概論では無く実用集、パクりでは無く応用形…?
・対ジャンクドッペル
シンクロ召喚の妨害。完全にフリーチェーンの除去として機能し、先置き後出しどちらでも有効と非常に使いやすい。ただし、それぞれの場合で相手の動きを予測して的確に最善を求めていかないともっと良い動き方があったナア、という事態になるのでよくよく考えよう。例えば、オーソドックスなジャンクドッペルの動き。撃てる箇所は以下の7箇所。今回は話を簡単にするために《グローアップ・バルブ》は使用済みということに。
@《ジャンク・シンクロン》召喚
A《ジャンク・シンクロン》効果で《グローアップ・バルブ》釣り上げ
B《ドッペル・ウォリアー》SS
C《TG ハイパー・ライブラリアン》SS
Dドッペルトークン×2SS
E《フォーミュラ・シンクロン》SS
@Aで《ジャンク・シンクロン》を戻すと次のターンには再び動かれてしまいあまり意味が無い。
Aで《グローアップ・バルブ》を対象にすると、《ジャンク・シンクロン》が場に残る。返しに戦闘で潰して、アドバンテージ的には1:0で《強制脱出装置》と《ジャンク・シンクロン》を交換したことにはなる。相手が追加で非チューナーを供給出来る場合は《ジャンク・シンクロン》をそのまま使われてしまう。
Bで《ジャンク・シンクロン》を戻すと場には《ドッペル・ウォリアー》《グローアップ・バルブ》、他の供給手段が無ければシンクロ手段は無く、返しに二体とも戦闘破壊してアドバンテージ的には1:1。しかし、相手の手札に行動の起点である《ジャンク・シンクロン》が戻ってしまう。《ドッペル・ウォリアー》を戻すと場には《ジャンク・シンクロン》《グローアップ・バルブ》。シンクロは出来ないが、やはり行動の起点になる《ドッペル・ウォリアー》が手札に戻る。《グローアップ・バルブ》を戻すと、《TG ハイパー・ライブラリアン》までは通る算段となり、チューナーが追加された場合に危険。
CDで対象に出来るのは《TG ハイパー・ライブラリアン》、ドッペルトークン、《グローアップ・バルブ》の3択。まずドッペルトークンを戻しても《フォーミュラ・シンクロン》が通るのでこれは意味無し。次に、《TG ハイパー・ライブラリアン》を戻すと《フォーミュラ・シンクロン》は出る。《グローアップ・バルブ》を戻した場合は、《TG ハイパー・ライブラリアン》がトークンを2体連れている構え。チューナーを追加された場合非常に危ない。
Eで対象に出来るのもやはり《TG ハイパー・ライブラリアン》、ドッペルトークン、《フォーミュラ・シンクロン》の3択。2ドローを潰すためには《TG ハイパー・ライブラリアン》を戻すしか無い。《フォーミュラ・シンクロン》の1ドローは通るものの、アドバンテージ的には1:1。
例をざっと見てもこれだけ考える必要がある。また、効果は有用なものの、対策されやすい罠であるから《トラップ・スタン》《王宮のお触れ》で潰される可能性もある。
・対ヒロビ
相手はアドバンテージを大事にする下級ハイビートで、しかも除去に対しては《デュアルスパーク》を備えており、普通に使う分には1:0交換の弱さが目立つ相手。しかし、きちんと撃てるポイントを把握して急所を突くように使っていけば十分な戦力になる。ポイントは二つ。
@《デュアルスパーク》にチェーン発動
《デュアルスパーク》にチェーンして、対象にされたモンスターを手札に戻す。この場合、《デュアルスパーク》で対象になったモンスターは破壊されず、また、《デュアルスパーク》はカードを破壊出来なかった場合はドローも出来ないので素打ちで1:2交換となる。こちらの除去にチェーンして《デュアルスパーク》が撃たれた場合でも1:1に持ち込め、交換としては悪くない。
A《E・HERO The シャイニング》に発動
無難に強い使い方。下手に撃つくらいなら《ミラクル・フュージョン》から《E・HERO The シャイニング》が出るのを待つ。先置きでも後出しでも強いメリットを実感出来るはず。
・対墓地BF
墓地シンクロしたBFシンクロが狙い目。墓地BFは「一度墓地シンクロに成功すれば、そのBFシンクロが墓地に送り込めるのでそれ以降は一枚《BF−大旆のヴァーユ》を墓地に送り込むだけでシンクロ召喚出来る」という理念を大事にするデッキなので、墓地に送らせない《強制脱出装置》は除去として非常に有効。布石を置く《ダーク・グレファー》《終末の騎士》以外の勝ち筋にはそれなりにシンクロモンスターを多用し、腐ることはあまり無い。
・対代行天使
かなり使いどころが難しい相手。とにかく攻め筋のどれにも有効打になりにくいのだ。
《神秘の代行者 アース》は再召喚・再サーチに繋がり、《創造の代行者 ヴィーナス》もまたもう一度出して使えばいいだけでテンポを奪う以上のことは出来ない。上級天使はどちらもほぼノーコストで手札から特殊召喚することができるため、バウンスされてももう一度出すことは難しくない。テンポを奪うのに徹する、後出しでシンクロモンスターや《ガチガチガンテツ》を潰してみるとか。もっとも、《ガチガチガンテツ》は《創造の代行者 ヴィーナス》1枚から0アドで出てくるカードであるし、シンクロモンスターも大抵はかなり消費を浮かせて出てきていることが多くアドバンテージ的に有利な交換をすることは難しい。
《大天使クリスティア》を戻してワンチャン溜め込みから崩すのに使うことも無くは無い。
・対剣闘獣
一番に思い浮かぶのは《剣闘獣ガイザレス》か。《剣闘獣ガイザレス》が出たのを戻すというよりは、《剣闘獣ベストロウリィ》と思しきモンスターがセットされた時に横の剣を戻し、返しに《剣闘獣ベストロウリィ》を戦闘破壊という形で使ったりする。《剣闘獣ホプロムス》を捲ったのを見てから戻して発動を潰したり、《剣闘獣の戦車》の目を消したり、《トラップ・スタン》にチェーンして《剣闘獣ガイザレス》の芽を摘んだり、小技的に撃つことが多い。色々な状況で《強制脱出装置》が使えないかどうか考えて狡く狡く使っていこう。
・対六武衆
《真六武衆−カゲキ》→《六武衆の影武者》の初動潰しが一番多い。《六武衆の影武者》のテキストからしてどちらを対象にしても差は全く無いので好きな方に適当に撃つといい。この後、返しに《真六武衆−カゲキ》を戦闘で潰して1:1となる。他には《六武衆の結束》からの召喚に撃って無理矢理以後の展開を防ぐだとか、撃つ時は大抵マスカン的に撃っている気がする。
一応《真六武衆−シエン》に対しての除去手段としては有効牌なので、溜め込みからの物量戦を仕掛けるときは戦力にカウント出来る。