続けていけばデッキの全てのカードを手札に引けることになる(ループに使うモンスターを手札に揃えることは多分無理)。デッキの総数が減ってきても、手札のカードを素材に出した《E・HERO エリクシーラー》がデッキを修繕するのでデッキが切れることはまず無い。気の済むまでドロー出来る。
35分くらいドロー続けて飽きてきたらエクシーズ召喚するモンスターを《潜航母艦エアロ・シャーク》に変更すればマッチキル…流石に通らないっしょ!

☆その他
・ノヴァマスター
ルートの21・22で無駄に《E・HERO エリクシーラー》の属性変更効果を利用して《E・HERO ノヴァマスター》を出しているのは何度も《E・HERO The シャイニング》《E・HERO エスクリダオ》をSSする都合上融合HEROの数が足りなくなるから。
・魔法カードの循環
《フュージョン・ゲート》で全ての領域からあらゆるモンスターを除外、《E・HERO エリクシーラー》でデッキに回収、《聖鳥クレイン》無限ドローで手札に引き込むというサイクルでモンスターを循環出来るのと同様に、《カオスライダー グスタフ》を一枚挿しておけば《虚空海竜リヴァイエール》で《カオスライダー グスタフ》を帰還→効果で墓地の魔法カードを除外→《E・HERO エリクシーラー》でデッキに回収、《聖鳥クレイン》無限ドローで手札に引き込むというサイクルで魔法カードを理論上は無限に循環出来る。
・《アルカナフォースXXI−THE WORLD》を用いたマッチキル
魔法カードの無限循環を応用して、《D・D・R》《アルカナフォースXXI−THE WORLD》《カオスライダー グスタフ》を各1枚ずつ挿しておけば《アルカナフォースXXI−THE WORLD》を何度でも召喚し直して表が出るまでコイントス出来る。コストに関しては《サクリファイス・ロータス》を2枚挿して手札調整で捨てつつ《フュージョン・ゲート》は《サイクロン》か何かでどかして無限ターン成立。とにかく全部引けるからデッキに一つでも手段が有ればイケル。最初は《チェーン・マテリアル》で《アルカナフォースXXI−THE WORLD》のコストを供給すればいいじゃんとか思ってたけど、1回ターンスキップした時点で《チェーン・マテリアル》の効果が切れるから無理だった。
・デッキ構築
美しくTOD式のマッチキルをキメるには上記の《アルカナフォースXXI−THE WORLD》を組み込むことが必須になってくるのだけれど、このループには不確定要素であるドローが無限回組み込まれているのでただ単に40分回し続けるだけで美しくないマッチキルは(理論上)成立する。先攻で《チェーン・マテリアル》を通す手段は一年くらい前に流行った《ジャンク・コレクター》があり、最近出た《一時休戦》あたりを使ったブレード式のマッチキルデッキが組めなくもない。ただ、サレンダー採用のローカルルールやジャンケン勝負をクリアしたとしてもなお立ちはだかるのは成功率。勝利条件が《フュージョン・ゲート》《ジャンク・コレクター》(《チェーン・マテリアル》)を揃えるのみと本家に比べてやや緩い?代わりに、最低でも全く役に立たないモンスターとして《聖鳥クレイン》・素材HERO×4・《ワイト》・《格闘戦士アルティメーター》を搭載する必要がある。
・過去記事
【デッキ考察】マテリアルシャーク→
【その他】マテリアルゲート続き→
「マテリアルシャーク」を書いた時はエクシーズが出て間もなかったので「素材を取り除く」=「素材を除外する」と勘違いして途中途中が変になってるんですけど、直すの大変なんで勘弁して下さい。別に正しく読み替えても何が不可能になることも無いす。
・サンプル
回すのにどうぞ。

モンスター(7枚)
聖鳥クレイン
格闘戦士アルティメーター
ワイト
E・HERO フェザーマン
E・HERO バーストレディ
E・HERO スパークマン
E・HERO クレイマン

魔法(1枚)
フュージョン・ゲート

罠(1枚)
チェーン・マテリアル

エクストラデッキ
E・HERO Great TORNADO
E・HERO The シャイニング×2枚
E・HERO エスクリダオ×3枚
E・HERO エリクシーラー×2枚
E・HERO ノヴァマスター×2枚
アンデット・ウォーリアー×2枚
虚空海竜リヴァイエール


《E・HERO エリクシーラー》を使うことで素材2枚でレベル3エクシーズにアクセス出来ると同時にエクシーズを除外するためのHEROを採用しなくて済むことに気付いたので、前回と比べて融合素材と《E・HERO アナザー・ネオス》が減りました。
暇だったら無限回《昼夜の大火事》を撃てるようにするとか適当にチューニングして遊んでみて下さい。


※《虚空海竜リヴァイエール》の属性について勘違いしていたので修正しました。
posted by LW at 18:11| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月08日

【その他】フュージョニストゲート

《E・HERO エスクリダオ》登場記念。

モンスター(19枚)
終末の騎士
シンクロ・フュージョニスト
ジャンク・シンクロン×2枚
グローアップ・バルブ
クリッター
キラー・トマト×2枚
カオス・ソーサラー
E・HERO ボルテック
E・HERO プリズマー×2枚
E・HERO ネオス×2枚
E・HERO オーシャン
E・HERO エアーマン
E・HERO アナザー・ネオス
BF−精鋭のゼピュロス
BF−疾風のゲイル

魔法(15枚)
未来融合−フューチャー・フュージョン
増援
月の書
強欲で謙虚な壺×2枚
ミラクル・フュージョン×3枚
ブラック・ホール
フュージョン・ゲート
サイクロン×2枚
E−エマージェンシーコール×3枚

罠(7枚)
聖なるバリア−ミラーフォース−
神の宣告
神の警告×2枚
ヒーロー・ブラスト×3枚

エクストラデッキ
A・O・J カタストル
E・HERO Great TORNADO
E・HERO The シャイニング×2枚
E・HERO アブソルートZero×3枚
E・HERO エスクリダオ
E・HERO ガイア
E・HERO ジ・アース
E・HERO ネオス・ナイト
TG ハイパー・ライブラリアン
インヴェルズ・ローチ
ブラック・ローズ・ドラゴン
氷結界の龍 トリシューラ

☆目的
《未来融合−フューチャー・フュージョン》《キラー・トマト》《増援》《終末の騎士》等を駆使して《シンクロ・フュージョニスト》を墓地に送り込み、《ジャンク・シンクロン》で釣り上げシンクロから《未来融合−フューチャー・フュージョン》《ミラクル・フュージョン》サーチして宇宙。
ベースはゲート軸のHERO。

☆ゲートとの相違
・腐りそうな《オネスト》減量
・腐りそうな《強欲で謙虚な壺》減量
・召喚権をHEROに使えるとも限らないので《超融合》減量
・ゲート要素が薄まった分《E・HERO オーシャン》減量
・出さなさそうな《氷帝メビウス》減量
・枠が無いのでとりあえず《盗賊の七つ道具》減量
・《フュージョン・ゲート》はいざという時《シンクロ・フュージョニスト》から引っ張ってくるか気合でトップするカード

☆パターンらしきもの
・墓地に《シンクロ・フュージョニスト》、手札に《ジャンク・シンクロン》
@《ジャンク・シンクロン》召喚《シンクロ・フュージョニスト》釣り上げ
A《ジャンク・シンクロン》+《シンクロ・フュージョニスト》→《TG ハイパー・ライブラリアン》
B《シンクロ・フュージョニスト》効果で《未来融合−フューチャー・フュージョン》サーチ
C《未来融合−フューチャー・フュージョン》発動、《BF−精鋭のゼピュロス》と何かを墓地へ
D《BF−精鋭のゼピュロス》効果で《未来融合−フューチャー・フュージョン》回収
E《未来融合−フューチャー・フュージョン》発動、《グローアップ・バルブ》と何かを墓地へ
F《グローアップ・バルブ》再生
G《BF−精鋭のゼピュロス》+《グローアップ・バルブ》→《A・O・J カタストル》
《ジャンク・シンクロン》一枚から《未来融合−フューチャー・フュージョン》、《TG ハイパー・ライブラリアン》、《A・O・J カタストル》、1ドロー。

・墓地に《シンクロ・フュージョニスト》、場にレベル4の何か、手札に《ジャンク・シンクロン》
@《ジャンク・シンクロン》召喚《シンクロ・フュージョニスト》釣り上げ
A《ジャンク・シンクロン》+《シンクロ・フュージョニスト》→《TG ハイパー・ライブラリアン》
B《シンクロ・フュージョニスト》効果で《未来融合−フューチャー・フュージョン》サーチ
C《未来融合−フューチャー・フュージョン》発動、《BF−精鋭のゼピュロス》と何かを墓地へ
D《BF−精鋭のゼピュロス》効果で《未来融合−フューチャー・フュージョン》回収
E《未来融合−フューチャー・フュージョン》発動、《グローアップ・バルブ》と何かを墓地へ
F《グローアップ・バルブ》再生
Gレベル4+《BF−精鋭のゼピュロス》+《グローアップ・バルブ》→《氷結界の龍 トリシューラ》
《未来融合−フューチャー・フュージョン》、《TG ハイパー・ライブラリアン》、《氷結界の龍 トリシューラ》、1ドロー。場にレベル4がいるからといって《ジャンク・シンクロン》から即《氷結界の龍 トリシューラ》を出さないのがポイント。

☆感想
・《シンクロ・フュージョニスト》の発動成功時のリターンはやはり非常に大きい。《ミラクル・フュージョン》をサーチ出来るのは伊達じゃない。
・《未来融合−フューチャー・フュージョン》パーツへの傾き方が中途半端なのは何とかバランスを保ちながら比較的汎用性が高そうなもので適当にパターンが作れるように腐心した結果。《シューティング・クェーサー・ドラゴン》を狙って《ゾンビキャリア》《スポーア》あたりを積むと紙束になる。
・二戦目以降に勝つプランが無い。

☆本日の売名(本編)
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2011年05月06日

【その他】ゲートHERO

結果がイマイチだったので載せる意味、という感じではあるものの一区切りとしてレシピと考えをまとめておこうと思います。

モンスター(11枚)
氷帝メビウス
ペンギン・ソルジャー
オネスト
E・HERO ボルテック
E・HERO プリズマー×2枚
E・HERO ネオス×2枚
E・HERO オーシャン
E・HERO エアーマン
E・HERO アナザー・ネオス

魔法(18枚)
超融合×2枚
増援
月の書
強欲で謙虚な壺×3枚
ミラクル・フュージョン×3枚
ブラック・ホール
フュージョン・ゲート×2枚
サイクロン×2枚
E−エマージェンシーコール×3枚

罠(11枚)
奈落の落とし穴
盗賊の七つ道具
聖なるバリア−ミラーフォース−
神の宣告
神の警告×2枚
強制脱出装置
ヒーロー・ブラスト×3枚
くず鉄のかかし

エクストラデッキ
インヴェルズ・ローチ
E・HERO Great TORNADO
E・HERO The シャイニング×3枚
E・HERO アブソルートZero×3枚
E・HERO ガイア
E・HERO ジ・アース
E・HERO ネオス・ナイト
E・HERO ノヴァマスター
キメラテック・フォートレス・ドラゴン
覇魔導士アーカナイト・マジシャン
波動竜騎士 ドラゴエクィテス

サイドデッキ
D.D.クロウ×2枚
エフェクト・ヴェーラー×2枚
くず鉄のかかし
サイバー・ドラゴン
サイファー・スカウター×2枚
フォッシル・ダイナ パキケファロ×2枚
王宮の弾圧
次元幽閉×2枚
超融合
転生の予言

・《ペンギン・ソルジャー》
前日までは《スノーマンイーター》が入っていた部分。元々旋風がトップメタを降りて以降、《スノーマンイーター》の場持ちを活かすことが難しい環境になっており、特にジャンド等を相手にすると対象の狭さだけが目立ちサイドアウトすることが多かった。主に《スノーマンイーター》が強さを発揮するのは対ヒロビ程度で、最近は最早ヒロビの衰退が決定的になったと考え、ジャンド・六武・墓地に強い《ペンギン・ソルジャー》に入れ替え。シンクロモンスターをバウンスするメインの用途以外にも《E・HERO エアーマン》を回収したり、相手裏守備に対して自身対象で0:0除去を行ったり、《くず鉄のかかし》と合わせて胡散臭い動きが出来たりと中々トリッキーで面白いカード。《スノーマンイーター》では歯が立たない《スターダスト・ドラゴン》《ガチガチガンテツ》にも有効。
当日はサブトナメの墓地BF戦でドロー。突っ立っている《インフェルニティ・デス・ドラゴン》をバウンスする活躍を見せると思いきや《闇の誘惑》で腐っていた《ダーク・アームド・ドラゴン》を処分され、手札全伏せから効果破壊で退場。流石に複数積む気にはならないものの、欲しい状況はそれなりに有ったし《スノーマンイーター》に戻す気は無い。

・《氷帝メビウス》
どうにも抜けないカード。《大嵐》《大寒波》が消えた今伏せは増える傾向にあり、大型の伏せ除去として警戒されるのは《邪神の大災害》《ゴッドバードアタック》《ブラック・ローズ・ドラゴン》等。ヒロビ系統にはそれらが入っているとは考えられづらく、かつメインからの《氷帝メビウス》は尚更読まれない。特殊召喚で畳み掛けるコンセプト自体とも相性が良く、一度生け贄召喚に成功すれば同一ターン中に《ミラクル・フュージョン》《フュージョン・ゲート》からゴリ押しも見える。初手から召喚し、2回前後効果を使って用途が無くなった《E・HERO プリズマー》をリリースして出すのが理想的な流れ。

・《オネスト》
ジャンドの流行で一時期抜いていたものの、メインに復帰。ジャンド以外には無難に強いし、六武に対しては状況次第で突破のキーカードと成り得る。なんだかんだでジャンドに撃つ機会も皆無では無く、残しておいても完全な死に札にはあまりならないのが大きい。

・《E・HERO オーシャン》と《E・HERO アナザー・ネオス》の枚数
どちらも所詮はバニラに箔が付いた程度で、手札に来て有効になるシーンは限られてくる。元々《増援》《E−エマージェンシーコール》《E・HERO エアーマン》で+5積み体制まで増強して構えられるため、欲しい時に引っ張ってこれる最低の枚数にまで抑えた感じ。僕の「下級HEROは基本的に雑魚」という考えは他のゲートのレシピを見ると確実に意見がわかれていて、どんなもんだろうと普段から思っている部分。おかげで「初手がモンスターだらけ」という事故には滅多に遭遇しない。

・《月の書》
《王宮のお触れ》《トラップ・スタン》下での妨害札。数少ない、他のデッキ相手にも無駄になりにくいジャンドへの有効牌。
実際に当日でも2回くらい罠無効後にこのカードに救われた。

・《強欲で謙虚な壺》
「とりあえず3枚入れて困ることが一度でも有ったら2枚に減らそう」と決めて、3枚入れて以来一度も困ったことが無いのでずっと3のまま。制約に困らないなら積めるだけ積んだ方がいいに決まってる。少し前までは《ドッペルゲンガー》への対策にも使ったりしたけど最近は見ない。

・《超融合》
《月の書》と同じくジャンドに対しての《王宮のお触れ》《トラップ・スタン》下での有効牌であり、旋風がトップを降りて以来圧倒的に使いやすくなったので2枚。墓地は旋風程絶対数があるわけじゃないし、基本地力が有利。

・《サイクロン》
一度外して《盗賊の七つ道具》にしたら糞弱かったので慌てて戻した。ジャンド相手にも触れ型には《王宮のお触れ》、スタン型には《トラップ・スタン》の芽を摘む、《リミット・リバース》にチェーン等それなりに発動箇所はある。罠デッキでも2〜3伏せ程度なら徐々にバックが剥がれてきたところを狙ってラスト一枚抜いてく。

・《未来融合−フューチャー・フュージョン》
前前日くらいにoutしたカード。最近は《ブラック・ローズ・ドラゴン》や《アーカナイト・マジシャン》でついでに処分されることも多く、《E・HERO プリズマー》で墓地を肥やしきった中盤以降ではデッキ内のモンスター比率を大きく減らすだけでどうにも使いづらい。初手で《E・HERO オーシャン》と合わせて怪しい布陣を組んだり、《ヒーロー・ブラスト》で《E・HERO アナザー・ネオス》を回収出来るようになる等細かいネタはあるものの、特にモンスター数を切り詰めているので最終的にはout。

・《覇魔導士アーカナイト・マジシャン》
対ジャンド系。セットに《超融合》を構えている時に相手がブン回してくれるだろうか…という心配はあるとはいえ、ジャンド側がセットを攻撃反応と読んだり、《王宮のお触れ》《トラップ・スタン》で安心していたり、一度《TG ハイパー・ライブラリアン》が通ったならそれ以降も通るだろうという読みで伏せが有っても《TG ハイパー・ライブラリアン》《カオス・ソーサラー》が複数並ぶことはぼちぼちあったので採用。当日でも返しで《TG ハイパー・ライブラリアン》×2を吸収する活躍を見せる。
《ワーム・ゼロ》や《インヴェルズ・ローチ》以外のエクシーズと常に競合している枠。

サイドは…見ればわかるしいいか。《王宮の弾圧》はぽけりすさんリスペクト。
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2011年04月24日

【その他】強制脱出装置実用集

使い道をデッキ別に検討する。概論はiehokuさんのブログへ→まだ読んでいない人はこのページを閉じて早く読みに行きましょう。
概論では無く実用集、パクりでは無く応用形…?

・対ジャンクドッペル
シンクロ召喚の妨害。完全にフリーチェーンの除去として機能し、先置き後出しどちらでも有効と非常に使いやすい。ただし、それぞれの場合で相手の動きを予測して的確に最善を求めていかないともっと良い動き方があったナア、という事態になるのでよくよく考えよう。例えば、オーソドックスなジャンクドッペルの動き。撃てる箇所は以下の7箇所。今回は話を簡単にするために《グローアップ・バルブ》は使用済みということに。
@《ジャンク・シンクロン》召喚
A《ジャンク・シンクロン》効果で《グローアップ・バルブ》釣り上げ
B《ドッペル・ウォリアー》SS
C《TG ハイパー・ライブラリアン》SS
Dドッペルトークン×2SS
E《フォーミュラ・シンクロン》SS
@Aで《ジャンク・シンクロン》を戻すと次のターンには再び動かれてしまいあまり意味が無い。
Aで《グローアップ・バルブ》を対象にすると、《ジャンク・シンクロン》が場に残る。返しに戦闘で潰して、アドバンテージ的には1:0で《強制脱出装置》と《ジャンク・シンクロン》を交換したことにはなる。相手が追加で非チューナーを供給出来る場合は《ジャンク・シンクロン》をそのまま使われてしまう。
Bで《ジャンク・シンクロン》を戻すと場には《ドッペル・ウォリアー》《グローアップ・バルブ》、他の供給手段が無ければシンクロ手段は無く、返しに二体とも戦闘破壊してアドバンテージ的には1:1。しかし、相手の手札に行動の起点である《ジャンク・シンクロン》が戻ってしまう。《ドッペル・ウォリアー》を戻すと場には《ジャンク・シンクロン》《グローアップ・バルブ》。シンクロは出来ないが、やはり行動の起点になる《ドッペル・ウォリアー》が手札に戻る。《グローアップ・バルブ》を戻すと、《TG ハイパー・ライブラリアン》までは通る算段となり、チューナーが追加された場合に危険。
CDで対象に出来るのは《TG ハイパー・ライブラリアン》、ドッペルトークン、《グローアップ・バルブ》の3択。まずドッペルトークンを戻しても《フォーミュラ・シンクロン》が通るのでこれは意味無し。次に、《TG ハイパー・ライブラリアン》を戻すと《フォーミュラ・シンクロン》は出る。《グローアップ・バルブ》を戻した場合は、《TG ハイパー・ライブラリアン》がトークンを2体連れている構え。チューナーを追加された場合非常に危ない。
Eで対象に出来るのもやはり《TG ハイパー・ライブラリアン》、ドッペルトークン、《フォーミュラ・シンクロン》の3択。2ドローを潰すためには《TG ハイパー・ライブラリアン》を戻すしか無い。《フォーミュラ・シンクロン》の1ドローは通るものの、アドバンテージ的には1:1。

例をざっと見てもこれだけ考える必要がある。また、効果は有用なものの、対策されやすい罠であるから《トラップ・スタン》《王宮のお触れ》で潰される可能性もある。

・対ヒロビ
相手はアドバンテージを大事にする下級ハイビートで、しかも除去に対しては《デュアルスパーク》を備えており、普通に使う分には1:0交換の弱さが目立つ相手。しかし、きちんと撃てるポイントを把握して急所を突くように使っていけば十分な戦力になる。ポイントは二つ。
@《デュアルスパーク》にチェーン発動
《デュアルスパーク》にチェーンして、対象にされたモンスターを手札に戻す。この場合、《デュアルスパーク》で対象になったモンスターは破壊されず、また、《デュアルスパーク》はカードを破壊出来なかった場合はドローも出来ないので素打ちで1:2交換となる。こちらの除去にチェーンして《デュアルスパーク》が撃たれた場合でも1:1に持ち込め、交換としては悪くない。
A《E・HERO The シャイニング》に発動
無難に強い使い方。下手に撃つくらいなら《ミラクル・フュージョン》から《E・HERO The シャイニング》が出るのを待つ。先置きでも後出しでも強いメリットを実感出来るはず。

・対墓地BF
墓地シンクロしたBFシンクロが狙い目。墓地BFは「一度墓地シンクロに成功すれば、そのBFシンクロが墓地に送り込めるのでそれ以降は一枚《BF−大旆のヴァーユ》を墓地に送り込むだけでシンクロ召喚出来る」という理念を大事にするデッキなので、墓地に送らせない《強制脱出装置》は除去として非常に有効。布石を置く《ダーク・グレファー》《終末の騎士》以外の勝ち筋にはそれなりにシンクロモンスターを多用し、腐ることはあまり無い。

・対代行天使
かなり使いどころが難しい相手。とにかく攻め筋のどれにも有効打になりにくいのだ。
《神秘の代行者 アース》は再召喚・再サーチに繋がり、《創造の代行者 ヴィーナス》もまたもう一度出して使えばいいだけでテンポを奪う以上のことは出来ない。上級天使はどちらもほぼノーコストで手札から特殊召喚することができるため、バウンスされてももう一度出すことは難しくない。テンポを奪うのに徹する、後出しでシンクロモンスターや《ガチガチガンテツ》を潰してみるとか。もっとも、《ガチガチガンテツ》は《創造の代行者 ヴィーナス》1枚から0アドで出てくるカードであるし、シンクロモンスターも大抵はかなり消費を浮かせて出てきていることが多くアドバンテージ的に有利な交換をすることは難しい。
《大天使クリスティア》を戻してワンチャン溜め込みから崩すのに使うことも無くは無い。

・対剣闘獣
一番に思い浮かぶのは《剣闘獣ガイザレス》か。《剣闘獣ガイザレス》が出たのを戻すというよりは、《剣闘獣ベストロウリィ》と思しきモンスターがセットされた時に横の剣を戻し、返しに《剣闘獣ベストロウリィ》を戦闘破壊という形で使ったりする。《剣闘獣ホプロムス》を捲ったのを見てから戻して発動を潰したり、《剣闘獣の戦車》の目を消したり、《トラップ・スタン》にチェーンして《剣闘獣ガイザレス》の芽を摘んだり、小技的に撃つことが多い。色々な状況で《強制脱出装置》が使えないかどうか考えて狡く狡く使っていこう。

・対六武衆
《真六武衆−カゲキ》→《六武衆の影武者》の初動潰しが一番多い。《六武衆の影武者》のテキストからしてどちらを対象にしても差は全く無いので好きな方に適当に撃つといい。この後、返しに《真六武衆−カゲキ》を戦闘で潰して1:1となる。他には《六武衆の結束》からの召喚に撃って無理矢理以後の展開を防ぐだとか、撃つ時は大抵マスカン的に撃っている気がする。
一応《真六武衆−シエン》に対しての除去手段としては有効牌なので、溜め込みからの物量戦を仕掛けるときは戦力にカウント出来る。
posted by LW at 03:24| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月17日

【その他】GENERATION FORCE注目の裁定

・《蒼血鬼》
Q:自分の墓地にレベル4のアンデット族モンスターが存在するときにこのカードの効果を発動しました。この効果の発動コストとして取り除かれ墓地へ送られたレベル4でアンデット族のエクシーズ素材モンスターを特殊召喚できますか?
A:できます。(11/04/16)


《ゾンビ・マスター》と同様にコストを再生出来る。回していく時に重要な裁定。

・《久遠の魔術師ミラ》
Q:自分の場に《月の書》が伏せており、相手がこのカードを召喚し、効果を発動しました。チェーン発動はできませんが、相手が行動する前に《月の書》の発動タイミングはありますか?
A:調整中。(11/04/16)


「《久遠の魔術師ミラ》の効果処理後の優先権はどちらにあるか」という質問と同値。効果処理後の優先権は流石に定まっているだろうよ。

・《バグ・ロード》
Q:片方のフィールド上にモンスターが存在しない場合、発動することはできますか?
A:できます。(11/04/26)


使おうとすると必ず引っかかる裁定。処理が違うとはいえ《次元誘爆》とは趣が異なる回答。

・《ダブル・アップ・チャンス》
Q:《ポセイドン・ウェーブ》・《魔法の筒》は、無効にされた後ダメージが入る事になりタイミングを逃す扱いになりますか?
A:はい、タイミングを逃し発動することはできません。(11/04/16)


「攻撃を無効にされた時」というトリガーは中々見るものではないので、何だか斬新な印象。

・《オーバー・レンチ》
Q:このカードと《リミッター解除》を両方使用した場合、エンドフェイズでの破壊とバウンスはどちらが優先されますか?
A:調整中。(11/04/16)


慣例で言えばターンプレイヤーの自由。

・《サンダー・ボトル》
Q:モンスターを破壊する効果はどのフェイズにも送ることができますか?
A:スペルスピード2なので、ダメージステップ以外なら自分のメインフェイズ以外のフェイズでも墓地へ送って発動する事ができます。(11/04/16)


裁定強い!一度雷カウンターを4つ乗せてみたい。

・一言コーナー続き
効果が単調なカードが多く、面白い裁定もほとんど無いので昨日の続き。
GENF-JP045 《ワンダー・ワンド》 Rare
一般に装備魔法は装備魔法であること自体が《パワー・ツール・ドラゴン》《アームズ・ホール》等の存在からアイデンティティとして機能する。装備らしからぬドロー効果を持っているだけに、あとはどれだけデッキにまとめていけるか。
GENF-JP046 《ダブル・アップ・チャンス》
「どうやって使うんだ」
GENF-JP047 《サンダー・ショート》
《自業自得》あたりと比べるとダメージ効率は悪くないものの、良くもない。チェーンを積めないことも含めて火力の優先順位は何番目以降かに甘んじ、恐らく41番目以降。
GENF-JP048 《アクア・ジェット》
8枚発動してワンキル。
GENF-JP049 《浮上》 Rare
強い強いという意見ばかりで実際どれくらいキルレートが上がるかの検討をあまり見ないので少し不安になってきた。結局暴力を通す札であってそれ以上でも以下でも無いので、これの強さはパターンの強さに帰着されるはず。
GENF-JP050 《バグ・ロード》
レベル指定が無ければ面白そうだった。
GENF-JP051 《ウィルスメール》 Super
剣に付けてダイレクト。
GENF-JP052 《クラッキング》
くどい上に自分もダメージ喰らう。
GENF-JP053 《伝説のゼンマイ》
何枚か場にゼンマイが並んでいないと弱く、そのターン中に召喚したゼンマイは反転出来ない等コンボカードとしては弱い類のそれに見える。
GENF-JP054 《ゼンマイマニュファクチャ》 Rare
ゼンマイのアイデンティティ。とりあえず維持すれば《黒い旋風》さながらにゼンマイを補充していく。
GENF-JP055 《フィッシュアンドキックス》
要求している枚数が多く、所詮は1:1で報酬が見合っていない気もする。
GENF-JP056 《フューチャー・グロウ》
永続的に中々の上昇値を期待出来る。除外リソースとしても検討できそう。
GENF-JP057 《ヴァイロン・フィラメント》
《ヴァイロン・マテリアル》から着々と数を増やしているヴァイロン魔法。サーチ効果が優れすぎているせいか、どうもどれも効果が無難過ぎて面白くない。
GENF-JP058 《ガルドスの羽根ペン》
名前や《ガスタの交信》のイメージに似合わず風属性全般で使えるが、性能が薄い。そもそもこのカードを積める程風属性に傾倒したアーキタイプが不明瞭な感。
GENF-JP059 《スター・チェンジャー》 Rare
シンクロ・エクシーズする相手に発動するなら出てきたところを《強制脱出装置》でパクった方が効率良いし、自分に発動するなら1損が気になる。器用貧乏どころか器用ですらない。
GENF-JP060 《鬼神の連撃》
エクシーズ素材に加えてこのカードを失っていることを忘れずに。
GENF-JP061 《共振装置》 Rare
同じ属性・種族のモンスターが自分フィールド上にいて、かつレベルが違い、かつエクシーズしたい時に役立つカード。
GENF-JP062 《盗み見ゴブリン》 N-Rare
こういうカードにキャントリップを付けられないから遊戯王は難しい。
GENF-JP063 《油断大敵》
《雷仙人》に当てよう。
GENF-JP064 《ポセイドン・ウェーブ》 Rare
大抵の場合《魔法の筒》の方が便利。
GENF-JP065 《爆弾ウニ−ボム・アーチン−》
強いて言えば場が永続罠で膠着した時に光りそうなものの、そうなると自壊効果が邪魔でどこまでも外さない奴。
GENF-JP066 《ダメージ・ワクチンΩMAX》
応用力を高めた代わりに色々失ったありがちなカード。
GENF-JP067 《オーバー・レンチ》
ゼンマイが並んでいれば相当な火力アップが狙え、大幅な上昇値から戦闘破壊で交換に繋げたりと性能はかなり悪くない。
GENF-JP068 《魔製産卵床》
今回プッシュされている「除外+魚族・海竜族・水族」のアイデンティティの一つで、中々広い範囲から引っ張ってくるポテンシャルは低くない。《超古深海王シーラカンス》をサーチ出来ないのが惜しい。
GENF-JP069 《ギョッ!》
《忘却の海底神殿》や同一パックのような帰還前提のカードを使うとアド損を回避出来ないし、ガエルを用いて《粋カエル》での運用を試みると《黄泉ガエル》とアンシナになる。効果は悪くないものの、使えるor使って強い場がイマイチ思いつかない。
GENF-JP070 《ブライト・フューチャー》 Rare
墓地リソースが欲しい時で無ければくどい《強欲な瓶》でしかない。他に除外リソースを活用するカードには《サイコ・フィール・ゾーン》《ブレインハザード》、除外するカードには《強化人類サイコ》《ミラクルシンクロフュージョン》《サイコ・トリガー》等。
GENF-JP071 《パスト・イメージ》
緩い条件でフリーチェーンの除去を行えるので帰還させてしまうとアド損になるので、このカードを起点にゲームを終わらせるかアドバンテージを稼ぐかしたいところ。シンクロやエクシーズの妨害に使うと戦闘破壊でフォロー出来そう。
GENF-JP072 《炎渦の胎動》
再利用出来るカウンター罠と見せかけた除外リソース。ただ、ラヴァルは手札コストを多用するわけでも無く、今度は墓地に送る一手間が意外と面倒臭そう。
GENF-JP073 《同姓同名同盟条約》
>トークンは不可
GENF-JP074 《皇の波動》
反応に困るカード。使おうと思って使えないものじゃないだろうが、だからといって使うものでも無い。
GENF-JP075 《共同戦線》 Rare
1000ポイントはここまでして節約したいものではない。もう少し対象が広いと面白かったかも。
GENF-JP076 《五稜星の呪縛》 Rare
エクシーズ素材には出来るのがミソ。
GENF-JP077 《暴君の暴飲暴食》
《超古代生物の墓場》と比べてSS自体を止められる点が勝っているが、あちらは後出しで有効とも言えるし、こちらは二重の縛りがドギツい。
GENF-JP078 《統制訓練》 Rare
レベル5以下の何かが1枚さえ有れば全体除去をぶつけるポテンシャルは高い。ジャンドに対してやや使えそうなものの、このカード以外で対応出来る状況じゃないかどうかは要検討。エクシーズモンスターに対しては効かない。
GENF-JP079 《サンダー・ボトル》 Super
前述。
GENF-JP080 《砂利ケーン》 N-Rare
普通に使うとアド損なものの、《強制脱出装置》が如く「魔法・罠のチェーンエスケープ」を狙える稀有なカード。
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2011年04月03日

【その他】マテリアルゲート続き

マテリアルシャークの残り粕。

・概論
マテリアルゲートのギミックを流用し、大抵の融合モンスターを無限回場に出すことが出来る。無限回出したい融合モンスターを融合モンスターAと置くと、大体の流れは以下。
@《フュージョン・ゲート》と《チェーン・マテリアル》を通す
A融合モンスターAを融合召喚
B融合モンスターAを素材にして融合モンスターBを融合召喚
C《E・HERO エリクシーラー》融合召喚、効果で「融合モンスターAの素材」「融合モンスターA」をデッキに戻す
この時点で「融合モンスターAの素材」「融合モンスターA」はデッキに戻り、再度融合召喚出来ることがわかる。無駄に発生した《E・HERO エリクシーラー》と融合モンスターBは適当に融合して出した何かを次周以降に使っていく。例えば、マテリアルフェネクスの場合はA=《重爆撃禽 ボム・フェネクス》、B=《重爆撃禽 ボム・フェネクス》となり、《E・HERO エリクシーラー》と《重爆撃禽 ボム・フェネクス》で《E・HERO ノヴァマスター》。
また、マテリアルシャークがそうだったように、エクシーズに必要なレベル帯のモンスターを複数体融合召喚、エクシーズに繋げることで任意のエクシーズモンスターを無限回出すことも出来る。この場合はA=《潜航母艦エアロ・シャーク》(《魔装騎士ドラゴネス》)、B=《E・HERO アブソルートZero》という感じ。エクシーズ召喚を無限回行いたい場合はエクシーズ素材にした融合モンスターを墓地から除外する一手間が必要になり、すなわちエクシーズ素材モンスターに使った融合モンスターが何らかの融合モンスターの素材にして除外出来る必要がある。現状ではレベル3〜に適当な融合モンスターが揃っているので、縛りの無いエクシーズモンスターである限りは大丈夫。

そもそも無限回出す意味として一番有力なのはワンターンキル、すなわちバーンダメージを与えるモンスターを出すこと。しかし、全融合・エクシーズモンスターをさらってみてもバーンダメージを出せるモンスターは意外にも《重爆撃禽 ボム・フェネクス》《潜航母艦エアロ・シャーク》のみで、他に無限回場に出すことが勝利に直結するモンスターはいない。《ガトリング・ドラゴン》あたりが面白い動きをするとはいえ動き出したら勝利確定くらいまで行かないとリターン噛みあわない。

これからの展望としては、エクシーズモンスター。《潜航母艦エアロ・シャーク》はランク3なので融合素材が貧弱なレベル3融合モンスターに頼らざるをえなかったものの、ランク6以降でバーンダメージを与えるモンスターならば、素材を引いてゴミにならない融合モンスターをエクシーズ素材にしてエクシーズ召喚を行えることになり構築がグッと安定する。それでも、マテリアルフェネクスを超えるか同程度の安定感となると、《E・HERO エリクシーラー》を出さねばならない=下級HERO4種の採用と、《チェーン・マテリアル》の事故の克服はいつまでも付いて回る課題のはず。どうもこう、マテリアルフェネクスからの伸びしろが少ないけども、新しいエクシーズモンスターが出る度に無限回出したらどうなるか考えてみるのも面白い。

・融合モンスターBの候補
属性HERO5種:闇属性以外の融合モンスターをフォロー。マテリアルゲートの構造的にHERO要素を内包するので無駄なモンスターを入れずに済み都合が良い。
《重爆撃禽 ボム・フェネクス》:機械族・炎族融合モンスターをフォロー。もっとも、目的の融合モンスターを出す過程で《重爆撃禽 ボム・フェネクス》を無限回出せるということは《重爆撃禽 ボム・フェネクス》の効果で決着が着いてしまう。
ジェムナイト:ジェムナイトの融合モンスターを無限回出せる。
《E・HERO ネオス・ナイト》:戦士族モンスターをフォロー。
目的が重複しているものは省き。
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2011年03月23日

【その他】エクシーズ各アイデンティティまとめ

軽くそれぞれのアイデンティティをまとめてみようと思う。

☆レベル2
《創造の代行者 ヴィーナス》を擁する代行天使の他にはガエル帝でもすんなりと出せる。

・《ガチガチガンテツ》
エクシーズ・効果モンスター
星2/地属性/岩石族/攻 500/守1800
レベル2モンスター×2
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが破壊される場合、代わりにこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事ができる。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターの攻撃力・守備力は、このカードのエクシーズ素材の数×200ポイントアップする。

現行ではこれ一枚のみ。何度も推したように特に2200を出せないデッキへの決定力が強い。

☆レベル3
・《グレンザウルス》
エクシーズ・効果モンスター
星3/炎属性/恐竜族/攻2000/守1900
レベル3モンスター×2
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

アイデンティティはバーン能力と、地味に高い守備力。状況次第でフィニッシャーになれるといえ、トークンに対応せず効果を発動出来る状況が限られているので早い段階で抜けていきそう。

・《潜航母艦エアロ・シャーク》
エクシーズ・効果モンスター
星3/水属性/魚族/攻1900/守1000
レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。
ゲームから除外されている自分のモンスターの数×100ポイントダメージを
相手ライフに与える。

アイデンティティはやはりバーンなのだけど、性能が低すぎる。マテリアルゲートのギミックでワンターンキルが出来るという発想には感心したものの普通に使う分には使えるシチュエーションが無いに等しい。魚というアイデンティティを《フィッシャーチャージ》とかで活かせなくもないけど…

・《No.17 リバイス・ドラゴン》
エクシーズ・効果モンスター
星3/水属性/ドラゴン族/攻2000/守 0
レベル3モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、このカードの攻撃力を500ポイントアップする。
このカードのエクシーズ素材が無い場合、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。

アイデンティティは打点!デメリットが付いているとはいえ、デメリットを発生させない2500打点の状態で既に現行レベル3トップなので打点王としての地位は疑いようもない。レベル3汎用エクシーズ代表的なポジション。

・《ラヴァルバル・イグニス》
エクシーズ・効果モンスター
星3/炎属性/戦士族/攻1800/守1400
レベル3モンスター×2
このカードが戦闘を行うダメージステップ時に1度だけ、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで500ポイントアップする。

アイデンティティは打点かなあ。競合する《No.17 リバイス・ドラゴン》と比べ打点自体が劣り、回数も限られているので辛い立ち位置。「ラヴァル」の名前にアイデンティティを求めてみても、今のところ大型モンスターに付いている「ラヴァル」の名前はそれ程活かす機会が無い。何らかの方法で除外した後《ラヴァル・キャノン》で帰還出来るくらいで、《真炎の爆発》に対応しないのはマイナスポイント。

☆レベル4
トピックとしてはやはり代償ガジェット。普通にデッキを組んで一番数は多いのは普通レベル4モンスターだろうし、そういう意味では汎用性的にはトップ。

・《No.39 希望皇ホープ》
エクシーズ・効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
このカードがエクシーズ素材の無い状態で攻撃対象に選択された時、このカードを破壊する。

アイデンティティは効果と打点。しょぼい効果と打点馬鹿ばかりが並んだレベル3と比べるとレベルが一つ上がっただけあって性能の良い効果とまずまずの打点を併せ持っており、今のところはレベル4汎用エクシーズを代表出来る立場。裁定とか細かいところは話し出すとキリ無いからまた今度。

・《発条機甲ゼンマイスター》
エクシーズ・効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1900/守1500
レベル4モンスター×2
このカードの攻撃力は、このカードのエクシーズ素材の数×300ポイントアップする。
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する事ができる。
選択したモンスターを裏側守備表示にする。
このターンのエンドフェイズ時、選択したモンスターは表側攻撃表示になる。

実質的な打点は《No.39 希望皇ホープ》と並んでいるとはいえ効果の違いが大きい。効果は遠回しな除去能力に見えて、実は自分のモンスターしか対象に出来ず、完全にコンボ専用。《サイバー・ドラゴン》に吸収される種族は、永遠のマイナスアイデンティティ。

・《イビリチュア・メロウガイスト》
エクシーズ・効果モンスター
星4/水属性/水族/攻2100/守1600
レベル4モンスター×2
このカードが戦闘によってモンスターを破壊した場合、ダメージ計算後にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。
そのモンスターを持ち主のデッキに戻す。

アイデンティティは効果。それなりに攻撃力も有り、効果の有用さから《No.39 希望皇ホープ》との差別化は出来る。とはいえ2100〜2500の打点の差は無視出来ないものだし、《No.39 希望皇ホープ》には一番手を譲る格好。

・《ヴァイロン・ディシグマ》
エクシーズ・効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻2500/守2100
レベル4モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、相手フィールド上に表側攻撃表示で存在する効果モンスター1体を選択し、装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
このカードが、この効果で装備したモンスターカードと同じ属性のモンスターと戦闘を行う場合、ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。

アイデンティティは効果。唯一のレベル4エクシーズ除去持ちで、代償ガジェットにとっては重要なポジションにいる。代替の利くものでは無いし、今のところ存在価値は不動。

☆レベル5
・《始祖の守護者ティラス》
エクシーズ・効果モンスター
星5/光属性/天使族/攻2600/守1700
レベル5モンスター×2
このカードの効果はこのカードのエクシーズ素材がなければ適用されない。
このカードはカードの効果では破壊されない。
このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する。
自分のエンドフェイズ毎にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く。

唯一のレベル5、効果も十分に強力でアイデンティティは語るまでも無し。
posted by LW at 23:12| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月21日

【その他】スパークゲート

《デュアルスパーク》をゲートに採用するメリット
・《デュアルスパーク》を警戒させるとバックが薄くなるので少しの除去、または読みでゲートの動きを押し通しやすくなる
・「ゲートに《デュアルスパーク》は入らない」というのが通念なので(多分)、一度ゲートの動きを見せた後ならば《E・HERO アナザー・ネオス》召喚に《奈落の落とし穴》《次元幽閉》を誘いやすい
この二つは偽装プレイなので相手にどの情報を見せてどの情報を見せていないかきちんと把握しておく必要アリ。
・ゲートに足りない対応力が増え詰みの状況を作りにくくなる(バックに触る手段が増えたり、《マスター・ヒュペリオン》のような《ヒーロー・ブラスト》圏外のモンスターにも対応出来る手段になる)
・《奈落の落とし穴》《次元幽閉》には《デュアルスパーク》、《神の警告》には《ヒーロー・ブラスト》と構えられ《ヒーロー・ブラスト》を積むコンセプトと相性が良い
・《E・HERO アナザー・ネオス》を比較的早く墓地に送れるようになるので《ヒーロー・ブラスト》の動きを補助でき、《E・HERO ネオス》を減らせる
デメリット
・ゲートの動きの核になる《E・HERO プリズマー》《E・HERO ボルテック》《E・HERO エアーマン》はどれも召喚権を使うことが必須であり、《E・HERO アナザー・ネオス》もそうであるので召喚権が足りなくなり一時的な不要牌が溜まりやすい
これが《デュアルスパーク》が不要とされる一番良く聞く理由。
・《デュアルスパーク》を単体で引くことによる事故率上昇
・コストが重複するので《超融合》が使いにくくなる(《E・HERO アナザー・ネオス》+《デュアルスパーク》という構えに対して《超融合》は要らない)

ぶっちゃけ《デュアルスパーク》を入れてから一度も勝っていないのだけれど、メリットよりもデメリットの方が上回っているのか、それともプレイや構築が《デュアルスパーク》に対応出来ていないのかわからない。

モンスター(11枚)
スノーマンイーター
オネスト
E・HERO ボルテック
E・HERO プリズマー×2枚
E・HERO ネオス
E・HERO オーシャン×2枚
E・HERO エアーマン
E・HERO アナザー・ネオス×2枚

魔法(19枚)
未来融合−フューチャー・フュージョン
増援
死者蘇生
強欲で謙虚な壺×3枚
ミラクル・フュージョン×3枚
ブラック・ホール
フュージョン・ゲート×2枚
デュアルスパーク×2枚
サイクロン×2枚
E−エマージェンシーコール×3枚

罠(10枚)
盗賊の七つ道具
聖なるバリア−ミラーフォース−
神の宣告
神の警告×2枚
ヒーロー・ブラスト×3枚
くず鉄のかかし×2枚
posted by LW at 01:42| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月28日

【その他】シュラ警告

・概要
《神の警告》は《冥府の使者ゴーズ》を無効に出来るようにダメージステップにも発動出来るので《BF−蒼炎のシュラ》の特殊召喚も無効に出来る。このことは意外と知られていない、のかどうかは知らないけど、あまり見る光景では無い。恐らくは戦闘破壊されてしまった時点で《神の警告》を撃っても1:2だからだろうけど、じゃあアド損しないリクルーターやサーチャーを戦闘破壊させたらどうなるの…という話になるといわゆる「複数のカードが同時に発動した場合」が絡んできてかなりややこしくなる。

・《クリッター》の場合
墓地送りがトリガーの強制誘発効果。《BF−蒼炎のシュラ》の効果は任意誘発なので、自分ターンか相手ターンかに関わらず
@《クリッター》
A《BF−蒼炎のシュラ》
の順にチェーンが積まれる。よって、《BF−蒼炎のシュラ》に対して《神の警告》を重ねることができ、《神の警告》と《BF−蒼炎のシュラ》を交換しつつ《クリッター》の効果を発動出来る。

・《キラー・トマト》の場合
こちらは任意誘発の場合。《BF−蒼炎のシュラ》も同じく任意誘発であるから、ターンプレイヤーがどちらかによってチェーンの順番が変わってくる。
自分のターンの場合は、ターンプレイヤーの任意誘発効果の方が先にチェーンに積まれるので、
@《キラー・トマト》
A《BF−蒼炎のシュラ》
の順にチェーンが積まれ、《BF−蒼炎のシュラ》を最後にしたチェーン待ちとなるから《BF−蒼炎のシュラ》に対して《神の警告》を重ねることが出来る。
しかし、相手のターンに戦闘破壊された場合は相手の《BF−蒼炎のシュラ》の効果の方が先にチェーンに積まれ、
@《BF−蒼炎のシュラ》
A《キラー・トマト》
という形。この場合は《キラー・トマト》のチェーンブロックが邪魔をして《神の警告》を《BF−蒼炎のシュラ》に対して発動することが出来なくなる。任意誘発のリクルーターと《神の警告》を使って《BF−蒼炎のシュラ》を処理したい場合は自爆特攻じゃないと発動出来ないよ、ということ。する機会があるかどうかはわからないけども…
posted by LW at 00:37| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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